カタリーナ・コルナーロ アーゾロでの晩年

カタリーナ・コルナーロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/10 23:15 UTC 版)

アーゾロでの晩年

ジェンティーレ・ベリーニがカタリーナの退位後の1500年頃に描いた肖像画。ブダペスト国立西洋美術館所蔵。

キプロスはヴェネツィアの植民地となったが、カタリーナはキプロス王国譲渡の代償として女王の称号とアーゾロの女領主 (Signora di Asolo) の地位を保証された。カタリーナが主宰するアーゾロ宮廷は、優れた文学、芸術の集結地として高い評価を得るようになっていった。これは高名な学者で詩人のピエトロ・ベンボが書いた、悲恋と官能愛を綴った架空の会話集『アーゾロの談論 (Gli Asolani)』によるところが大きい。カタリーナは1510年に故国ヴェネツィアで死去し、ヴェネツィアの聖使徒聖堂に埋葬された[8]

ギャラリー

後世への影響

カタリーナの生涯を主題とした制作されたオペラに、フランツ・ラハナーの『カタリーナ・コルナーロ』(1841年)や、ガエターノ・ドニゼッティの『カタリーナ・コルナーロ』(1844年)がある。キプロス芸術大学 (en:Cyprus College of Art) が文芸振興を目的にラルナカに設置した機関は、カタリーナのちなんで「コルナーロ・インスティチュート」と名づけられている[11]。2011年10月には、キプロスの古美術を扱う政府部局が、カタリーナが夏宮として使用していたポタミアの王宮を100万ユーロをかけて修復することを発表し、将来文化センターとして使用されることが決まっている[12]

出典




  1. ^ CATERINA Corner, regina di Cipro”. 2018年4月23日閲覧。
  2. ^ Wills, Garry. Venice, Lion City (New York, Simon and Schuster, 2001), 136.
  3. ^ Profile of Marco Cornaro and his children” (2012年7月). 2011年12月16日閲覧。
  4. ^ Profile of Niccolò Crispo and his children” (2011年12月). 2013年9月25日閲覧。
  5. ^ Profile of Alexios IV and his children” (2011年12月). 2013年9月25日閲覧。
  6. ^ Profile of Francesco I and his children” (2011年12月). 2013年9月25日閲覧。
  7. ^ Profile of Marco and his descendants” (2011年12月). 2013年9月25日閲覧。
  8. ^ a b Churchill, Lady Randolph Spencer; Davenport, Cyril James Humphries (1900). The Anglo-Saxon Review. John Lane. pp. 215–22. http://books.google.com/books?id=wRIAAAAAYAAJ&pg=PA220 2013年3月13日閲覧。 
  9. ^ H. E. L. Mellersh; Neville Williams (May 1999). Chronology of world history. ABC-CLIO. p. 569. ISBN 978-1-57607-155-7. http://books.google.com/books?id=PCcOAQAAMAAJ 2011年3月13日閲覧。 
  10. ^ The chronicle of George Boustronios, 1456-1489
  11. ^ cornaroinstitute.org
  12. ^ Demetra Molyva, 'Palace of Cyprus’s last queen to be restored' in The Cyprus Weekly (Cyprus newspaper), 7 October 2011


「カタリーナ・コルナーロ」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カタリーナ・コルナーロ」の関連用語

カタリーナ・コルナーロのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カタリーナ・コルナーロのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカタリーナ・コルナーロ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS