トマス・ピンチョン 備考

トマス・ピンチョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/14 06:47 UTC 版)

備考

  • 覆面作家として著名であり、顔写真も学生時代と軍隊時代のものが2点知られているのみである。『V.』のフォークナー賞授賞式以降は公の場に一切姿を見せず、顔を出さない形でのインタビューなども受けていない。作品の難解さと寡作さも相まって、神秘的なイメージの強い作家としても知られる。しかし、2004年1月にアニメ『ザ・シンプソンズ』に本人役として突如出演(声のみ)、2月にも再登場し世間を驚かせた。このことは世間に強い衝撃を与え、覆面作家が増える原因の一つにもなった。
  • 上記に付随するエピソードとしてフォークナー賞受賞後、とある雑誌が取材のためピンチョン宅を訪ねたところ、遠くの山中へ逃げ込んでしまい、写真を撮ることはできなかったという。全米図書賞の授賞式の際には姿を現さず、代わりにコメディアンを登壇させ、関係者を困惑させた。
  • 自殺したカリフォルニアの作家ワンダ・ティナスキー英語版がピンチョンと同一人物であるという噂が1990年代にあった。
  • 『メイスン&ディクスン』の次の作品はロシアの数学者ソフィア・コワレフスカヤに関する小説になると噂されていた。その当時ドイツの文化メディア大臣を務めていたミヒャエル・ナウマンは、ドイツでピンチョンのコワレフスカヤ研究を助けたと発言している。その後発表された『逆光』では、コワレフスカヤの名が数度言及され、コワレフスカヤを思い起こさせる女性数学者ヤシュミーン・ハーフコートが登場する。
  • かねてから少数の若手作家とは接触があり、スティーヴ・エリクソンはピンチョンからエイミーコミックを手渡されたと告白している。

関連項目


  1. ^ 文芸批評家のハロルド・ブルームは、現代を代表する米国人小説家として、ピンチョンとドン・デリーロフィリップ・ロスコーマック・マッカーシーの4人を挙げている。
  2. ^ 但し、短編"Mortality and Mercy in Vienna"を除く。筑摩書房版およびちくま文庫版『競売ナンバー49の叫び』には志村正雄訳で「生かすも殺すもウィーンでは」という日本語題で収録されている。


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