イェール射撃問題
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 09:11 UTC 版)
イェール射撃問題(イェールしゃげきもんだい、英: Yale shooting problem)とは、形式的状況分析におけるあるシナリオであり、フレーム問題に対する初期の論理学的アプローチが解けなかった難問である。名称はこの問題の発案者スティーブ・ハンクス、ドリュー・マクダーモットがイェール大学に所属していたことにちなむ。シナリオは次のとおりである。最初の時点で、フレッド(後に七面鳥であるとされた)は生きていて、銃には弾丸が装填されていないものとする。銃に弾丸を装填し、少し待機し、フレッドに向けて発砲すれば、フレッドは殺されるものと想定される。ところが、変化が最小化されるべく論理学的な定式化がなされたとすると(慣性(inertia)の表現)、装填・待機・発砲という一連の動作の後にフレッドが死亡しているという結論が必ずしも導かれない。一つの帰結は、フレッドが実際に死亡しているというものである。もう一つの(論理的には正しい)帰結は、銃から弾丸が不思議と抜かれていて、フレッドは生存しているというものである(本項において「発砲(shooting)」は空砲の場合も含む)。
- 1 イェール射撃問題とは
- 2 イェール射撃問題の概要
- 3 参考文献
- 4 関連項目
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