アラスカ州 人口動態

アラスカ州

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/26 07:35 UTC 版)

人口動態

人口推移
人口
188033,426
189032,052−4.1%
190063,59298.4%
191064,3561.2%
192055,036−14.5%
193059,2787.7%
194072,52422.3%
1950128,64377.4%
1960226,16775.8%
1970300,38232.8%
1980401,85133.8%
1990550,04336.9%
2000626,93214.0%
2010710,23113.3%
2020733,3913.3%
1930 and 1940 censuses taken in preceding autumn
Sources:1910–2010[21]

2020年国勢調査時点でのアラスカ州の人口は733,391人で、2010年国勢調査時点より23,160人、すなわち3.26%増加した[3]

アラスカ州の人口重心はアンカレッジの東およそ64.37kmとなっている [1]

2020年時点の人口では、アメリカ合衆国の州でワイオミング州バーモント州に次いで少なく第48位で、都市と比べてもシアトル市1市とほぼ同程度である。アラスカ州の人口密度は全米50州中最小であり、その値は0.50人/km2と世界でも最も少ない方である。面積では国内最大の州であり、一人当たり収入では第6位になっている。2010年1月時点での失業率は8.5%である[22]

人種と先祖

アラスカ州民の人種構成は、

となっている[23]

言語

2005年から2007年のアメリカ地域社会調査に拠ると、州内で5歳以上の人口のうち84.7%が家庭で英語のみを話している。スペイン語は約3.5%、その他インド・ヨーロッパ語族言語2.2%、アジア系言語4.3%、その他の言語5.3%となっている[24]

州人口の5.2%は「先住民族語」と総称される22の言語の1つを話している。これらの言語はエスキモー・アレウト語族あるいはナ・デネ語族のどちらかに入っている。北アメリカのこれら2語族の故郷としてのアラスカは、大陸の交差点とも呼ばれ、ベーリング地峡を伝って北アメリカに渡ってきた証拠にもなっている。

宗教

アラスカ州は太平洋岸北西部のワシントン州オレゴン州と共に最も宗教色の薄い州に分類されてきた[25]。宗教データ保存所協会が集めた統計に拠れば、アラスカ州民の約39%は特定の宗派に属している。福音派教会員が78,070人、ローマ・カトリック教会員54,359人、プロテスタント・メインライン37,156人となっている[26]。単独宗派としてはカトリックの次に来るのが末日聖徒イエス・キリスト教会モルモン教)の30,169人、南部バプテスト教会22,959人となっている。ロシア正教会が初期植民地時代に先住民に伝道を行った結果として、正教徒も多く、49の教区、50,000人となっている[27][28]

1795年、コディアックに最初のロシア正教会が設立された。アラスカの先住民との結婚によってロシアからの移民は社会に融け込んでいった。その結果アラスカの中で次第に教会の数が増えていった[29]。アラスカ州は他州と比べクエーカー教徒の比率も高い[30]。2009年、州内には6,000人のユダヤ教徒がいた(ユダヤ教の戒律ミツバーを守ることが社会的な問題を生じている)[31]。イスラム教徒の数は2,000人から5,000人と推計されている[32]。2010年にイスラム教徒がアラスカでは初のモスクを竣工させた[33]ヒンドゥー教徒は他のシク教徒やジャイナ教徒と同じ施設を使い祝祭も同時開催することが多い[34]

エスキモー、インディアン、アレウト

この地に先住するエスキモーインディアンアレウトは、本土のインディアンと同じくアメリカ内務省の出先機関であるBIA(インディアン管理局)の管理下に置かれ、アメリカ連邦政府=BIAが認定した部族のみが、連邦条約のもと、村落単位で保留地(Reservation)を領有している。

アラスカ・エスキモー(ユピクイヌピアット)はイヌイットとは言語も違う別部族であり、「イヌイット」とは呼ばない。

もともと移動狩猟民であるアラスカ・エスキモーは、20世紀になって衣食住の援助や地下資源の所有権と引き換えに「保留地」を受け入れ、移動生活を破棄している。現在、アラスカのエスキモーは観光用以外犬ぞりは使っておらず、スノーモービルが主流となっている。

石油などの地下資源に関しては、開発容認派と伝統派の賛否両論で部族村落が二分しているところも多い。大雪原を分断するアメリカ本土の石油パイプライン建設計画も、自然環境と併せ彼らの生活への大きな影響が懸念されている。

1990年代、全米の産業・軍事用高濃度核廃棄物の埋め立て処分場として、アメリカ連邦政府は本土の(アメリカ連邦条約上、外国である)インディアン保留地のいくつかを候補地とし、各廃棄物受け入れの見返りとして2億5000万ドルの援助金を提示。これに対し、ニューメキシコ州のメスカレロ・アパッチ族部族会議が名乗りを上げたため、メスカレロ・アパッチ族部族員はこれに猛反発。部族会議は北米自由貿易協定をもとに、この高レベル核廃棄物をそのまま他部族の保留地へ丸投げする計画を表明した。これを受けてアラスカ州サスカチェワンの自治組織メードウ湖畔部族会議が受け入れ表明したため、周辺の部族が猛反発し、大論争となった。1994年にこの高濃度核廃棄物のアラスカへの「たらい回し」は正式に頓挫した。

現在6つの部族・団体が連邦認定を拒否され、アラスカ先住民としての権利を行使できずにおり、連邦による認定を要求中である。

2008年1月18日、約100人のアラスカ・インディアンが、アラスカ立法府が「インディアンの国(Indian country)」の認定可否について連邦裁判所と係争するために100万ドルを費やすことについて抗議デモを行った。彼らは太鼓を打ち鳴らし部族の歌を歌いながら平和と主権を叫び、フェアバンクスからコルドバまで行進した。アラスカ・インディアンの活動家チャールズ・エトック・エドワードセンは「主権は売り物や商品ではない。土着民の見出し付けなど制定できるものなのか」とコメントしている。

≪アメリカ連邦政府が公式認定しているアラスカ部族・村落≫

≪アメリカ連邦政府が公認していないアラスカ部族・団体≫

  • チルクート族・カーグワーンターン氏族
  • 領土なき5つのトリンギット族共同体
  • カタラ=チルカット・トリンギット族
  • クヌガンク族
  • キュテクカク族
  • ツィムシアン族部族会議

部族カジノ

インディアン賭博規制法に基づき、アラスカの先住部族が運営する部族カジノは現在のところ、以下の9つ。「プルタブ」という名称が多い。

≪アラスカ部族カジノと経営部族≫




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