限界構造モデルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 限界構造モデルの意味・解説 

限界構造モデル

(marginal structural model から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 02:58 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

限界構造モデル(げんかいこうぞうもでる、周辺構造モデル、marginal structural model)は、統計モデルの一種であり、疫学における因果推論に用いられる[1]

概要

このモデルでは、介入の効果の評価における時間依存性交絡の問題を、逆確率重み付けによって処理する。たとえば、エイズ関連死亡率に対するジドブジンの効果を調べる研究では、CD4リンパ球は治療の適応に使われ、治療の影響を受け、生存に影響を与える。時間依存性交絡因子には体重や検査値(アラニンアミノトランスフェラーゼビリルビン)などがあり、通常、健康状態の予後を規定するとともに、治療法の用量や適応の選択に用いられる。

最初の限界構造モデルは2000年に登場した。ジェームズ・ロビンスとミゲル・エルナンの研究によって直感的な理論と実装しやすいソフトウェアが提供され、縦断的データの分析に人気を博した[2]

線形限界構造モデル

線形限界構造モデルでは、次式を考える。

このとき、

は平均因果効果 average causal effect に相当する。

一般化線形限界構造モデル

一般化線形限界構造モデルでは、次式を考える。

交絡の問題から、これは次式とは異なるものである。

しかし、逆確率重み付けによる擬似集団(pseudo-population)を用いれば、一定の条件の下に交絡を無視できる。

脚注

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  限界構造モデルのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「限界構造モデル」の関連用語

限界構造モデルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



限界構造モデルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの限界構造モデル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS