MSX-SYSTEMII
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/21 16:27 UTC 版)
MSX-SYSTEMIIとは、ホームコンピューターとして製品化されたMSX2以降の用途向けに設計されたカスタムチップの名称である。ヤマハが製造を担当した。
CPUやVDPは内蔵していない。
特徴
- S1985(YM3814[1]) MSX-SYSTEMII
- PSG(AY-3-8910相当)、その他各種ポートやインターフェース等、MSXを構成するのに必要な周辺回路をワンチップ化。
- メモリマッパー制御回路により512KBまでのメモリを接続可能
- 16byteのバックアップRAM(SRAM)内蔵
- リアルタイムクロック内蔵(リコー RP5C01相当)
- DRAMインターフェイスを内蔵し、リフレッシュタイミングとしてRASオンリーリフレッシュおよび、ヒドゥンリフレッシュ可能
- VDP選択信号出力
- キーボードインターフェイス
- SSG YM2149相当(PSG AY-3-8910A互換)およびD/Aコンバータ内蔵
- 汎用入出力インターフェイス(ジョイスティックポート)
- アラーム出力回路内蔵(設定時間経過後に信号出力)
- プリンタインターフェイス(MSX非準拠の双方向プリンタモード内蔵)
- SiゲートCMOSプロセスによる製造
- 5V単一電源
- 100ピン0.65mmピッチプラスチックQFP
位置づけ
本チップのような統合LSIの登場により、従来は74シリーズなどを多数使用して構成しなければならなかったMSX内部の論理回路や周辺LSIがほぼワンチップに置き換えられ、安価かつ小型にMSX2相当の機能が実現出来るようになった。なお、MSX-SYSTEMIIを使わないとMSX2以降を構成出来ないわけではなく、FS-5500のように旧来のチップであるMSX-SYSTEMを使用してMSX2を構成した機種もある。
脚注
- ^ HOME PERSONAL COMPUTER AX-500 SERVICE MANUAL,YAMAHA
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