ザ・キッズ・アー・オールライト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 16:00 UTC 版)
リリース
「ザ・キッズ・アー・オールライト」は最初にアメリカ合衆国で、翌月イギリスでLPに収録されてから6ヶ月以上もの間、シングルとしてリリースされなかった。当時はそれほどの大ヒットというわけではなく、イギリスでは41位、アメリカでは85位だったが、アルバム『マイ・ジェネレーション』とともにバンド自身及び1960年代イングランドにおけるモッズサブカルチャーのアンセムとなった。1979年にはバンドに関する同名のドキュメンタリー映画『キッズ・アー・オールライト』も作られた。
この曲はアメリカ合衆国のシングル用にカットされたバージョンがあり、もともとのイギリスのアルバムバージョンよりこちらのほうがずっとよく知られるようになった。この短いバージョンでは、ギターソロが非常に短くなっている。ニ長調で標準的なスリーコード進行が使用されているが、コーラスの部分ではii-V-IV-Iというコード進行が使われている。
『マイ・ジェネレーション』に収録されている他、『四重人格』で「ヘルプレス・ダンサー」がフェードアウトした後、曲の出だし部分が聞こえる。
この曲のプロモーションビデオは1966年の7月か8月にハイド・パークで撮影された。
ライヴ
その後のライヴパフォーマンスでは、ザ・フーは「ザ・キッズ・アー・オールライト」の末尾に長い別のセクションをつけて演奏し、部分的にこの曲を作ってからわかったことに関して議論する即興の歌詞をつけたりすることもある。2000年に録音された『ライヴ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール』でもこのような形で演奏された。このバージョンについて、タウンゼンドは以下のようにコメントしている。
この曲を書いた時は俺はただのガキんちょ(kid)で、自分がやったもろもろのことだけからいい悪いの区別をつけようとしてたんだ。人生の練習をしてたとでもいうのかな。妻との結婚にいちかばちか賭けてみるみたいな感じだった。ちょっとばかりキメてみたり、酒を飲んだりもした。やってみなかったものはほとんどなかったよ。それで、どういうわけだか、今でも大丈夫(alright)なんだよね。[3]
ジョン・エントウィッスルが亡くなってからは、付け足しの歌詞は時々エントウィッスル自身のことに触れるようになった。エントウィッスルが年代物の赤ワインが好きだったことも歌われたが、これはのちにエントウィッスルへのトリビュートである曲"Old Red Wine"に発展した。
評価
2006年に、「ザ・キッズ・アー・オールライト」はピッチフォークの1960年代最高の200曲ランキングのうち34位に選ばれた[4]。
- ^ Unterberger, Richie. The Who - The Kids Are Alright - オールミュージック. 2015年12月10日閲覧。
- ^ LaBate, Steve (2009年12月18日). “Jangle Bell Rock: A Chronological (Non-Holiday) Anthology… from The Beatles and Byrds to R.E.M. and Beyond”. Paste. 2017年3月2日閲覧。
- ^ Live at the Royal Albert Hall 2000.
- ^ Pitchfork's 200 Greatest Songs of the 1960s
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