ウルトラの父 劇中での活躍

ウルトラの父

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/03 04:02 UTC 版)

劇中での活躍

『ウルトラマンA』

第26話では声のみだが、北斗星司と南夕子にテレパシーで「Aに変身してはいけない」と警告。続く第27話では、ブロンズ像にされたウルトラ5兄弟を助けるために登場。Aを元の姿に戻してヒッポリト星人と戦って善戦するも、宇宙での長旅の疲れが出て次第に劣勢となり、Aに自分のカラータイマーを渡し、目の点滅が消え力尽きたが、5兄弟によって光の国に運ばれた。

第38話で復活を遂げ、サンタクロースの姿で登場。飄々とした言動で北斗に正体を明かしそうになっている。スノーギランにダウンしたAを助け、スノーギランを操るナマハゲを倒した。その後、スノーギランの閃光で失明した人々は、夕子を呼んで彼女が放った虹状の光線で回復させた。

放送当時に連載された内山まもるの漫画版ではテレビ登場前のために黒いシルエットでの登場で、エネルギーを使い果たして死亡する展開は同じだが、ヒッポリト星人をそのまま倒している。

『ウルトラマンタロウ』

第39話、第40話、第51話に登場。

第39話ではタロウとモチロンの戦いに割って入り、餅を食い荒らすモチロンを叱責して月への帰還を命じた。タロウと夕子がモチロンを臼にして餅つきを行なう光景を見届けると、夕子とともにモチロンを月に連れていった。第40話では、火星でタイラントと戦うエースを見守った。第51話では、ウルトラフェザーでリンドンを倒してその犠牲となった南原隊員の許婚・珠子をウルトラクラウンで蘇らせた。

  • 着ぐるみは新規造形[18]。第51話での手袋とブーツは赤ではなく、銀色になっている。
  • 第40話の登場映像は第39話の流用[18]
  • 『A』第38話での「魂だけの存在」という発言が活かされているように演出されている[19]

『ウルトラマンレオ』

第38・39話に登場[注釈 8]。第38話ではモロボシ・ダンの回想シーンにのみ登場し、ウルトラキーで悪魔の星・デモス一等星を破壊した。第39話では、ウルトラ兄弟に仲間入りしたウルトラマンレオアストラを見守っていた[注釈 9]

  • 『小学三年生』(小学館)1974年9月号では、マグマ星人の捕虜になっているアストラの探索を宇宙警備隊に命じたと紹介されている。当初、第22話の脚本ではウルトラの父に救出されたアストラがレオとの再会を果たすという展開が予定されていたが、番組のテコ入れのために「ウルトラマンキングに助けられた」という設定に変更された。
  • 放送当時に連載された内山まもるの漫画版では、第1話でタロウ=東光太郎に代わって地球を守るようにセブンを地球に送り出しているほか、 バンゴの回では光の国からエネルギーを与えてダンをセブンに1分間だけ変身させている。
  • 『小学二年生』や『小学三年生』の雑誌記事では、第34話「ウルトラ兄弟永遠の誓い」でウルトラマンジャックがダンから預かった溶けたウルトラアイを、 ウルトラの父が修理に必要な特殊金属を光の国にて採掘し、旋盤のような機械で型抜きしているイラスト付きの解説で紹介されている。
  • ウルトラの父がウルトラキーを持ってゾフィー、初代ウルトラマン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエースとともにウルトラの星で立っている特写スチール写真が存在[20][21]

『ウルトラマン80』

第38話に登場。空に映るイメージとして登場し、ゴースドンの攻撃を喰らった矢的猛=ウルトラマン80を励ました。

映画『ウルトラマン物語』

タロウが幼年期のころからウルトラの母と共に登場しており、成長する息子を見守り続けてきた(タロウが慢心して訓練中に油断した時も、不満を聞いた上で一喝する厳格さを見せた)。

  • スーツは新規造形[22]

映画『新世紀ウルトラマン伝説』

他のウルトラ戦士とともに天空魔と戦った。

映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』

ウルトラマンキングの誕生日を他のウルトラ戦士とともに祝福した。

『ウルトラマンメビウス』

第1話、第27話、第29話、第37話、第49・50話、『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』SAGA3に、ファザーマントを纏った姿で登場。

以下、時系列順に解説。

第1話ではメビウスにメビウスブレスを授け、地球に派遣した。

第27話では途方もない脅威が迫っていることを察知[注釈 10]。第29話ではメビウスに光の国への帰還を命じ、タロウを再び地球防衛に向かわせた。しかし、結局メビウスを光の国へ帰すことはできなかった。

『ヒカリサーガ』SAGA3では、ウルトラマンヒカリから途方もない脅威の調査を志願された際に難色を示すが、ゾフィーに説得されて承諾し、ババルウ星人と戦うヒカリを見守った。

第37話ではジャシュラインによって黄金像にされたメビウスを救うため、久々に地球に降臨。ジャシュラインを軽々といなしつつ、メビウスを元の姿に戻した。ジャシュラインを倒せたものの力不足を痛感するメビウスを励まし、ウルトラマンとして戦うことは地球人の希望であり続けることであると説いた。

第49話ではエンペラ星人の回想シーンに登場。ウルティメイトブレードでエンペラ星人の腹部に傷を負わせたのと同時に、自身の腹部に傷を負ってしまう。

第50話では光の国からエンペラ星人に光を闇で消すことはできないと告げた。

  • マントのデザインは丸山浩によって新規に描き起こされている[23]。肩の付近にはデザイン画に描かれていなかったスターマークが付いているが、これは以前にウルトラマンフェスティバルの会場で子供たちから「ウルトラの父にはスターマークが付いていないのか?」と問われたため、付けられたものである[24]
  • 第37話監督のアベユーイチは、過去の作品では明確でなかったウルトラの父の強さや格好良さを見せることで戦士として尊敬される存在であることを描写し、人間と戦士であるウルトラマンとで父子のあり方の違いを描くことをテーマとしている[25]

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』

プラズマスパークタワーのエネルギーコアが示した異常な反応を見て、ゾフィー、初代マン、セブン、メビウスに警告した。やがて、光の国に侵入したかつての戦友でもあるウルトラマンベリアルに一度は説得を試みるが、完全にウルトラ戦士の心を捨てたベリアルと戦う。一度は優位に立ったが、エンペラ星人との相打ちで負った傷を直撃されて敗北。ベリアルにプラズマスパークタワーを奪われて凍り付いてしまうが、ウルトラマンゼロによってプラズマスパークタワーが光の国に戻ると復活した。

  • 当初は過去の姿を登場させる予定はなく、造型の品田冬樹からの提案によって制作された[26]

映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』

ゼロが謎の敵(カイザーベリアル)の調査を志願した際、難色を示したセブンとは対照的に「それが運命かもしれない」と容認。「ウルトラマンゼロに我らの光を!」という掛け声と同時に、ゼロにマルチバースを超えるためのエネルギーを他のウルトラマンたちとともに注いだ。

『ウルトラマンギンガ』

第6話でタロウの回想シーンに登場。自分のようになりたいと言ったタロウを、父を超えてほしいという思いから叱り付けた。

ダークスパークウォーズでウルトラの母やウルトラ5兄弟とともにタロウを庇ってスパークドールズに変えられたが、第11話でタロウを光の中から激励した。

『ウルトラマンジード』

第24話・第25話に登場。

第24話では光の国からベリアル アトロシアスのエネルギーを感じ取り、ウルトラの母とともに不安な表情を浮かべた。第25話では苦戦するジードの前に駆け付け、ウルトラコクーンを用いてアトロシアスを閉じ込めて時間を稼ぎ、ジードたちの態勢の立て直しに貢献する。戦いが終わった後は肉体が復活したキングとともにジードを労いつつ、テレポーテーションで光の国に帰還した。

  • 当初はラストに光の国でウルトラの父がジードを新たな戦士として認めるという展開が構想されており、地球への登場はその名残である[27]。第17話でベリアルがウルトラマンジード マグニフィセントをケンと見間違えることが、登場への伏線となっていた[27]。第24話・第25話の監督を務めた坂本浩一は、救援のウルトラ戦士が突然登場する展開は第2期ウルトラシリーズを意識したものであることを述べている[27]

『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』

『ウルトラ銀河伝説』と同じく、ウルトラマンケンとしてウルティメイトウォーズ(ウルトラ大戦争)当時のバックルや髭もなく、小ぶりのウルトラホーンとなっている容姿で登場[9]。2009年公開の映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』以来の映像作品への登場となる[28]

ベリアルと共に光の国を守った功績を讃えられ、宇宙警備隊の初代隊長に任命される[11]


注釈

  1. ^ 3万年前、光の国で繰り広げられた戦争でエンペラ星人率いる怪獣軍団を撃退し、負傷したところをウルトラの母と出会い、その看護を受けたことをきっかけとして恋愛関係になって結婚したと設定されている。
  2. ^ 詳細は不明だが、孤児だったエースはウルトラの父とウルトラの母に育てられたとされる。
  3. ^ ウルトラの母がセブンの実母の妹(すなわち叔母)と設定されているため、ウルトラの父とセブンに直接の血縁はない。
  4. ^ 書籍では明確に「死んだ」とされ[出典 1]、ナレーションも「夜空の星になるのです」と語っている。一方、後年の映画『ウルトラマン物語』では、「タロウの角にエネルギーを集める特訓でエネルギーを使い過ぎて敗北した」とされている。
  5. ^ ただし、本人は劇中終盤で「なにせわしは魂だけ」と語っている。書籍によっては、霊体[7]、魂だけの存在[3]と記述している。
  6. ^ 敗因はベリアルに、かつてエンペラ星人と戦った際の脇腹の古傷(『ウルトラマンメビウス』で設定)を攻撃されたためである。
  7. ^ 作中ではAIBからフォースフィールドと呼称される。
  8. ^ ともにノンクレジット。
  9. ^ 登場映像は『タロウ』第39話の流用。
  10. ^ この時、痛む古傷を抑えており、その原因たるエンペラ星人の登場の伏線となっている。

出典

  1. ^ a b c d e f g h ウルトラ怪獣大全集 1984, p. 96, 「ウルトラの父」
  2. ^ a b c d e f 必殺技SG 2014, pp. 26–27, 「ウルトラの父」
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s UPM vol.10 2020, p. 10, 「ウルトラの父」
  4. ^ 『オールザット・ウルトラマンタロウ』(ネコパブリッシング・2016年)のp86より。
  5. ^ a b c d e ウルトラ銀河伝説超全集 2009, p. 28, 「ウルトラの父」
  6. ^ a b c d ウルトラ銀河伝説VisualFile 2010, pp. 38–39, 「ウルトラの父」
  7. ^ a b 全怪獣怪人』 上巻、勁文社、1990年3月24日、271頁。ISBN 4-7669-0962-3。C0676。 
  8. ^ a b c d e f 画報 上巻 2002, p. 125
  9. ^ a b ULTRA GALAXY FIGHT THE ABUSOLUTE CONSPIRACY 【公式】『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』”. 円谷プロダクション. 2020年9月24日閲覧。
  10. ^ UPM vol.11 2020, p. 10, 「ウルトラの母、若き日のウルトラの父と母」
  11. ^ a b c d e Z完全超全集 2021, p. 6, 「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀 超全集」
  12. ^ a b c d e f g h i j 超技全書 1990, pp. 100–101, 「ウルトラの父 全技」
  13. ^ a b c d e f g h i j 必殺技SG 2014, p. 234, 「ウルトラヒーロー主要必殺技リスト」
  14. ^ a b 必殺技SG 2014, p. 140, 「Column ウルトラ戦士の未公開能力を探る 「幻の必殺技」を追え!!」
  15. ^ ジード超全集 2018, p. 47, 「地球を見守るウルトラ戦士たち」.
  16. ^ a b UPM vol.11 2020, p. 11, 「ウルトラ兄弟」
  17. ^ UPM vol.09 2020, pp. 10–11, 「ウルトラセブン、アストラ」
  18. ^ a b 白書 1982, p. 78
  19. ^ 『ウルトラマンタロウ 俺たちの好きなタロウ。』(2017年、マガジンハウス)p.15
  20. ^ 超技全書 1990, p. 99.
  21. ^ 『大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編』(マガジンハウスムック)p. 30頁
  22. ^ 竹書房/イオン編 編「BonusColumn 銀幕で復活するTVヒーローたち」『超人画報 国産架空ヒーロー40年の歩み』竹書房、1995年11月30日、155頁。ISBN 4-88475-874-9。C0076。 
  23. ^ アーカイブ・ドキュメント 2007, p. 57, 「PRODUCT DESIGN ウルトラマンメビウス アートワークス」.
  24. ^ デザインワークス 2019, p. 280, 「丸山浩デザイン解説 ウルトラマンメビウス」
  25. ^ アーカイブ・ドキュメント 2007, p. 77, 「ウルトラマンメビウス白書 アベユーイチ」.
  26. ^ ウルトラ銀河伝説VisualFile 2010, pp. 95–100, 「Cross Talk 造型」.
  27. ^ a b c ジードBDBOX II 2018, 「第25話「GEEDの証」」
  28. ^ 宇宙船170 2020, p. 87, 「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀」
  29. ^ 白石雅彦、荻野友大『帰ってきたウルトラマン大全』双葉社、2003年1月15日、320頁。ISBN 978-4-5752-9494-1 
  30. ^ 白書 1982, p. 89.
  31. ^ ウルトラの母がパリジェンヌに! 「史上最大のメンズモデル」も初登場!? ウルトラの母「アミュプラザ博多」アニバーサリー広告でパリに登場! | 円谷ステーション - 2015年2月18日(2015年2月25日閲覧)
  32. ^ ウルトラの母が夏のヴァカンス! 父のバックハグに思わずドキッ。「アミュプラザ博多・アミュエスト」バーゲン広告にウルトラモデルと怪獣たちが登場! | 円谷ステーション - 2015年6月24日(2015年7月1日閲覧)
  33. ^ 育毛の父_ウルトラ育毛剤なら◆main-[チャップアップ(CHAPUP)公式ショップ]
  34. ^ ウルトラの父が1,200万人の悩めるヒトを応援!育毛剤「チャップアップ」の広告塔にウルトラマン起用|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】 2016年6月22日(2017年4月27日閲覧)
  35. ^ 織田信成、長男がフィギュア開始「才能ある」 『イクメン オブ ザ イヤー』で親ばか全開”. ORICON STYLE (2015年10月15日). 2015年10月15日閲覧。

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