ミックスパイください 概要

ミックスパイください

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 22:41 UTC 版)

概要

放送末期でスタジオが移転した先のCBC放送センター

当時としては珍しいローカル局自社製作の夕方ワイド番組[注釈 2]、9年間にわたって放送された長寿番組である。放送時間は、第1回放送から約8年半にわたって17:00 - 18:00 (日本標準時、以下同)だったが、1998年9月28日放送分からは16:50 - 18:00に拡大された。司会は、放送開始から終了まで一貫して小堀勝啓(当時CBCアナウンサー)が務めていた。

CBCでは1980年代前半の平日17時台に、若者向けのバラエティ番組『ぱろぱろエブリデイ』とその後番組である情報番組『夕焼けワイド510』を放送していたが、『夕焼けワイド510』が1983年に終了してからは、同時間帯はしばらくテレビドラマの再放送枠としていた。その後1989年10月2日より、同時間帯と平日18時台前半に放送していた『CBCニュースワイド』を合わせた計1時間半の枠を『CBCニュース通り』と銘打ち、このうち17時台に新番組『小堀勝啓の時代塾』と『ひとみ・ゆかりのSHINSEN通信』をスタートさせる[3]。小堀が司会を務めていた『小堀勝啓の時代塾』は、『CBCニュース通り』のトップバッターとして17時台前半に放送。スタジオを置かず東海3県各地からの生中継で進行し、同局放送エリア内で活躍する有名無名の人々を紹介。対する17時台後半の『ひとみ・ゆかりのSHINSEN通信』は多田仁美と平野裕加里(いずれも当時CBCアナウンサー)の司会で、CBCのフロントスタジオから生活情報やタウン情報を伝えていた。その後、18時からの『ニュースワイド』を経て『JNNニュースコープ』へと続く流れだった。しかし、1990年春の改編で『JNNニュースの森』を立ち上げる際に、18時半からのJNN系列全国ニュース枠と18時からのローカルニュース枠が交換されることになり、『CBCニュース通り』が分断されることから半年足らずで枠が解体された。それに伴い、17時台には『小堀勝啓の時代塾』と『ひとみ・ゆかりのSHINSEN通信』を統合する形でこの『ミックスパイください』が誕生した[4]。ただし番組第1回の3月26日から3月30日までの1週間は、『ニュースコープ』がまだ続いていたため『ニュース通り』の編成がそのまま引き継がれた。

番組は主に東海3県各地のタウン情報を伝える取材VTRコーナーと現場からの中継コーナー、ゲストに招いた芸能人たちとのトークコーナー、翌日と週間の気象情報を伝えるコーナーによって構成されていた。また、視聴者からのハガキFAXの投稿を受け付けていた。

新譜・新刊などの発表に伴う全国プロモーションや、東海三県下で開催される公演やその告知などで来名した芸能人や文化人、有名制作者などが、ほぼ毎回ゲストとして出演していた。番組内には、小堀によるゲストとのトークコーナー「小堀勝啓的世界(コボリックワールド)」があり、ゲストの出演形態は事前収録したVTRによる同コーナーのみへの出演という場合もあったが、ほとんどの場合は生出演であり、同コーナーも含めてオープニングからエンディングまで通して出演する場合が多かった。また、日によってはゲストが2組以上に及ぶ場合もあった。[要出典]ゲストの顔ぶれには、地元のベテラン女優・山田昌から、劇場の舞台に出演中の五木ひろし中村玉緒[要出典]SMAP[5]Mr.Children[5]、小堀と親交の深い[6]THE ALFEEなどのミュージシャン、アーティストも出演しているほか、当時の地方ローカル番組としては珍しく、淀川長治[5]宮崎駿[7]ジャッキー・チェン[8]などもプロモーションの一環として生出演している。

なお、番組タイトルには『おいしそうな具(情報)が詰まっている』雰囲気と、「ください」という視聴者を巻き込んだ番組作りを意識している。

コンセプトは「右足はバラエティ、左足はジャーナリズム[9]

番組は9年にわたって続いたが、1999年春改編で本番組と『ニュースワイド』を統合した大型ワイド番組『ユーガッタ!CBC』を立ち上げるため、奇しくも第1回放送と同じ日付となった同年3月26日をもって終了した。

スタジオ

この番組は、当時本社機能を擁していたCBC会館1階の広小路通愛知県道60号名古屋長久手線)に面したガラス張りのスタジオ、通称「フロントスタジオ」から放送されていた。通行人は出演者たちを後方から眺めるという形ながら、通りから番組の生放送が行われる様子を観覧することができた。

その後、新たに建設されたCBC放送センター(CBC本社の南側)が1998年11月に稼働を開始したことにより、番組終了直前の最後の5か月間はこの番組のスタジオも新社屋Bスタジオへと移転した。フロントスタジオの跡地は現在、「CBCスタジオギャラリー」として絵画等の展示スペースに使われている。


注釈

  1. ^ 下記外部リンク「あの日あの時CBC!!プレイバックCBC」でのジャンル分けに基づく。
  2. ^ 1991年10月に開始された『どさんこワイド』(札幌テレビ)が一時、公式に日本初の夕方ローカルワイド番組であることを標榜していたため、現在でも『どさんこワイド』を夕方ローカルワイド番組の嚆矢であると表現している外部の資料も見られるが[1][2]、本番組は『どさんこワイド』に1年半ほど先行して開始されている。ただし本番組はバラエティ番組であるため、ニュースの拡大としての情報番組という意味では、バラエティ要素もあるとはいえ、どさんこワイドが初といえる。
  3. ^ 本番組と『ユーガッタ!CBC』はコーナーリポーター、『イッポウ』はメインキャスター、『チャント!』はメインキャスター→アンカーマン。なお、本番組から『チャント!』放送期間中の2023年6月まではアナウンサー、同年7月以後は報道局論説委員として出演。
  4. ^ 番組開始前、CBCが携わっていた世界デザイン博覧会のイベントFM局「FM DEPO」でパーソナリティの経験があった。

出典

  1. ^ BIOGRAPHY”. 大黒摩季オフィシャルファンクラブ「M'DRIVE」 PROFILE. 2010年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月21日閲覧。 “夕方ワイドのパイオニア的存在の番組である「どさんこワイド180」”
  2. ^ 星澤 幸子”. 食と農の応援団. 2014年12月21日閲覧。 “日本初の夕方ワイド番組「どさんこワイド」”
  3. ^ 『中日新聞縮刷版』中日新聞社、1989年10月2日付32面の番組解説より。 
  4. ^ 『中日新聞縮刷版』中日新聞社、1990年4月27日付33面の「週間テレビガイド TV人間天気図」より。 
  5. ^ a b c 『中部日本放送50年のあゆみ』中部日本放送、2000年12月15日、358頁。 
  6. ^ 小堀勝啓『小堀勝啓のパラダイスcafe』名古屋流行発信、1988年、214 - 217頁。 
  7. ^ **「もののけ姫」キャンペーン・伴田(ともだ)さんレポート**”. スタジオジブリ. 2015年4月10日閲覧。
  8. ^ 小堀勝啓『PARADISE Café/1997‐2001』名古屋流行発信、2001年11月16日、127頁。 
  9. ^ あの日、あの時CBC!~プレイバックCBC~”. WHAT'S CBC. 2008年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月7日閲覧。
  10. ^ 2月18日の『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』です”. 小堀勝啓 (2024年2月15日). 2024年2月29日閲覧。






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