Common Snipeとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Common Snipeの意味・解説 

タシギ

(Common Snipe から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/27 09:57 UTC 版)

タシギ
タシギ Gallinago gallinago
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
: シギ科 Scolopacidae
: タシギ属 Gallinago
: タシギ G. gallinago
学名
Gallinago gallinago
(Linnaeus, 1758)[2]
和名
タシギ(田鴫)
英名
Common snipe
亜種

タシギ(田鴫、学名:Gallinago gallinago)は、チドリ目シギ科タシギ属に分類される。タシギ属の模式種

分布

北アメリカ大陸南アメリカ大陸北部・南部、砂漠帯や高山帯を除くユーラシア大陸アフリカ中部・南部、日本列島グレートブリテン島アイルランド島、アイスランド島フィリピン諸島ジャワ島セイロン島ボルネオ島スマトラ島西インド諸島

ユーラシア大陸北部、北アメリカ大陸北部で繁殖し、冬季はヨーロッパ南部、アフリカ、中東、インド、東南アジア、北アメリカ大陸南部に渡り越冬する。

日本では、春と秋に渡りの途中に飛来する旅鳥、もしくは本州中部以南では越冬のため飛来する冬鳥

形態

体長は約27 cm翼開長は約43 cm[3]。頭部、胸部、背面は褐色に黒と白が混ざったような羽毛で覆われる。この体色は草の中では保護色になる。腹部の羽毛は白い。次列風切羽の先端部の羽毛は白い。尾羽は通常14枚。

嘴は長く、直線的。雌雄同色である[3]

生態

日本では、水田、ハス田、湖沼畔、河川、内陸の湿地等に生息する。和名は田によくいることが由来[3]。単独で生活するが、10頭前後の小規模な群れを形成することもある。 繁殖期には、湿地、草原、湿ったツンドラなどに生息する。

食性は動物食の強い雑食昆虫類節足動物甲殻類種子等を食べる。主に夜間に採餌するが、安全な場所では昼間も行動する。

繁殖形態は卵生。乾いた地上に営巣し、通常4卵を産む。抱卵は雌のみが行い、抱卵日数は17-20日である。

しわがれた声で「ジェッ」と1,2回鳴いて飛び立ち、体を左右に傾けながら急上昇しする。日本では5月頃、飛翔中に尾羽を動かして、「ブルルル」と風切る音を発し、ディスプレイを行う。

亜種

亜種は2種ある[2]

  • Gallinago gallinago faeroeensis (C. L. Brehm, 1831)
  • Gallinago gallinago gallinago (Linnaeus, 1758) - タシギ、日本で最も一般的なシギ類[3]

種の保全状況評価

国際自然保護連合(IUCN)により、軽度懸念(LC)の指定を受けている[1]

日本の以下の都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[4]

日本で鳥獣保護法により狩猟鳥獣に指定されている[5]

人間との関係

フランス料理では食材として用いられる。

タシギは狩猟鳥に指定されており、狩猟の対象種である。大日本猟友会が発行している狩猟読本では、『骨が柔らかくその食味は正に焼鳥の王者である』の記述がある。 狙撃(スナイピング、sniping)はタシギ猟からの語源と言われている。

脚注

  1. ^ a b IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.2. (Gallinago gallinago)” (英語). IUCN. 2012年4月8日閲覧。
  2. ^ a b Tringa glareola (Linnaeus, 1758)” (英語). ITIS. 2012年4月7日閲覧。
  3. ^ a b c d ひと目でわかる野鳥 (2010)、88頁
  4. ^ 日本のレッドデータ検索システム(タシギ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年4月8日閲覧。
  5. ^ 狩猟制度の概要”. 環境省. 2012年4月8日閲覧。

参考文献

  • 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、86頁
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、59頁
  • 高野伸二他 山渓カラー名鑑『日本の野鳥』、山と溪谷社1985年
  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年
  • 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年1月。ISBN 978-4415305325 
  • 財団法人 日本鳥類保護連盟 『鳥630図鑑』 1998年、148頁

関連項目

外部リンク


「Common Snipe」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Common Snipe」の関連用語

Common Snipeのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Common Snipeのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのタシギ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS