ベラルーシ 交通

ベラルーシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 15:33 UTC 版)

交通

道路

鉄道

空港

国民

民族構成(ベラルーシ)2009年
ベラルーシ人
  
83.7%
ロシア人
  
8.3%
ポーランド人
  
3.1%
ウクライナ人
  
1.7%
その他
  
3.4%

民族

住民はベラルーシ人が83.7%、ロシア人が8.3%、ポーランド人が3.1%、ウクライナ人が1.7%、ユダヤ人が0.1%である(2009年)。かつては首都ミンスクの人口のうち、ユダヤ人やポーランド人が多数を占めていた時期もあるなど、多民族が共存してきた歴史がある。

隣国ウクライナではウクライナ人民族主義が非常に強く、国内に民族対立を抱え、結果的に2014年には深刻な内戦に陥った。これと比較して、ベラルーシでは民族主義的な意識は低く、ベラルーシ人とロシア人などとの民族間対立等は起きていない。いまなおミンスクには巨大なレーニン像が残るなどソビエト時代を肯定的にとらえる国民性もある。

言語

ベラルーシでは、ベラルーシ語ロシア語の二つの言語が国家語として憲法に規定されている[29]。ベラルーシで最も広く使われる言語はロシア語であり、家庭内では人口の70%に使用されており、ベラルーシ語が家庭内で使用される割合は23%となっている[29][30]。ベラルーシ語はロシア語ほど広く使用されないにもかかわらず、人口の53.2%が自身の母語を問われた際にベラルーシ語を選んでおり、ロシア語を母語とするのは41.5%にとどまっている。[30] ベラルーシの教育ではベラルーシ語とロシア語いずれも原則必修とされており、ベラルーシ人はおおむね両方の言語を一定の水準で使用することができる[29]。会話の中でベラルーシ語とロシア語のどちらともとれない曖昧な話し方はしばしば見られ、こうした口語はトラシャンカ(「干草にを混ぜた飼料」の意)と呼ばれている[29]

他にポーランド語ウクライナ語、東イディッシュ語を話す少数派も存在する[31]

婚姻

宗教

宗教は東方正教会ロシア正教会総主教代理が代表するベラルーシ正教会)が80%である。その他ローマ・カトリックプロテスタントなどが信仰されている(1997年推計)。

ロシア正教古儀式派ポモールツィベロクリニツキー派ベグロポポーフツィなどの信徒も存在する。

教育

保健

医療

治安

ベラルーシの治安は、他のNIS諸国CIS加盟国と比較すると良好な状態にあると言えるが、安全性が高いと言えるわけではなく全体を通してみると犯罪の発生率自体が高めとなっている。

都市部では外国人が巻き込まれる事件が発生しており、スリ強盗車上荒らし等の被害に遭わないよう、常日頃から注意が必要とされる面がある。特に日本人は「他の外国人に比べて裕福である」というイメージが強く持たれており、また街中でも人目につくことから犯罪の対象になりやすい傾向にあるため、外出時には厳戒態勢でいる事を求められる。

また、2008年に首都ミンスク中心部での独立記念日を祝う野外コンサート会場で爆弾が爆発して50名あまりが負傷したことを始め、2011年4月にはミンスク市中心部にある地下鉄オクチャブリスカヤ駅で爆発が生じ14名が死亡し200人以上が負傷するといった凄惨なテロ事件が起こっている点から、当国に滞在の際は危険と隣り合せであることを常に意識しなければならない。

人権

国民の権利が著しく抑圧された国家の一つである。高齢者、未成年、障害者を除く国民が職に就かず半年以上未納税の場合、平均月収程の罰金が課せられるほか、失業者は社会奉仕が義務付けられている[32]。公の場でのデモ、集会は厳しく規制されており、政治的な意見の表明や政権批判、大統領批判をすれば逮捕・拘束される[33]

厳しい規制を逃れるために、ただ拍手をするだけのデモ活動を「拍手によって政治的な意見を表明した」と弾圧し[34]、片手の参加者も拍手をしたと逮捕された。過去には聴覚障害者が「政治スローガンを叫んだ」として逮捕される事態が起きている。この片手による拍手逮捕は、2013年にルカシェンコ大統領とベラルーシ警察に対し、イグノーベル賞平和賞を受賞する事になった[35]


  1. ^ a b UNdata”. 国連. 2021年10月10日閲覧。
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  11. ^ “ロシアなど3ヵ国がユーラシア経済連合条約に署名−2015年1月1日に発効、域内の経済統合が加速− (ロシア、ベラルーシ、カザフスタン)”. JETRO. (2014年6月2日). http://www.jetro.go.jp/biznews/538be118a7f80?ref=rss 2014年8月1日閲覧。 
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  26. ^ a b 「欧州最後の独裁国家ベラルーシ/下院選 110議席全勝」「IT開花 経済変革」毎日新聞』朝刊2019年11月20日(国際面)同日閲覧。
  27. ^ Are There Any Oligarchs in Belarus?” (英語). Office for a Democratic Belarus (2012年5月2日). 2021年4月28日閲覧。
  28. ^ ベラルーシ初の原発稼働へ 2021年、住民らによぎる「悪夢」隣国リトアニアも猛反発『日経産業新聞』2020年11月25日グローバル面
  29. ^ a b c d 服部倫卓、越野剛編著『ベラルーシを知るための50章』明石書店〈エリア・スタディーズ〉、2017年、122-127頁。ISBN 978-4-7503-4549-9
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  33. ^ ベラルーシ大統領に「おもちゃ」で抗議、男性に有罪判決 ロイター(2012年2月23日)2020年11月28日閲覧
  34. ^ ベラルーシの「拍手デモ」を警官隊が鎮圧、「蜂起を夢想するな」と大統領 AFP(2011年7月4日)2020年11月28日閲覧
  35. ^ イグノーベル賞、日本人が7年連続受賞「タマネギを切ると涙が出る理由」「オペラでマウスが延命」ハフィントン・ポスト(2013年9月13日)2020年11月28日閲覧
  36. ^ Canadian Citizenship and Immigration – Cultures Profile Project – Eating the Belarusian Way Archived 20 March 2007 at the Wayback Machine. (1998); retrieved 21 March 2007.
  37. ^ Belarusian traditional clothing”. Belarusguide.com. 2013年4月29日閲覧。
  38. ^ Belarus – Ornament, Flags of the World”. Fotw.fivestarflags.com. 2013年4月29日閲覧。






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