ベルリン自由大学 歴史

ベルリン自由大学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 01:25 UTC 版)

歴史

1948年12月4日に創設された。戦勝連合国内部に異なる主義主張が生じ、共同でのドイツ戦後処理はもはや不可能となっていくという、東西対立の開始が創設に大きく関連している。

フリードリヒ・ヴィルヘルム大学ベルリン(1949年よりフンボルト大学ベルリンに改称)は4つに分割された市内のソ連管理区に位置し、軍行政機関(SMAD)より1946年から大学の再開の許可を得る。戦後の政治的思惑は教育機関にも及び、増加する共産主義の影響力は大学にも行使される結果となった。これは学生組合、教師陣による強い抗議を呼び起こした。

その抗議の結果として、1947年3月に何人かの学生たちがソ連秘密警察(MWD)に逮捕されるということがあった。ソ連上級裁判所の彼らに対する判決は25年による強制労働であり、彼らがベルリン大学の地下活動組織およびスパイであるとされた。18人の学生及び教員らが1945年から48年の間に拘禁もしくは連行され、何週間もの間、姿を消した。何人かはソ連内に連れて行かれ、そこで処刑された。

1947年の終わりには、「自由」な大学の再建が求められていた。 非共産主義勢力が支配した治安判事は、1948年1月15日に旧大学の状況に裁定で対応し、対策としてベルリン大学外のドイツ政治大学の再建を命じた。 ベルリン大学への政治的影響に対する抗議は継続し、1948年4月23日の学生デモでクライマックスに達した。 4月末、アメリカ陸軍司令Lucius D. Clayは、ベルリン西部に新しい大学の建設を依頼した。

1948年6月上旬に、自由大学設立のための学生準備委員会が設立され、6月19日、準備委員会は、マックス・プランク研究所などの協力を得て、政治家、教授、講師、事務職員、学生を含む自由大学を西側占領地域ダーレム地区ドイツ語版に設立した。6月23日、ベルリン自由大学の設立を求めるというマニフェストで、委員会は公に支援の要請を働きかけた[10]

1968年には、パリ大学ロンドン大学カリフォルニア大学バークレー校に同調する学生運動が、ルディ・ドゥチュケに率いられた社会主義ドイツ学生連盟 (Sozialistischer Deutscher Studentenbund) により起こった。1980年代には、学生数66,000名のドイツ最大の大学となるも、東西統合後のベルリンにおける大学再編の動きにより、1990年代には38,000名までに縮小されている。


  1. ^ Geschichte und Profil” (ドイツ語). www.polsoz.fu-berlin.de (2011年7月19日). 2020年7月24日閲覧。
  2. ^ Die Exzellenzstrategie” (ドイツ語). 2020年10月20日閲覧。
  3. ^ a b c world-university-rankings” (英語). 2023年7月1日閲覧。
  4. ^ Exzellenzinitiative: Acht Universitäten fürs Eliteuni-Finale ausgewählt」『FAZ.NET』。ISSN 0174-49092020年1月28日閲覧。
  5. ^ Kühne, Anja「Elite-Uni-Debatte: Wie sich die FU Berlin neu erfindet」『Die Zeit』、2012年2月7日。ISSN 0044-20702020年1月30日閲覧。
  6. ^ WELT「Politik: Humboldt- und Freie Universität erhalten Elite-Status」『DIE WELT』、2012年6月15日。2020年1月30日閲覧。
  7. ^ +49(0)30 838 73943. “ベルリン自由大学 | DWIH Tokyo”. 2019年11月26日閲覧。
  8. ^ EXPLORE RANKINGS DATA FOR FREE UNIVERSITY OF BERLIN 2018
  9. ^ Zahlen und Fakten” (ドイツ語). www.fu-berlin.de (2010年11月29日). 2019年8月14日閲覧。
  10. ^ Die Freie Universität Berlin 1948-2007 : von der Gründung bis zum Exzellenzwettbewerb』Kubicki, Karol., Lönnendonker, Siegward.、V & R Unipress、Göttingen、2008年。ISBN 978-3-89971-474-6OCLC 301109220https://www.worldcat.org/oclc/301109220 
  11. ^ Japan” (ドイツ語). www.fu-berlin.de (2006年6月28日). 2020年7月24日閲覧。






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