クリューズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 19:58 UTC 版)
地理
フォシニー地方のアルヴ渓谷内、ジュネーヴとシャモニーの中間に位置しており、周辺には著名なスキー場が多く存在している。
人口
1902年のコミューン創設時は2,208人だった人口は、1990年の時点で16,732人に増加している。
歴史
古代ローマ時代にアルヴ川にポンヴュー橋が架けられたことで、この地域の交易が活発化し、山とアルヴ川の間の谷間に最初の村が作られた。クリューズの地名は、「狭い谷」を意味する”cluse”に由来している。
1310年5月4日、独立したコミューンとなる。独立後の町の発展には、この地を治めたフォシニー男爵ユーグが大きな役割を果たした。
1720年、クロード=ジョセフ・バラドゥーがそれまで農村だったアルヴ峡谷で時計製造の事業を始めると、家族経営の工房など家内工業として発展し、クリューゼで作られた時計は時計産業の中心地であるジュネーヴにも輸出されるようになった。1848年にはクリューゼに「王立時計学校」が設立され、精密時計製造は町の主要産業となった。
1844年6月20日、町は大火に見舞われ、シャレー様式の木造建築は全て焼失した。町は現在に受け継がれるトリノ(当時のサルデーニャ王国の首都)の様式を模した形で再建されたことで、クリューズはオート=サヴォワ県において特異な街並みを持つこととなった。
経済と商業
20世紀初頭までは農業が主要産業だったが、現在は時計製造業が主流であり、時計分野での評判から他の精密機械産業も進出している。
交通
- クリューズ駅
- ラ・ロシュ=シュル=フォロン-サン=ジェルヴェ=レ=バン=ル・フェイエ線(フランス国鉄)の駅。
文化
- フォシニー音楽祭:フォシニー音楽連盟の創設者フランソワ・カートを記念して、アルヴ渓谷の14の自治体が年ごとに主催を交替する形で毎年6月の最終日曜日に行われる音楽祭。
- Musiques en Stock:クリューズで毎年開催されるフォークロックやロックの音楽祭。多くの有名アーティストやパフォーマーが参加する無料イベント。
史跡
- ポンヴュー橋
- 現在の橋は1674年に架けられたもので、フランス歴史的記念物に指定されている。
- 王立時計学校
- 1848年に設立され、1890年代に技術高等学校を経て1989年に閉鎖。現在もリセ・シャルル=ポンセ校舎として使用されている。
- クリューズの泉
- アロブロージュ広場にある噴水。フランス歴史的記念物。
姉妹都市
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