シルバーレイン 問題点

シルバーレイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/19 08:55 UTC 版)

問題点

  • 開始当初よりは改善されたものの、プレイヤー数の爆発的な増加を原因として、シナリオコンテンツにおいては常に需要過多と言って良い状況にある。特にプレイヤー側から見て「メインストーリーに絡む」と目されるシナリオにおいては十数倍にも及ぶ過剰な予約争いが発生するなどの事態が起きており、これらに関する根本的な解決策は(様々な試みがされているものの)未だ無い状態である。
  • かつての商業PBMにおいては、メインストーリーに絡むチャンスは最低でも1か月に1回程度はあった。しかしこのゲームの現状では、上記のような理由からプレイングの腕だけではストーリーに絡むことができない。ただし、メインストーリーに絡まない通常のシナリオは1か月半に1回程度は参加可能で、かつてのPBMのようにプレイングが没になることも少ない。また、特に大きなストーリーの山場は全員参加のリアルタイムイベントで行われる。

テーブルトークRPG版

プレイバイウェブ『シルバーレイン』には、テーブルトークRPG版が存在している。これは『シルバーレインRPG』というタイトルで、2008年4月にエンターブレインよりB5判書籍タイプにて発売された。

テーブルトークRPG版『シルバーレインRPG』のゲームデザインは、トミーウォーカーではなくグループSNEによって行われている。ゲームシステムはプレイバイウェブ版とは全く異なるものとなっているものの、世界設定やプレイヤーキャラクターの立ち位置はプレイバイウェブ版と全く同じであり、プレイバイウェブ版のキャラクターのデータをテーブルトークRPG版のデータに変換して遊ぶことも可能である。

システム

『シルバーレインRPG』のゲームシステムについて特徴的な部分を解説する。

チャプター

『シルバーレインRPG』はシーン制の概念を実装したテーブルトークRPGである。一回のゲームプレイは、複数の「チャプター」によって構成される。ひとつのチャプターが開始されるときに、ゲームマスターは「チャプターの終了条件」を明示するというルールがあり、プレイヤーは各チャプターごとに終了条件を満たすことを目的として動くことになる。このルールによって、プレイヤーがゲーム中において「自分が次に何をすればシナリオのクリアに近づくのか」ということを見失うことがないようになっている。

ロールカード

『シルバーレインRPG』では行為判定ダイスでなくカードで行われる。判定に使われるカードはルールブックに同封されている専用のカードで「ロールカード」と呼ばれるものである。ロールカードには1~4までの数字がひとつ書かれており、プレイヤーは行為判定の際に、自分が手札として所有しているカード一枚を場に出し、そのカードの数字とキャラクターが持つ固有の判定値を足し合わせて、それが行為判定の目標値以上であれば、その判定は成功とみなされる。なお、カードは複数枚を同時に使っても良い。

カードの補充はプレイヤーキャラクターが持つ「運命の糸」というポイントを消費することで補充される(一点につき一枚)。「運命の糸」ポイント自体の補充は、なんらかの行為判定でロールカードが一枚使用されたときに、カードに書かれた「アクトワード」に沿ったロールプレイを行うことで一点ずつ補充される。このことから、ロールカードはロールプレイ支援システムとしての特徴をもつとも言える。なお、一回の行為判定で得られる「運命の糸」ポイントは一点なために、行為判定にカードは複数枚使うことは高いリスクを持つ。

オンラインセッション

『シルバーレインRPG』はオンラインセッションに力を入れているタイトルでもある。『シルバーレインRPG』専用のオンラインセッション用チャットツール『メガリスドライブ』がトミーウォーカーの公式サイトよりダウンロードでき[1]、カードを使った本作のゲームシステムをすべて再現することができるようになっている。

関連製品

TRPG

ルールブック~エンドレスデイズまではエンターブレイン、それ以降は新紀元社から発行されている。
シルバーレインRPG
テーブルトークRPG (TRPG) のルールブック。2008年6月11日発売。
グループSNEの友野詳安道やすみち執筆。
カードを利用したTRPG版オリジナルの判定システムだが、キャラクターデータに関してはPBW版のものを利用できる。
対応レベルは20~40、対応ジョブ・使役ゴーストは「ナイトメア適合者」以前に入学した20ジョブ+蜘蛛童系までの5種。
シルバーレインRPGvol.2 人狼VS吸血鬼
同TRPGの追加データブック。2008年8月23日発売。
PBW版にも存在する感情システムの他、RPG独自の要素を持つ結社システム、協力して攻撃できるクロスアビリティなどの新システムを搭載。
また、20枚の追加ロールカードも付属している。
追加ジョブ・使役ゴーストは、除霊建築士~雪女までの6ジョブ+サキュバス系+真・使役ゴースト。
シルバーレインRPGvol.3 メガリスクライシス
追加データブック。2009年2月16日発売。
メガリスゴーストを含むメガリスについての各種サポートの他、新ルール『クライシス判定』『リール判定』などが登場。
また、21枚の追加ロールカードも付属している。
40レベル~60レベルにも対応。追加ジョブ・使役ゴーストは、ブロッケン~白虎拳士までの5ジョブ+ケットシー系。
シルバーレインRPGvol.4 エンドレスデイズ
追加データブック。2009年8月19日発売。
『学園』と『心の動き』をテーマにしたサプリメントで、トミーウォーカー監修による学園の書き下ろし設定資料や、新システム『エレメントシステム』を搭載。
PC間戦闘である「学園黙示録」のルールや「防具覚醒」も掲載。
また、20枚の追加リードカードも付属している。
追加ジョブはファンガス共生者、フリッカーハート、ゴーストチェイサーの3ジョブ。
シルバーレインRPGvol.5 幽世奇談(かくりよきだん)
追加データブック。2010年9月10日発売。
『ゴーストタウン』をテーマにしたサプリメントで、オートシナリオやゴーストの追加データなどを搭載。
追加ジョブは科学人間、サンダーバード、妖狐、巡礼士、太陽のエアライダーの5ジョブ。
シルバーレインRPGvol.6 兇鬼戦線
追加データブック。2011年8月25日発売。
『悪の組織』をテーマにしたサプリメントで、真ジョブ覚醒、学園以外に所属する能力者の作成ルールや見えざる狂気のルール、他組織の設定等を搭載。
追加ジョブは処刑人、書道使いのPBW版加入済み2ジョブに加え、発売日時点でPBW版未加入のカースブレイド、ストームブリンガー、ルナエンプレスのデータもPC用として掲載されている。
シルバーレインRPGリプレイ
TRPGリプレイ
篠谷志乃執筆の、TRPG版シルバーレインのリプレイ。
トミーウォーカー社長のうえむらもプレイヤーで参加している。
1巻:白き女王の夜 2008年6月30日発売。
2巻:白き災いが天に舞う 2008年10月30日発売。
3巻:白き大地の目覚め 2009年1月30日発売。
シルバーレインRPGリプレイ 蒼き破鏡の使者 
TRPG版シルバーレインのリプレイ。2009年12月12日発売。
友野詳執筆のRole&Roll43号に掲載されたイラストレイター・セッション『海が真紅に染まらぬうちに』と安道やすみちの書き下ろしリプレイ『蒼き破鏡の使者』の2本を収録。

その他

シルバーレインガイドブック
グループSNEの篠谷志乃の執筆による、PBW版シルバーレインのガイダンス本。2008年4月28日発売。
全ページフルカラーでPBWの魅力や遊び方を紹介する。
シルバーレイン・アーリーデイズ
友野詳執筆、エンターブレインより刊行の小説で、銀誓館学園創立の数年前、1995年を舞台にしたストーリーとなっている。2巻刊行後2年間刊行が止まっていたが、2011年に新紀元社から1・2巻と完結編部分を合わせた単行本として出版された。
PBW版側と連動し、小説のジョブやキャラクターがPBWに登場するなどしている。
1巻:銀の雨降る 2008年11月30日発売。
2巻:月の光煌く 2009年5月30日発売。
シルバーレイン アーリーデイズ 2011年8月25日発売。
シルバーレイン デッドエンドデッド
NB執筆。ウェブコミック『Webコミックゲッキン』で2011年4月 - 8月に連載されていた漫画。
本来はPBW版側と連動し抗体ゴースト『デッドエンド』の背景やPBW版での異形の作戦についての伏線等を張っていたが、PBW版にてデッドエンドの制作者が早期に封印されたためこの漫画での設定がはっきりと扱われることはなかった(『シルバーレイン・プロジェクト』内の記事「IFワールド 銀誓館学園の敗北!」より)。2012/12/20、TRPG版の公式サイト『シルバーレイン・プロジェクト』で本漫画での伏線がPBW版で扱われていた場合登場していたジョブ「デッドエンドデッド」のデータが公開された。
シルバーレイン デッドエンドデッド 角川書店 2011年11月10日発売。







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