シデ語とは? わかりやすく解説

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シデ語

(Sidetic language から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 04:26 UTC 版)

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シデ語
話される国 シデー英語版
話者数
言語系統
表記体系 シデ文字
言語コード
ISO 639-3 xsd
Linguist List xsd
Glottolog side1240[1]
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紀元前1千年紀のアナトリア語派諸言語の分布

シデ語(シデご)は、アナトリア半島南西部のパンフィリア地方(今のトルコアンタルヤ県)の海岸地帯の町であるシデー英語版で使われていた言語。インド・ヨーロッパ語族アナトリア語派に属するが、アナトリア語派の諸言語のうちで、もっとも資料が乏しい。

概要

シデ語の碑文はシデーおよび隣接するセレウケイアから10個ほどが見つかっており、うち3つはギリシア語との2言語碑文である[2]。紀元前3世紀以降のものと考えられている。ほかに紀元前5-4世紀ごろの貨幣の刻文がいくつか残る[3]

シデ語は -s で属格を表し、これは楔形文字ルウィ語 -assi-、リュキア語 -h、カリア語 -ś、ピシディア語 -s と同様にアナトリア語派の形容詞接尾辞 *-āsso/ī- に由来すると考えられる[4]

  • poloniw podors 「アポッロドーロスの(子)アポッローニウス」

「神」を意味する語 maśara(複数与格「神々に」)は、楔形文字ルウィ語 māššan(i)-リュキア語 maha(na)-、ミリヤ語英語版 masa-、カリア語 mso-(?) などに対応すると考えられる。おなじアナトリア語派でもヒッタイト語パラー語リュディア語とは異なっており、シデ語がルウィ語に近いことを示す[5]

文字

シデ語はシデ文字で書かれる。シデ文字はアルファベットだが、完全には解読されておらず、その起源も明らかでない[6]

脚注

  1. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Sidetic”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/side1240 
  2. ^ Hawkins (2010) p.215
  3. ^ Melchert (1995) p.2157
  4. ^ Melchert (1995) p.2158
  5. ^ Adiego (2007) pp.332,347
  6. ^ Swiggers & Jenniges (1996) p.282

参考文献

外部リンク




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