イェール射撃問題とは? わかりやすく解説

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イェール射撃問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 09:11 UTC 版)

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イェール射撃問題(イェールしゃげきもんだい、: Yale shooting problem)とは、形式的状況分析におけるあるシナリオであり、フレーム問題に対する初期の論理学的アプローチが解けなかった難問である。名称はこの問題の発案者スティーブ・ハンクス、ドリュー・マクダーモット英語版イェール大学に所属していたことにちなむ。シナリオは次のとおりである。最初の時点で、フレッド(後に七面鳥であるとされた)は生きていて、銃には弾丸が装填されていないものとする。銃に弾丸を装填し、少し待機し、フレッドに向けて発砲すれば、フレッドは殺されるものと想定される。ところが、変化が最小化されるべく論理学的な定式化がなされたとすると(慣性(inertia)の表現)、装填・待機・発砲という一連の動作の後にフレッドが死亡しているという結論が必ずしも導かれない。一つの帰結は、フレッドが実際に死亡しているというものである。もう一つの(論理的には正しい)帰結は、銃から弾丸が不思議と抜かれていて、フレッドは生存しているというものである(本項において「発砲(shooting)」は空砲の場合も含む)。

技術的には、このシナリオは2つのフルーエント英語版(時間の経過とともに真理値が変化し得る項):

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。2020年2月
  • M. Gelfond and V. Lifschitz (1993). Journal of Logic Programming, 17:301–322. 論理プログラミングにおける行為(動作)と変化の表現について。
  • S. Hanks and D. McDermott (1987). Artificial Intelligence, 33(3):379–412. 非単調論理と時間射影(temporal projection)について。
  • J. McCarthy (1986). Applications of circumscription to formalizing common-sense knowledge. Artificial Intelligence, 28:89–116.
  • T. Mitchell and H. Levesque (2006). The 2005 AAAI Classic Paper awards. "AI Magazine", 26(4):98–99.
  • R. Reiter (1991). The frame problem in the situation calculus: a simple solution (sometimes) and a completeness result for goal regression. In Vladimir Lifschitz, editor, Artificial Intelligence and Mathematical Theory of Computation: Papers in Honor of John McCarthy, pages 359–380. Academic Press, New York.
  • E. Sandewall (1994). Features and Fluents. Oxford University Press.

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