グレムリン (映画) モグワイ

グレムリン (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/08 03:45 UTC 版)

モグワイ

ノベライズされた際に追加された設定によれば、何世紀も前、宇宙の遥か彼方にある、科学が高度に発達した惑星で、モグターメンという科学者が、どんな気候や条件にも適応し、かつ繁殖可能な、性格温和で知的な生物「モグワイ」を作り出した。

モグターメン博士は試しにその内の1匹(ギズモ:gizmo。ガジェットと同義)を地球に送り込み、そのモグワイが着いてしまったところが台湾だった。そこで中国から来た老人に拾われて飼われるようになった。モグワイが持っていた下記の欠点は博士も予想していなかったというが、それではなぜ骨董屋の主人がこの欠点を知っていたかは不明である。

手足の指は3本だが、手先は器用。調整されていたギズモとは違い、増殖したモグワイは皆個体差が激しいが、リーダーの「ストライプ」を筆頭にいたずら好きということは共通している(ギズモを除く)。

3つのルール

モグワイの飼育の際には以下の3点に気をつけなければならない。

光に当ててはいけない。
光が苦手なので、できるだけ暗い場所で飼うこと。特に太陽光には弱く、長い間当たると死んでしまう。
水をかけたり、濡らしてはいけない。
水がかかると細胞分裂を起こし、急激に繁殖する。水に浸したり飲ませるのも同様。増殖したモグワイの個体差は大きく、元の個体の影響は判然としない。
モグワイ時は背中が痙攣を起こして、いくつもの毛玉が飛び出し、それが徐々に大きくなって新しい個体になる。グレムリン時は同じく痙攣を起こし、背中からコモリガエルが巣立つような感じで小さな個体が這い出してそれが大きくなる。
真夜中(12時過ぎ)に食べ物を与えてはいけない。
最も重要なルールである。ほとんどのモグワイは悪くても悪戯好きか人間にちょっかいを出す程度で比較的安全であり、小さな哺乳類を思わせる外見を持つが、これを破るとを介して変身を行い、数時間で見た目も性格も凶暴悪辣な「グレムリン」に豹変してしまう。なお、12時過ぎからいつまで食べさせてはいけないか(どのような時間もしくはタイミングで食べさせて良いか)は明らかにされていない。またグレムリンたちが深夜にパブや映画館で飲食する描写があるが、新たな変異を起こすことはなかった。

グレムリン

モグワイ変身後の姿。身長70cm程度に巨大化している。頭部を除き体毛が無くなった代わりに、全身が爬虫類を思わせる皮膚に包まれ、鋭い牙と爪を持つ。変身前と比べて一部を除き知能は低下し、好奇心や悪戯好きはそのままに凶暴かつ悪辣な性格となる。そのため、悪戯も車輌で家に突っ込むなど人命にかかわる危険なものになるが、白雪姫の映画を楽しんで観たり、酒場で泥酔したり、ギャンブルやダンディズムに興じたりと人間臭いユーモラスな面も多く見られる。ギズモをいたぶる(いじめる)場面があるのは映画版2作共通。

同種間で会話をしており、独自の言語を持つとみられる。加えて”caca”や”light bright”(続編ではジョン・ウェインを愛称で”Duke”と呼ぶ)といった幼児語、初歩的で短い英単語も発している。

『グレムリン』の劇中では数十匹にまで増殖したが、ビリーとケイトの策略により映画館でのガス爆発に巻き込まれ、リーダー的存在であるストライプを除いて全滅した。

ギズモ
買ってきたモグワイに飼い主のビリーの父がつけた名前(gizmo、「新製品」という意味)である。
身長10インチ (25 cm)、体重1.5kg。知能はかなり高く、僅かながら人間の言葉を話すことも可能で、歌がうまい。性格は臆病でおとなしいが、恐怖を乗り越えて危機に立ち向かう勇気を持つ。
グレムリンとしての自覚と責任感も強く、ギズモは12時を過ぎてからは食べ物を口にしようとせず、その結果を知っていた描写がある。水を浴びて増殖した兄弟たちを見てがっかりする場面もある。
ストライプ率いるグレムリンの騒乱の後、元の持ち主である骨董屋の主人に引き取られ、一緒に帰っていった。
ストライプ
水をかけられたギズモから分裂した5匹のモグワイの内の一匹。リーダー格であり事件の黒幕でもある。頭頂部から背中にかけて白の横縞があることからこう呼ばれる。触ろうとすると噛みつこうとするなど獰猛な性格だが、高い知能も併せ持つ。ギズモと違い、顔立ちも狂暴。
グレムリンに変身後はスポーツセンターのプールに潜って仲間を増殖させ、人々を恐怖に陥れた。仲間たちが次々と倒される中、偶然映画館を離れていたため一匹だけ生き残り、デパートでビリーを追い詰めていく。最後は植物コーナーの噴水を浴びて再び増殖を図るも、ギズモの機転によって天窓から差し込む日光を浴びせられ、溶けて死んでしまった。

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)440頁
  2. ^ “『グレムリン』のギズモがぬいぐるみ風フィギュア・キューティー1に!”. アニメージュプラス (徳間書店). (2020年9月7日). https://animageplus.jp/articles/detail/33044 2021年7月5日閲覧。 
  3. ^ Filmography E - F - G”. The Frank Welker Homepage(フランク・ウェルカー公式サイト). 2012年8月22日閲覧。
  4. ^ 「グレムリン」キャスト・日本語吹き替え声優一覧 ビリー、ケイト、少年ピート役は誰?【金曜ロードショーで放送中】”. 映画.com. エイガ・ドット・コム (2022年12月16日). 2022年12月16日閲覧。
  5. ^ “『グレムリン』のリブート企画がついに始動!プロデューサー決定で製作開始!”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2013年5月15日). https://www.cinematoday.jp/news/N0052977 2021年7月5日閲覧。 





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