タッカー円

タッカー円(タッカーえん、英: Tucker circles)[1][2]は、幾何学において、ロバート・タッカーの名を冠する三角形の円の集合である。集合であることを明示する場合、タッカー円の群またはタッカー属とも言われる[3][4][5]。タッカー円の特殊な場合として、外接円、 第一ルモワーヌ円、第二ルモワーヌ円、第三ルモワーヌ円、テイラー円などがある。
定義

三角形の辺またはその延長上のある点から、他の辺の平行線か逆平行線を引く。その直線と3つめの辺(またはその延長)から、次の辺の、平行線と逆平行線のうち、先とは異なる方の直線を引き、別の辺との交点を取る。この操作を延べ6回繰り返して得た点は最初に決めた点と一致する。また、6回の操作の中で得た6点は共円である(タッカーの定理[5])。
具体的に書けば、△ABCについて、直線AB上の点Qcを取り、Qcを通るACの平行線(逆平行線)とBCの交点をPa、Paを通るABの逆平行線(平行線)とACの交点をQb、Qbを通るBCの平行線(逆平行線)とABの交点をPc、Paを通るACの逆平行線(平行線)とBCの交点をQa、Qaを通るABの平行線(逆平行線)をPbとすると、Pbを通るBCの逆平行線(平行線)とABはQcで交わり、さらに六点Qc, Pa, Qb, Pc, Qa, Pbは同一円周上にある。
この円をタッカー円といい、文中の平行線と逆平行線を辺とする六角形をタッカー六角形(Tucker hexagon)という[6][7]。タッカー六角形はルモワーヌ六角形の一般化である。
性質と関係


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