ニーベルングの指環 (漫画)
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メカニック
艦船
- アルカディア号
- 『999』劇場版、『わが青春のアルカディア』などに登場する、船体色が緑のいわゆる髑髏艦首型。
- 第一部『ラインの黄金』時点では9号艦まで完成しているが、本作でハーロックが乗艦しているのは、曰く「武装と装甲が少し時代遅れだが、もっとも思い入れのある」3号艦である。その後ヴォータンの介入のあった時間軸において、第二部『ワルキューレ』時点で後述するデスシャドウ2号艦に強化改修を施したものを「1号艦」として実験艦に用いる事。その後は将来的に7号艦までの建造予定の計画をトチロー少年によって組み上げられていた。
- 第四部『神々の黄昏』でアルカディア2号艦[注釈 4](一部連載内容では4号艦になっている)にてワルハラに攻め入る。
- デスシャドウ号
- ドクター大山製の宇宙戦艦。1号艦は地球で作成されて宇宙への脱出に使用。2号艦は建造途中のものが海賊島に係留されていた。1号艦はこれまでのデスシャドウ号と髑髏艦首型アルカディア号を合わせたようなデザインで、2号艦は『宇宙海賊キャプテンハーロック』などに登場する、船体色が青のいわゆる鋭角艦首型と同型でありドクター大山の「デスシャドウ2号はおまえの思い通りに改良していいぞ。おまえたちの夢だったアルカディア号の試作艦として改名してもいいぞ。」とのセリフから、本作では本艦を改装したものがアルカディア号の1号艦であるとみられる。
- 第二部『ワルキューレ』では地球人の数少ない希望として多くの人々の想いを背負い、ドクター大山とトチロー少年の手により建造され地球を離れる。当時は敗戦直後で人手が足りず、艦の運営をする者の多くのは女性乗員である。
- 第三部『ジークフリート』では「火龍」、ファンタズマとの交戦を経て艦内で「無限零度」が発生する危機に陥るもブリュンヒルデの献身の結果復帰。その後ヴォータンとの諍いに乗じて侵略を開始してきた暗黒女王の先遣部隊であるファンタズマ艦隊14万8000隻をブリュンヒルデの遺した熱と「ラインの黄金」によって増幅されたミーメのオルガンによる相乗効果で超新星爆発規模にまで高まった艦のエネルギーを用いて刺し違え、この宇宙から消滅する。
- 第四部『神々の黄昏』ではかつてグレートハーロックが地球の総督府に遺した「意思ある短剣」を手に入れるために、遺された2号艦をトチロー少年が急ぎ空間跳躍が可能な段階まで仕上げ、地球に凱旋する。その後「短剣」に記録された様々な情報を参考にアルカディア1号艦への換装が行われた[注釈 5]。なお、本作OVAが出た1999年にJESNETから発売された艦首鋭角版アルカディア号のポリストーンTOYも、本作の設定からデスシャドウの名前が宛がわれている。
- クイーン・エメラルダス号
- 『999』劇場版や『エメラルダス』OVAなどに登場するアニメ版デザインとなっている。第二部で登場。ヴォータンが統治する以前に宇宙に進出していた「絶滅生命体」達が最期に作った船であり、中枢機関である流体波動エンジンはドクター大山ですら全容が理解できないほど高次な代物。建造当時から生き続けているのは艦そのものとかつて艦を襲った事柄から中枢機関のチェンバー内に避難させられていた「ナニカ[注釈 6]」だけである。
- 大帆船
- エメラルダスが第1部で使用しているが劇中で船名が明かされていないため、これもエメラルダス号かは不明。白鳥のように優美な形をした船で、恒星の光の圧力を受けて航行する。設計者はトチロー。エメラルダス以外にも乗員がいるのが確認できる。
- アルベリッヒの旗艦
- 『ハーロック』アニメ版に登場した女王ラフレシアの乗艦、ドクラスと同型のデザインをしている。
- 「火龍」
- 第三部『ジークフリート』にてヴォータンの勅令に応じてデスシャドウ討伐の為に派遣された大型艦。正式名称は不明なため、所属する勢力の名前をとってワルハラ側は「火龍」の呼称を用いていた。西洋のドラゴンを模したその艦体は従来のデスシャドウ1号艦の武装では効果が薄く、トチロー少年が実験的に作り、艦首に設置されていた「新型衝撃砲」によって溶解させられる。融解したその金属はデスシャドウ1号艦に金メッキの様にまとわりつき、少しずつ艦を蝕んでいった。
- ファンタズマ
- 第三部『ジークフリート』にて暗黒女王の治める「無の宇宙」からやってくる武装艦。最大の特徴は内部に動力機関が無く自身の周囲の物質を吸収、内部でエネルギーに変換し、何物も存在しなくなった空間の中に滑り込んでいくように移動することで攻防一体かつ『無』の領域の拡大が可能な「暗黒転移推進航法(ダークライド・エネルギア)[注釈 7]」を行う点である[注釈 8]。
- 作中ではハーゲンの乗艦する旗艦としての登場の他に、先遣部隊として少し小型のものが14万8000隻登場している。
その他
- 999号
- 『999』でおなじみの銀河超特急は、本作でも登場。
- ヴォータンの大要塞
- 映画『スター・ウォーズ』に登場する、第2デス・スターそっくりのデザイン。ワルハラ防衛の要であり、ファゾルト兄弟により建造される。内部には「ドラゴン」と呼ばれる生き物の悪意を取り込む精神生物が存在し、取り込んだものを喰らい自己増殖する。アルカディア3号艦の武装では撃破するには力不足でありフライアのオルガンの音色によってようやく無力化することに成功した。
注釈
- ^ 正確には短剣型の記録媒体で、確かな知識と技術力があればハーロック・大山家の過去全ての情報を探ることができる『ミライザーバン』で用いられた技術に近いもの。
- ^ 暗黒爆発と陽子爆発が同時に発生した結果、デスシャドウ1号艦内の物理法則が崩壊して絶対零度以下の気温となった現象。
- ^ この姿が『銀河鉄道999』エターナル編「蟷螂の斧、修羅の涙」で星野鉄郎の前に登場した暗黒女王の末端部位の姿と酷似しているが関連性は不明。
- ^ 建造順序自体は『ラインの黄金』時点のもの(3号艦)より早いが、ブリュンヒルデから『ラインの黄金』時にワルハラに攻め込んだ時のアルカディア3号艦の戦闘データを見せられていた為、それを踏まえた上での改良を施されている。
- ^ 直接的な換装の描写は無く、ナレーションによる解説の形で改修されたという結果が記述されていた。
- ^ 『聖凡人伝』からのスターシステム。原作においても猫に似た正体不明の生物として紹介されている。
- ^ 略称として「暗転航法(ダーク・ライド、もしくはダーク・ライン)」の語が用いられることもある。
- ^ 『銀河鉄道999』内で語られているファンタズマのスペックとして、暗転航法で消失した空間上の軌跡はよほどの演算能力があるか特殊なダイオードを通して精査しないと「移動性ブラックホール」として観測され、ファンタズマ本体の艦体は確認できないほど隠密性も高い。また、「こちら側(有の宇宙)」のものが喪失した空間や軌跡に触れると即時分解され、無の宇宙で用いられるエネルギーに変換されて消滅してしまう。
- ^ 恐竜やネアンデルタール人の粛清など、知恵を持つものが出ないようにその都度干渉していたがミーメやワルハラへ反抗する勢力によって隠匿されたことで一部の知的生物の祖先は生存できた。
- ^ 一部フィギュアには細部の異なる仕様のものがあり実質的には20種類ほどであった。また本商品のバーコードを10個集めてフルタ製菓に送ると記念のピンバッジが贈られた。
出典
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