ファイアーエムブレム 風花雪月
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/13 22:30 UTC 版)
世界観・地理
本作の舞台は「フォドラ」と呼ばれる遥か昔より在りし大地。天上より女神が見守ると言われ、多くの人々は女神を信仰する「セイロス教」の教えの下で暮らしている。遥か昔、女神が人々に与えたとされる「紋章」があり、この紋章が富と力の象徴として貴族の家督相続を左右するなど、今なお人々の暮らしに大きく影響している。かつてアドラステア帝国からファーガス神聖王国が独立し、さらにレスター諸侯同盟が分離。覇権を争い、長き戦乱の嵐が吹き荒れるも、現在は三勢力の均衡により平穏が保たれている[18][62]。
なお、フォドラは過去作品である『暗黒竜と光の剣』や『紋章の謎』の舞台であるアカネイア大陸や、『外伝』の舞台であるバレンシア大陸とは異なり、フォドラ自体は四方を海に囲まれた大陸ではなく、北・南・西の三方を海に囲まれ、東方とは陸続きとなっている「とある大陸の西端の地」であり、陸続きであっても山脈で隔てられた地はフォドラには含まれないという特色を有する。
フォドラの国家・地名・施設
- ガルグ=マク大修道院
- 三大国の中央に位置するセイロス教の総本山。フォドラの信仰の要であり、三大国から集った未来を担う若者たちを育成する士官学校としての側面を持つ。また、精強な騎士団を擁し、フォドラの秩序を乱すものを排除する役割も担う。士官学校は三つの学級に分かれている[18]。
- 大修道院は女神とその眷属が眠る「聖墓」を守るために建てられたもの。地下にあるその「聖墓」は広大な空間であり、神の眷属の遺体が収められた棺と女神が座した玉座がある。かつて女神より力を授かったセイロスは「聖墓」にてフォドラの民を導き、力を正しく使えという啓示を受けたという言い伝えがある。「聖墓」は神祖永眠の地であると同時に、破邪の力を宿す巨大な神器であり、邪なる光から眷属を守るため神祖自らの手によって築かれた。その力が発揮された件として、かつて大修道院に「闇に蠢く者」の光の杭が落とされたが、上空で僅かに軌道を変えアリルに落下したことがある。
- 大修道院自体は「聖墓」が築かれ、セイロスがタルティーン平原でネメシスを討ち取ったよりも後の帝国暦185年に落成した。それ以降、長きに渡り改修が行われて現在の巨大な建物へと発展した経緯を持ち、落成当初からあった部位と後から作られた部位(旧礼拝堂が該当)が混在する。また当時の建築者が不明であり、その規模の大きさゆえ、その全貌を聖教会の関係者でさえも把握してない面があり、フレンが死神騎士に捕えられた件の舞台となった地下道は要人たるレアやセテスも知らない場所であった。
- 年に一度行われる女神再誕の儀では、普段は自由に入ることが出来ない「聖廊」に一般の参拝客が出入りできるようになる。「聖廊」にはセイロスの遺体が納められているとされている棺があり、それは魔法によって封印されていて簡単に開けることが出来ないのだが、実際には遺体ではなく天帝の剣が納められていた。
- 本来は落成からちょうど千年後に当たる帝国暦1185年に「千年祭」が盛大に催されることになっていたが、士官学校編終盤の帝国暦1181年における帝国軍の侵攻により陥落する。しかし、三大国の中央に位置しながらも、周辺を山地で囲まれ、外部とを結んでいる街道が整備されているものの逆にそれ以外の交通路に乏しい関係から帝国ルート以外では帝国軍からも放置され、聖教会もセイロス騎士団も不在のため荒れ放題になっていたが、帝国暦1185年に主人公らの帰還を機に本拠地として整備される。一方帝国ルートではエーデルガルトの本陣として利用され、聖教会の関係者に代わって帝国の将兵や学者らが詰めているが、エーデルガルトの啓蒙活動によって古くからの住民も引き続き生活を営んでおり、中には戦争勃発後にレアや聖教会に疑問を抱いて脱退した元聖職者やセイロス騎士団の元騎士もいる。
- 女神の塔
- 大修道院内にある女神再誕の儀に使われる塔。一応、立入禁止に指定されている。「塔で交わした誓いは必ず成就するとされる恋人たちの聖地」という伝説が、恋愛結婚が難しい貴族出身者の多い士官学校生たちの間でまことしやかに伝わっている。アドラステア皇帝イオニアス9世と当時の士官学校生パトリシアとの結婚により、信憑性を強めることになるが、彼女自身については、数十年も昔の生徒である上、その話が記された「帝国貴族名鑑」が生徒身分では閲覧出来ないようになっていることもあって、彼女の娘が級長を務める黒鷲の学級ですら知る者はいない模様。
- ザナド
- 修道院近くにある「赤き谷」と呼ばれる谷。かつて、フォドラに降り立った女神と彼女が生み出した「女神の眷属」が住んでいた地で、レアの故郷でもある。しかし、天帝の剣を手にしたネメシスによってレアや一部の者を除く「女神の眷属」は虐殺された。この時の谷が凄惨な惨劇の場になった様子から赤き谷という名が生まれたが、現在はその名に反して外観に赤を連想させるようなものは無く、古い住居跡といった遺跡が残されている。
- なお、聖教会においてはこのような経緯から無暗に立ち入ってはならない神聖な地とされており、コスタス率いる賊の一味が勝手に入り込んで根城にしていたのを憤慨する者もいた。
- 封じられた森
- 大修道院の北に位置する樹海地帯。立入禁止区域に指定されているが、どのような理由に基づくものなのかは不明で、しかも闇に蠢く者たちがたむろする場所となってしまっている。
- アビス
- ガルグ=マクの地下に位置する広大な空間。様々な事情で地上に住めなくなった人が最後に行き着く場所とされ、わけありの人々が暮らしている。多くの部屋や通路が入り組み、隠された空間などもあるため、アビスの住民ですら全貌を把握している訳ではない。ガルグ=マクの人々の間ではたびたび噂になっており、セイロス教会もアビスやその住民の存在を知りながら黙認している模様。本来地上とは相互不干渉の取り決めをしているが、近年は地上から盗賊や傭兵が侵入して人々の生活が脅かされており、管理者アルファルドの下、地上の士官学校の元生徒たちが組織した「灰狼の学級」が住民を率いて対応に当たっている。
- アドラステア帝国
- 大陸の南半分を支配する、三国では最も長い1000年以上の歴史を持つ国家[18]。また、帝国の建国年を元年とする「帝国暦」がフォドラ全体にて使われている。
- 1000年以上前、各地で騒乱を起こす解放王ネメシスに対抗するため聖者セイロスの助力を得て建国された。セイロスと初代皇帝ヴィルヘルムによってネメシス率いる連合軍を破り、フォドラ統一を果たす。この戦いは後に「英雄戦争」と呼ばれている。
- 元来は皇族フレスベルグ家を頂点に頂く帝政国家であったが、物語開始の9年前に起こった「七貴族の変」によって当代の皇帝であるイオニアス9世が多くの権限を失い、帝国宰相のエーギル公ら有力貴族が幅を利かせる国家へと変貌した。しかし、イオニアス9世の息女であるエーデルガルトが次代の皇帝に即位して以降はエーギル公が更迭されて皇帝の権限が再び強まるという原点回帰路線を歩むかに見えたが、聖教会とそれに味方するフォドラの諸侯に宣戦布告を行ったことにより、大いなる戦乱を引き起こした当事国となる。
- なお、フォドラの三大国における貴族制度の発祥国でもあるのだが、長い時を経た現在では嫡子である者が嫡子であるという理由だけで能力や人格に関係なく庶子よりも優遇され、同じく本家の生まれである者が分家の者よりも優遇される「序列至上主義」がまかり通っており、エーデルガルトは「これこそが貴族を腐敗させ、帝国を衰退させている」と否定し、ベルグリーズ伯爵家の分家の者であるランドルフを将軍に任ずるといった実力優先の人材登用を行っている。
- アンヴァル
- 帝国南部に位置する、帝国の帝都で、皇帝や皇族の暮らす宮城とその城下町である市街地から構成される。マヌエラやドロテアが所属していた「ミッテルフランク歌劇団」が有名。また、帝国貴族は領地が帝都から離れている者であっても、帝都に屋敷を構えて暮らす傾向にある。ダグザ・ブリギット戦役では一切、被害を受けていないが、闇市が横行するなど治安が余り良くない。
- 帝国が建国されるより前の、物語開始時点より遡ることおよそ1400年前に築かれたフォドラでの最古の都市にして、今なおフォドラ最大の都市として知られる。また、セイロスが初めて布教を行った地であることから聖教会から聖地として認定されており、「セイロスの街」の異名も持つ。またこの当時、セイロスの指導によって運河が築かれたことで都市としてより発展する土壌も作られた。
- なお、宮城の中にある「玉座の間」は次代の皇帝となる者が当代の皇帝より帝冠を授かる「皇位継承の儀」の行われる場所であり、その際は聖教会の司教が見届け役を務めることになっている。
- メリセウス要塞
- 帝国一の堅牢さを誇る巨大要塞。帝都アンヴァルを守護するために築かれた大規模な城塞で、「不落要塞」「頑固な老将軍」の異名を持つ。その堅牢さは王国のアリアンロッドと並び称される程。一方で要塞ながらも内部に市街地を有しており、市民の生活の場でもある。
- ルミール村
- 帝国北部の、ガルグ=マク大修道院からそう遠くない場所に位置する村。主人公やジェラルト達が滞在中に、コスタスの一味に襲われたエーデルガルト達が助けを求めて駆け込んできたのが、この物語の始まりである。後にソロンの襲撃を受けて村人が凶暴化し、正気を保った村人が襲われたり、家屋を焼き払われるという被害を受けるが、生き残った村人たちは大修道院にて保護された。
- グロンダーズ平原
- 帝国北東部に位置するフォドラ最大の平原にして、帝国有数の穀倉地帯であり、ベルグリーズ伯爵家の領地でもある。また、士官学校での一大行事である三学級の対抗戦の「鷲獅子戦(開催地の名にちなんだ、「グロンダーズ鷲獅子戦」とも呼ばれる)」の舞台でもあるが、開催場所は農耕の行われていない荒地であるため、農地に被害が及ぶことは無い。第2部の帝国以外のルートでは、この地で三国入り乱れた「グロンダーズの会戦」と呼ばれる激闘が繰り広げられる。
- オグマ山脈
- 帝国と王国を隔てる山脈。過去にセイロスがこの山脈を越えてネメシスとの戦いに臨んだという伝承があるものの、大軍が進軍するには不向きな険しい地である。ヘヴリング伯爵家の領地で、鉱業が盛ん。
- 過去作『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』には同名の傭兵キャラクターオグマが登場しているが、直接の関連は無く、どちらもケルト神話のオグマから名称を採っていることに由来する。これは実在する神話から単語を採用することでリアリティを出すことを狙いとしている[63]。
- ファーガス神聖王国
- 寒冷な北の大地を、王と騎士たちが治めている国家[18]。約400年前に帝国からの分離独立を望む勇者ルーグが時の皇帝を討ち取って建国に至った。この戦いは後に「鷲獅子戦争」と呼ばれている。北方の民による侵略戦争を経験した経緯から、紋章の有無を重んじる風潮が強く、「紋章と英雄の遺産を受け継ぐ者が、王国を守る」という考えが定着するあまり、王家や貴族において紋章を持たない者が白眼視される傾向を生んでいる。
- なお、建国当初はフォドラ北部から東部にかけてを領土とする国家であったが、後に東部諸侯がレスター諸侯同盟として分離独立したことによってアリルより東の地を失い、現在の寒冷な土地だけが領土として残された経緯を持つ。このため、フォドラ三国の中では最も食糧事情が悪い。
- 長きに渡って王家であるブレーダッド家出身の国王によって代々統治されてきたが、物語開始より4年前の「ダスカーの悲劇」によって当代の国王であるランベールが謀殺されて以降、玉座は未だ空位で、国内では賊徒に堕ちる民が後を絶たない状況だという。
- 帝国との戦争勃発以降はコルネリアの悪行といった形で、国の混乱ぶりに拍車がかかる。
- フェルディア
- 王国北東部に位置する、王国の王都。王家たるブレーダッド家の牙城である王城を有する。戦争編の帝国のルートではガルグ=マクから逃げてきたセイロス聖教会が拠点とする。20年以上前は上下水道が完備されておらず疫病が蔓延していたが、コルネリアに改善され今に至る。
- なお、王都フェルディアとその周辺地域はブレーダッド家が直接統治する領地となっている。
- タルティーン平原
- 王国北部に位置する平原。かつて、王国建国前の帝国暦91年にセイロスがネメシスとの戦いの果てに彼を討ち取った地にして、約400年前には勇者ルーグが帝国との戦いの中で時の皇帝を討ち取り、王国を建国するに至った地である。
- マグドレド街道
- 王国南部に位置する、ガルグ=マク大修道院とロナート卿の本拠地であるガスパール城を結んでいる街道。景観の美しい街道ながら、季節によっては濃い霧が発生することもある。反乱を起こしたロナート卿率いる軍勢が魔法で濃い霧を発生させて、これに乗じて奇襲戦を仕掛けた。
- ガスパール城
- 王国南部に位置する、ロナート卿の本拠地の城。この城と城下町のある一帯がガスパール家の領地であるが、ロナート卿が反乱を起こして戦死し、嫡子であったクリストフも既に死亡していたことから以降は領主不在の地となり、戦争編ではアリアンロッドの領主であるローベ家が治めている。
- コナン塔
- 遡ること数百年前の、北方の民による王国への侵略が激しかった当時、監視と防衛の拠点として築かれた塔で、フラルダリウス家領内に位置する。戦いが終わった後もそのまま残されていたが、ゴーティエ家を廃嫡されたマイクラン率いる賊の一味によって制圧され、彼らの拠点となった。
- アリアンロッド
- 王国南部の、ガスパール城から西北西に位置する城塞都市にして、帝国との国境地帯を守る要。
- 元々はおよそ400年前、帝国が王国に対する前線拠点として資金や技術を投じて築かれたが、領主であるローベ家の時の当主は密かに王国への寝返りを画策し、完成間近において帝国への防衛拠点へ造り替えられ、完成と同時にローベ家が王国への臣従を表明し、それ以降一度たりとも陥落したことの無い経緯から、堅牢さと美麗さを兼ね備えた白い城壁や政庁を指す「白銀の乙女」の異名を持つ。
- アリル
- 王国東部の、同盟との国境に位置する火山地帯の谷で、「煉獄の谷」の異名通りに灼熱の溶岩が流れ、冷淡な土地が多い王国においては異色の場所。その過酷な環境故に、かつては修道士の修行場として使われたことがある。この土地の伝承によると、かつては普通の山林地帯であったが、女神が堕落した人間を罰すべく天から光の柱を降らして焼き払ったためにこのような土地になったとされており、これによって炎によって罪を焼いて清める「煉獄」という考えが生まれたが、なぜか聖典や神話には煉獄の記述は見当たらないという。
- 煉獄の真相は女神による天罰ではなく、「闇に蠢く者」が使用した光の杭が原因。本来はガルグ=マク大修道院を狙って放たれた杭が狙いを逸らされて、落着した先がアリルであった。
- レスター諸侯同盟
- 大陸の東に位置し、王を戴かない有力貴族による新しい共同体[18]。約300年前に内乱が起き、鎮圧に失敗した帝国に代わって制圧した王国が領土とした。それから約100年後の「三日月戦争」で、王国の東部諸侯が分離独立して誕生した共同体で、劇中では「レスター諸侯同盟領」とも呼ばれる。また、弓が戦の主要な武器として重視される傾向にあり、同盟軍も弓使いが主力となっている。
- 盟主の役目はリーガン家が務めており、物語開始時点の盟主はリーガン公で、帝国との戦争勃発時点の盟主はその孫のクロード。しかし、小領主のアケロンが帝国に加担するという悪行を働く形で、ある意味王国と同様の纏まりに欠ける部分が見て取れる。
- なお、リーガン家という盟主が存在するものの帝国や王国に比べて中央集権的な色合いは薄く、同盟の方針は「円卓会議」なる議会で決定する制度となっており、そこで議決権を持つ「五大諸侯」の駆け引きによって左右される。なお、この五大諸侯の顔ぶれは不変ではなく、現在はリーガン家・グロスタール家・ゴネリル家・コーデリア家・エドマンド家となっているが、この内エドマンド家の議決権は元々はダフネル家が有していたものであった。
- 国旗は当初の五大諸侯の紋章と、それぞれの紋章が表すタロットの大アルカナを象ったもの。
- デアドラ
- 同盟北部に位置するリーガン家領の領都にして、実質的な同盟全体における首都。「水の都」の通称そのままに海に面した水上都市で、軍港も備えている。
- ミルディン大橋
- 同盟と帝国を隔てるアミッド大河に架かる橋の中で、最もガルグ=マク大修道院に近く、かつ規模の大きい橋。軍事要塞ともなっている。元々は同盟が誕生する前、帝国を建国したヴィルヘルムが軍事目的で建造したのが起源であり、大修道院よりも長く存在している。
- フォドラの喉元
- 隣国パルミラとの領界にある険峻な山岳地帯。パルミラは度々ここを越えてフォドラに侵攻してくるため、三国一丸となって「フォドラの首飾り」と呼ばれる要塞を築いた。要塞の防衛は同盟貴族ゴネリル家が担当している。
- シャンバラ
- 同盟貴族ゴネリル家の領地の南、帝国の旧フリュム家領の東に位置する「闇に蠢く者」ことアガルタの民の本拠地。フォドラとは全く異なる文明で築かれた地下都市が広がっている。タイタニスや迎撃装置のヴィスカムの配備、マップの遠景に見える建造物、壁や床の建築様式などから、現在のフォドラよりも進んだ技術が使われていることが見てとれる。
フォドラ以外の国家・地名
- ダグザ
- フォドラ南西にある大地で、シャミアの故郷。南北に長い土地に様々な地形を有しており、焦熱の密林や冷涼な大高原などがある。
- フォドラとは両国間にあるブリギットの支配権を巡り争っており、約300年前に帝国の侵攻を受けるも退けている。しかし、物語開始から5年前の「ダグザ・ブリギット戦役」で帝国に敗れ、ブリギットは帝国に下った。
- なお、シャミアとカトリーヌの支援会話によると、フォドラと比べて男性同士や女性同士の同性愛が一般的である模様。
- ブリギット諸島
- フォドラの西方に位置する島国で、ペトラの故郷。穏やかな海と豊かな緑に覆われた大自然の結晶とも呼ばれる地。かつてはれっきとした独立王国であったが、ダグザ・ブリギット戦役で敗れて以降、帝国に従属する属国となっている。
- 海を隔てた遠方の地であるため、フォドラとは異なる言語が使われている。またペトラによると、超常的な存在である「精霊」の伝承があり、精霊を宿した人間は空を飛んだり、瞳が光るといった特異な力や外観を有するという。
- スレン
- フォドラの北東にある巨大な半島。現在は北をスレン地方と呼び、南は王国の領土となっている。岩砂漠が広がる一帯もあり、好戦的な民族が住んでいる。
- ダスカー
- フォドラの北、スレンの西側にある半島で、ドゥドゥーの故郷。取り立てて何もない土地だが、珍重な鉱物が見つかる噂がある。ダスカーの悲劇で国王ランベールの謀殺を図ったとされたことで、ほとんどのダスカー人が王国軍によって虐殺された。現在は王国の領土で、生き残ったダスカー人は僅かしかいない。
- 戦争編では王国西部が帝国に併合される中、ダスカーも帝国領となっている。
- なお、ダスカー独自の文化として「ダスカー料理」なるものが存在し、ドゥドゥーとアッシュの支援会話において実際にドゥドゥーが作ったものを口にしたアッシュが絶賛しているが、ドゥドゥーとシルヴァンの支援会話とを総合するとダスカー料理が素晴らしいというよりは、単にドゥドゥーが料理上手なのが原因の様子。また、ドゥドゥーとメルセデスの支援会話によると、かつて空の神と土の神が争った末に生まれたのがダスカーという神話がある。
- パルミラ
- フォドラの東隣にある大国で、クロード、ツィリル、ナデルの故郷。「フォドラの喉元」を領界として、同盟と接している。騎馬民族の血を引き、戦いを好みドラゴンを乗りこなすことを得意とする者が多い。広大な国土は、肥沃な大草原、砂漠、大連峰など地形に富む。
- 同盟と帝国との戦争では王子クロードの意向によって将軍の地位にあるナデルが協力のため現地に赴いている。
- アルビネ
- フォドラ北西にある大地。寒冷な気候で、貴重な動植物が数多く生息しているものの、寒さで穀物が育ちにくいため、暮らしている人々は少ない。
- モルフィス
- フォドラ南東にある魔道の都の名であり、その都市を中央に置く広大な砂漠の名でもある。かつては「幻の都」と呼ばれた時代もあったが、細々とつながる行商の道を通して、偉大にして摩訶不思議な魔道の噂が広がる。
注釈
- ^ 彼自身の誕生日である12月27日が「聖キッホルの日」でもあるのはこのためである。
- ^ a b セテスを先に倒すまたは主人公でフレンを先に倒すと二人は生存するが隠遁。主人公以外でセテスよりも先にフレンを倒すと二人は戦死する。
- ^ 帝国ルートでは、ルートが分岐するタイミングで味方から離脱する。
- ^ 大塚は本作のナレーターも務めている。
- ^ なお、主人公を教師として推薦した理由はもう一つあり、コスタスの一味が襲撃してきた際に本来学級を担当する予定だった教師が恐れて逃げ出し、「そのような者に生徒を任せるわけにはいかない」という理由で解任した穴埋めでもあった。
- ^ このためディミトリは彼の本名も真の素性も全て知っており、王国ルートではマイクランの件において補佐役に選ばれたのが彼だと知って「レア様も人が悪い」とぼやいているが、彼が名前や素性を偽っている現状に配慮して人目があるところでは偽名で呼びかけたり面識のない者に対するような接し方をする一方で、人目が無いところでは本名で呼んだりするなど状況に応じて対応を変えている。カトリーヌも同様。
- ^ スマートフォン用ゲームアプリ『ファイアーエムブレム ヒーローズ』におけるフェルディナントの台詞から判明。
- ^ 大修道院の2階の一角に「枢機卿の間」なる部屋は存在するが、枢機卿の肩書を持つ特定の誰かが詰めているような描写は無い。
出典
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- ^ a b “『ファイアーエムブレム 風花雪月』サントラ発売決定!”. 電撃オンライン (2020年9月27日). 2022年9月10日閲覧。
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