エウトロピウス エウトロピウスの概要

エウトロピウス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 19:08 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

生涯

出身地はボルドーとも、イタリアとも伝えられている[1]。361年、コンスタンティウス2世支配下の帝国で勅答局長(ラテン語:magister epistularum)に就任し、363年にはユリアヌス帝によるササン朝ペルシア帝国への遠征に従軍した[2]。369年にウァレンス帝のもと文書局長(ラテン語:magister memoriae)に就任し、この頃『首都創建以来の略史』を執筆したとされている[3]。371年にアシア属州総督になり、その翌年には一度反逆罪の嫌疑を受けて失脚したが、冤罪が判明し赦された。380年から翌年にかけてはイリュリクム道長官に、387年にはウァレンティニアヌス2世帝とともに執政官に就任した。没年は不明。

著作

エウトロピウスの著作『首都創建以来の略史』は、全10巻からなる簡潔な歴史書である。第1巻から第6巻までがおおよそ共和政期を、第7巻以降が帝政期のローマを扱う。最終巻である第10巻は、著者エウトロピウスの同時代史であり、364年のヨウィアヌス帝の死で終えられている。文体の平易さと簡潔さのため、ラテン語の入門書として広く読まれ、また二度にわたってギリシア語にも翻訳された[4]

邦語訳

参考文献


  1. ^ エウトロピウス研究会、2007年、100頁。
  2. ^ エウトロピウス研究会、2014年、16節。
  3. ^ エウトロピウス研究会、2007年、100頁。
  4. ^ エウトロピウス研究会、2007年、102頁。


「エウトロピウス」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エウトロピウス」の関連用語

エウトロピウスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エウトロピウスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエウトロピウス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS