Verge3Dとは? わかりやすく解説

Verge3D

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/20 16:30 UTC 版)

Verge3D
作者 Yuri Kovelenov, Alexander Kovelenov
開発元 Soft8Soft
初版 2017年11月22日 (8年前) (2017-11-22)[1]
最新版
4.12 / 2026年3月18日 (2026-03-18)
プログラミング
言語
JavaScriptPythonGLSL
対応OS WindowsmacOSChromeOSLinux[2]
プラットフォーム x86-64Appleシリコン
サイズ 145-153 MiB(バージョンにより異なる)[3]
種別 3Dエンジン
ライセンス トライアルウェア
公式サイト www.soft8soft.com
テンプレートを表示

Verge3D(バージ3D)は、ウェブサイト上で動作するインタラクティブな3D体験を作成するためのリアルタイムレンダラーおよびツールキットである。

概要

Verge3Dは、3Dモデリングツール(現在はBlender3ds MaxMayaに対応)で作成したコンテンツを、ウェブブラウザで閲覧可能な形式に変換する。Verge3Dは、以前にBlend4Webフレームワークを開発したのと同じコアエンジニアグループによって作成された。[4][5][6]

機能

Verge3DはレンダリングにWebGLを使用する。Three.jsライブラリのコンポーネントを組み込んでおり、アプリケーション開発者に対してそのAPIを公開している。[7]

パズル(Puzzles)
アプリケーションの機能はJavaScriptで追加可能で、直接コードを書くか、またはGoogleのBlocklyを基にしたVerge3Dのビジュアルプログラミング環境「Puzzles」を使用する。Puzzlesは主に非プログラマー向けに設計されており、ドラッグ・アンド・ドロップ方式でインタラクティブなシナリオを素早く作成できる。[8]
App Managerとウェブ公開
App Managerは、ローカル開発サーバー上で動作する軽量なウェブベースツールで、Verge3Dプロジェクトの作成・管理・公開を行う。[9] App Managerに統合されたVerge3D Networkサービスにより、Amazon S3EC2などのクラウドサービスを使ってVerge3Dアプリケーションを公開できる。[要出典]
PBR(物理ベースレンダリング)
マテリアル作成には、glTF 2.0準拠の物理ベースレンダリングパイプラインが提供されており、標準的なシェーダベースのアプローチと併用可能である。[10][11] PBRテクスチャはSubstance Painterなどの外部テクスチャリングソフトウェアで作成でき、Verge3Dは対応するエクスポートプリセットを提供している。[12] glTF 2.0モデルのほか、3ds MaxおよびMayaの物理マテリアル(Autodesk Arnoldを基準)、BlenderのリアルタイムレンダリングエンジンEeveeのマテリアルにも対応している。[13]
glTFとDCCソフトウェアの統合
Verge3DはBlender3ds MaxMayaと直接統合されており、3Dジオメトリ・マテリアル・アニメーションをこれらのソフトウェア内で作成した後、JSONベースのglTF形式でエクスポートできる。Sneak Peek機能により、DCCツールの環境から直接シーンをエクスポートして閲覧可能である。[14][15]
アセット圧縮
エクスポートファイルはオプションでLZMA圧縮を使用でき、ファイルサイズを最大6分の1に削減できる。[要出典] [16]
UIとウェブサイトのレイアウト
外部のWYSIWYGエディタで作成したインターフェースレイアウトをPuzzlesと連携させ、ブラウザでレンダリング中の3Dシーンを変更したり、その逆も可能である。[17][18]
アニメーション
スケルタルアニメーション(二足歩行やキャラクターリグのアニメーションを含む)をサポートし、マテリアルパラメータのアニメーションも可能。モデル部位をユーザーがドラッグできるように設定できる。[19][20]
物理演算
物理演算モジュールを別途リンクすることで、衝突検出、動的オブジェクトの移動、キャラクター・車両のサポート、バネ・ロープ・布のシミュレーションが可能になる。[21][22] バージョン2.11以降は、Puzzles(ビジュアルプログラミングシステム)を使ってコードを書かずに簡単な物理シミュレーションを作成・制御できる。[23]
AR/VR
バージョン2.10でWebXR対応が追加された。これはウェブブラウザ上でバーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)体験を表示するための開発中のオープン技術である。HTC ViveOculus Riftのようなコントローラー付きヘッドセット、およびGoogle Cardboardのようなコントローラーなしのデバイスに対応する。AR/VR体験はPuzzlesまたはJavaScriptで有効化できる。[24]

ワークフロー

Verge3Dのワークフローは、他の主流のWebGLフレームワークとは大きく異なる。新規Verge3Dアプリケーションの開発は、通常3Dオブジェクトのモデリング・テクスチャリング・アニメーションから始まる。これらのモデルを3Dオーサリングツール内で組み立て、シーンファイルをApp Managerから初期化されたVerge3Dプロジェクトの基盤とする。インタラクティブなシナリオはPuzzlesエディタで任意に追加する。開発のどの段階でも、App Managerを使ってウェブブラウザでVerge3Dアプリケーションをプレビューできる。完成したウェブアプリケーションは、Verge3D Network、Facebook、またはユーザーのウェブサイトにデプロイ可能である。[25]

主な使用事例

NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)は、火星探査機InSightランダーのインタラクティブな3D可視化を作成するためにVerge3Dを使用した。[26] このウェブアプリケーションでは、宇宙船のリアルタイムモデルを探索・操作でき、さまざまな部品を動かしたり太陽電池パネルを展開したりできる。

NASAの古いインタラクティブウェブアプリケーション「Experience Curiosity」は、Blend4WebからVerge3Dへ移植された。このアプリケーションでは、ローバーの操作、カメラやロボットアームの制御、Mars Science Laboratoryミッションの主要イベントの再現が可能である。[27][28]

関連項目

脚注

  1. Verge3D 1.0 Released!”. soft8soft.com (2017年11月22日). 2026年4月15日閲覧。
  2. Verge3D Features — Soft8Soft”. soft8soft.com. 2026年4月15日閲覧。
  3. Verge3D for Blender / 3ds Max / Maya 製品ダウンロードページ”. soft8soft.com. 2026年4月15日閲覧。
  4. Interactive 3D Web Content Comes to 3ds Max”. engineering.com. 2020年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月21日閲覧。
  5. Soft8Soft releases Verge3D”. CG Channel. 2017年12月5日閲覧。
  6. Раскол среди разработчиков проекта Blend4Web привёл к созданию нового WebGL-движка”. OpenNews. 2017年10月10日閲覧。
  7. Verge3D, solution de création d'applications web 3D interactives”. 3DVF (2017年11月29日). 2017年11月29日閲覧。
  8. Verge3D released”. CGPress (2017年11月24日). 2017年11月24日閲覧。
  9. Verge3D Launches”. 3dxmedia. 2018年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月22日閲覧。
  10. Verge3D 1.0. Il nuovo framework 3D WebGL per Blender”. Treddi.com. 2019年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月22日閲覧。
  11. VERGE3D 1.0发布!”. BlenderCN.org. 2017年11月22日閲覧。
  12. Verge3D 2.3 Blender版发布”. BlenderCN.org (2018年4月22日). 2018年4月22日閲覧。
  13. Soft8Soft ships Verge3D 4.0”. CG Channel. 2023年2月20日閲覧。
  14. Verge3D for 3DS Max released”. CGPress (2018年2月8日). 2018年2月9日閲覧。
  15. verge3d场景数据压缩”. zjbcool.com. 2018年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月3日閲覧。
  16. Soft8Soft releases Verge3D 2.3 for 3ds Max”. CG Channel. 2018年4月17日閲覧。
  17. Megjelent a Verge3D 2.3 for 3ds Max”. MeshMag (2018年4月20日). 2018年5月20日閲覧。
  18. Verge3D 2.5 is Out!”. 80 Level (2018年7月24日). 2018年7月24日閲覧。
  19. Soft8Soft ships Verge3D 2.5 for 3ds Max and Blender”. CG Channel. 2018年7月24日閲覧。
  20. Verge3D 2.4 for 3ds Max is out”. Evermotion. 2018年6月6日閲覧。
  21. Soft8Soft ships Verge3D 2.4 for 3ds Max and Blender”. CG Channel. 2018年6月7日閲覧。
  22. Soft8Soft releases Verge3D 2.11 for 3ds Max and Blender”. CG Channel. 2019年3月12日閲覧。
  23. Soft8Soft releases Verge3D 2.10 for 3ds Max and Blender”. CG Channel. 2019年2月11日閲覧。
  24. Soft8Soft Releases Verge3D v2.3 for Blender”. Daily CADCAM. 2018年5月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月7日閲覧。
  25. MARS InSight Mission - InSight Lander”. NASA. 2018年10月31日閲覧。
  26. Prenez le controle de Curiosity avec Blend4Web”. Greg G.d.Bénicourt. 2015年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月16日閲覧。
  27. Internet 3D: Take the Curiosity Rover for a Spin Right on the NASA Website”. Technology.Org (2015年8月11日). 2015年8月12日閲覧。

外部リンク


Verge3D(英語版) (Soft8Soft)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 22:55 UTC 版)

3DCGソフトウェア」の記事における「Verge3D(英語版) (Soft8Soft)」の解説

Blender及び3ds Max用のインタラクティブWebコンテンツ作成エンジン。元Blend4Web開発者によって開発された。

※この「Verge3D(英語版) (Soft8Soft)」の解説は、「3DCGソフトウェア」の解説の一部です。
「Verge3D(英語版) (Soft8Soft)」を含む「3DCGソフトウェア」の記事については、「3DCGソフトウェア」の概要を参照ください。

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