スカイランニング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/07 05:30 UTC 版)
概要
スカイランニングの舞台は垂直方向に延びる高低差のある場所となる。ひとつは山間地における傾斜地であり、もうひとつは都市部における超高層ビル等の人工物である。元来はアルプス山脈など標高2000mを超える高所山岳におけるチャレンジングなスピード登山から始まったが、競技スポーツとして一般化していく過程で低山の急傾斜地や超高層ビルなどの人工物も含むようになった。山岳スポーツのひとつであるスカイランニングでは水平距離よりも垂直距離や標高差が重要な要素となる[1]。
国際スカイランニング連盟(ISF)は、スカイランニングを「山を駆け登ること。または標高2000m以上での山岳ランニング」であり傾斜30%を超える部分を含み、登攣難易度Ⅱ級 (※三点支持を要する)を超えない範囲と定義づけている[2]。前進する補助としてストック、アイゼンや手を使うこともあり、レースによっては競技用手袋や他の装備が必携とされる場合もある。なお、標高2000m未満の低山においても、ISFルールを満たしている登山競技会である場合は、スカイランニング競技と位置づけられる。国内では長野県や山梨県などの一部の地域を除き2000mの高所での競技会は実現が難しいため、ISFルールの累積標高差や傾斜を満たした登山競技会がスカイランニングの公式戦として位置づけられている。国際的な競技会においてもイギリスや香港など低標高の地域でも開催されている。
2019年現在、日本においても登山やランニング人口の増加によりスカイランニングの競技会や競技人口もある一定水準まで増えた。急傾斜地を駆け上がる「バーティカル」という用語・概念の普及と共に、ランニング形式の快速登山として「スカイランニング」という言葉を使用する登山者やランナーも一部にいるが、トレイルランニングと区別されて認知されていないのが現状である。
注釈
出典
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