メッセージ指向ミドルウェア 欠点

メッセージ指向ミドルウェア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 03:04 UTC 版)

欠点

メッセージ指向ミドルウェアの主な欠点は、アーキテクチャ上、外部コンポーネントであるメッセージ転送エージェントを必要とするという点に根ざしている。一般に、新たなコンポーネントを加えると、システムの性能が低下し、信頼性も低下する。さらに、システム全体として見たときに保守が難しくなり、コストもかかるようになる。

それに加えて、アプリケーション間通信は本質的に同期的であり、送信側は処理を進める前に応答を待つようになっているのが普通である。メッセージベースの通信は本質的に非同期であり、不一致が生じている。このため、多くのメッセージ指向ミドルウェアは、要求をグループ化して1つの擬似同期的トランザクションとして応答する機能を持っている。

標準規格の欠如

メッセージ指向ミドルウェアには標準と呼べる規格が存在しないため、問題が生じている。主要ベンダーはそれぞれ独自に実装しており、独自のAPIや管理ツールを持っている。

Jakarta EEプログラミング環境では JMS (Java Message Service) という標準APIを提供しており、多くのベンダーが採用している。マイクロソフトの MSMQ は JMS をサポートしていないが、サードパーティーがそのような製品を提供している。

傾向

Advanced Message Queuing Protocol (AMQP) は、メッセージ指向ミドルウェアの相互運用性を確保することを意図したものである。このプロトコルは非常に柔軟で、P2P型メッセージング、出版/購読型メッセージング、あるいはそれらを組み合わせたものなどを定義しており、非常に強力であることから、この分野の標準となる可能性がある。この領域での標準となるべく策定されたものとして、XMPPとStreaming Text Oriented Messaging Protocolがある。

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