スパイダーマン (アニメ)
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配信
アメリカでは2019年11月12日からDisney+で配信されている[52]。2021年4月26日に一度削除されたが、同年5月2日に配信再開となった。当初は全話が全てシーズン1にリストされていたため、配信再開時に他のエピソードをシーズンごとに編成させている。
日本では過去にHulu[53]とGYAO!ストアで配信されていた。現在視聴可能なのはビデオマーケット(2016年2月5日配信開始[54])[55]とカンテレドーガ[56]とDMM TV[57]のみで、ディズニーXD放送時と同じく第29話・第30話が欠番となっているほか、日本語版エンディングが搭載されていない。
スパイダーバース
本作のシーズン5『Spider Wars(スパイダーウォーズ)』の各エピソードでは、複数のスパイダーマンたちが次元を越えてそれぞれ違う宇宙に行くというエピソードになっている。その次元のスパイダーマンには、スカーレット・スパイダー、アーマー型のスパイダーマン、メカニカル・アーマー型のスパイダーマン、シックス・アーマー型のスパイダーマン、俳優のスパイダーマンがいた。これはコミックのスパイダーバースをテーマに描かれ、後にスパイダーマンのコミックや、アニメ、映画に登場しており、スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースにも登場している。
制作
X-MENではサバン・エンターテイメントが製作していたが、スパイダーマンではマーベル・フィルム・アニメーションが製作した。マーベル初のアニメシリーズではあるが、アニメーション制作はトムス・エンタテインメントが担当[58]。本作はX-MENに続いて2番目に長期で制作されたマーベルアニメであり、2015年にアルティメット・スパイダーマンが全104話を達成するまでは、本作が唯一長いアニメシリーズだった。
このアニメは検閲であまり良くなかった。殆どの回ではリアルな銃が描かれ、フラッシュバックのみだった。例えば、パニッシャーの誕生で、彼の妻が犯罪行為の最中に銃撃戦で殺害された時の場面である。番組制作のルールでは、暴行したり、ガラスに投げつけたり、子供を襲ったり、吸血鬼を登場させたり、酷い言葉を使うなど、酷い言葉を使ったりしないなどがあった[59]。2014年11月のポッドキャストでセンパーがこのことについて発言しており、当時は他の番組と違って検閲を受けておらず、このことが話題になるだけで「大げさじゃない?」と感じたという[60]。この頃のマーベル社は厳しい状況が続いていて破産寸前でもあったため、テレビシリーズ自体にクリエイティブ的な知識を持っていなかったと述べている[60]。センパーは、スタン・リーがシーズン1の第13話でこの番組に影響を与えたと言っている[60]。
本作の権利と配給は、ウォルト・ディズニー・カンパニー(2009年にマーベルの親会社化)が行っており、2001年にディズニー社はニューズ・コーポレーションとサバン・インターナショナルからフォックス・キッズ関連の資産を全て買収している。
この作品は全65話で完結したが、これは元々フォックス側が全65話として制作するために契約されたもので、性格には打ち切りでも意見の食い違いでもなく資金の問題だった。[61]
キャラクターの絵コンテには、ベティ・ブラントも含まれていたが全65話には登場せず、1977年に制作されたテレビドラマ「アメイジング・スパイダーマン」で初めて登場したグローリー・グラントがこのアニメシリーズでも初登場となった。
続編と復活
- スパイダーマン・アンリミテッド
- 1999年、本作の続編と呼ばれるシリーズがFox Kidsで放送された(日本ではトゥーンディズニーで放送、声優は同じ)。これは本作のシーズン5で結婚したピーターとメリージェーンのその後の世界(アース7831)を描いており、カウンターアースに巻き込まれた宇宙飛行士ジョンをスパイダーマンが探しに行くという内容だが、最後の結末が描かれないまま未完となっている。日本では本作のシーズン5が未放送であるため、ピーターとメリージェーンが結婚していることはあまり知られていない。このシーズン5の吹き替え版を製作するにも殆どのキャラクターの声優には既に鬼箱だったり、活動が全くなされていなかったり、既に引退している人物もいるため難しい可能性がある。
- リバイバル版
マーベル・スタジオによる『X-MEN '97』が『X-MEN』のリバイバル版としてDisney+で配信されると発表された後、スパイダーマンも復活する可能性があるとジョン・センパーが述べている。2022年7月、センパーはこのことについて「この『スパイダーマン・アニメイテッド』にリバイバル版が実現するかは分からない」と言及している[62]。
注釈
- ^ スパイダーマン&アメイジング・フレンズ、スパイダーマン・アンリミテッドでは吹替用字幕が存在した。本作が放送される前にあったスパイダーマン 新アニメシリーズも同様である(1967年版は不明)。
- ^ カートゥーンネットワークの放送ではシーズン2のオープニングを使用していたため、このバージョンは使われていない。第1話・第2話・第3話・第4話・第5話・第6話から第13話まで、シーン映像がそれぞれ異なる。アメリカで発売されていた各種ビデオやDVDでも使用されていたが、アメリカでのディズニープラスではシーズン2のオープニングを流用しているが、「Secrets of the Six」と「Doom」のみFOX放送時の短縮版オープニングがある。
出典
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