キツツキ科 人間との関係

キツツキ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/18 09:06 UTC 版)

人間との関係

キツツキは木を叩く音に由来するとする説もある。漢字表記の「啄木鳥」は「木を啄ばむ鳥」の意。

前近代から「舌が長い鳥」として認識されており、江戸期の『和漢三才図会』第42巻に、和名「牙良豆豆木(ケラツツキ)」と共に(舌長と)記述が見られる。

日本では、「ケラが頭(上)で鳴くと天気が悪くなる」とする類の俗信が、青森県秋田県群馬県岐阜県福井県和歌山県に見られる(鈴木棠三 『日本俗信辞典 動物編』 角川ソフィア文庫、2020年、258頁。)。また、「赤土で包んで焼くと、中で黒い粉になるから、1週間ほど飲むと頭痛が治る」(石川県)、「キツツキの黒い粉は肺結核の薬になる」(高知県)とする俗信があり(前同 258頁)、青森県三戸郡では、「デデッコッコ(キツツキ)は井戸神の御使いゆえ、中に入れる」とする(前同 258頁)。

史実かは別として、近世期の軍記物である『甲陽軍鑑』では、川中島の戦いで武田勢が山にこもった上杉勢を動かすために取った戦法として、「キツツキ戦法」が記述される。

林業における害鳥とはみなされていない。むしろ、マツの木に世界的流行しているマツ材線虫病を媒介するマツノマダラカミキリ等の害虫を捕食したり、これらが好んで産卵する病木や枯木の存在を知らせる益鳥として林地への導入も試みられている[8]


  1. ^ a b c d e f g 日本鳥学会 「キツツキ科」『日本鳥類目録 改訂第7版』日本鳥学会(目録編集委員会)編、日本鳥学会、2012年、224 - 233頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 山階芳麿 「キツツキ科」『世界鳥類和名辞典』、大学書林、1986年、315 - 332頁。
  3. ^ a b c 藤田祐樹. “鳥とヒトの二足歩行”. 化石研究会会誌38号. 2019年11月20日閲覧。
  4. ^ Shannon J. Hackett et al, "A Phylogenomic Study of Birds Reveals Their Evolutionary History," Science, Volume 320, Issue 5884, 2008, Pages 1763 - 1768.
  5. ^ Woodpeckers, Gill F, D Donsker & P Rasmussen (Eds). 2021. IOC World Bird List (v11.2). https://doi.org/10.14344/IOC.ML.11.2 (Accessed 17 July 2021)
  6. ^ a b SCIMEX (1657810800). “Woodpeckers don't get brain damage thanks to their tiny bird brains” (英語). Scimex. 2022年7月18日閲覧。
  7. ^ a b 東京で発見!? キツツキ  #553 2000/10/22”. 2023年1月12日閲覧。
  8. ^ キツツキの力を借りて”. 2023年5月1日閲覧。


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