CSU-90とは? わかりやすく解説

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CSU-90

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/23 14:15 UTC 版)

CSU-90は、ドイツクルップアトラス・エレクトロニーク(KAE)社によって開発された潜水艦搭載用ソナー[1][2][注 1]。自国の連邦海軍(ドイツ海軍)向けのモデルはDBQS-40と称される[1]。水上艦用のASO-90シリーズと共通の技術を用いており、スタンダード・ソナー90とも総称される[4]

来歴

CSU-90は205型潜水艦において1992年初頭に初の海上試験を行った[1]。また1993年には、早くもチリ海軍からの受注を獲得しており、トムソン級潜水艦209/1400型)の近代化改修の際に搭載されたものと見られている[1]

ドイツ海軍向けのCSU 90は、当初DBQS-21DGまたはDBQS-90FTC(フランクアレイ・曳航アレイの自動識別用)という名称であり[1]212A型潜水艦に採用される際にDBQS-40と称されるようになった[2]

設計

CSU-90は、先行するCSU-83(DBQS-21)の発展型であり、単一センサーに関連付けられた追尾だけでなく、複数のセンサーを統合した航跡情報(compound track)を生成する点に特徴がある[1]。本システムは統合型の目標運動解析装置(Target Motion Analyser)を内蔵する[1][2]

ウェット・エンド

CSU-90のウェット・エンドは基本的にCSU-83のものが踏襲されており[1]、円筒形聴音アレイ、逆探アレイ、および低周波のフランクアレイという3種の主要なアレイを有する[2]。また曳航アレイを組み込むこともできる[1]

円筒形聴音アレイは直径2.8メートルで、全周方位をカバーするとともに、DEMON処理による探知機能を持つ[2]。フランクアレイは長距離探知に用いられる[2]。これらいずれかのソナーによって目標が探知されると、自動的にデータ収集プロセスが開始される[2]

ドライ・エンド

上記の通り、CSU-90のアレイ構成は基本的にCSU-83と同様である一方、船体装備型のアレイは単一のバスにより共通化されているという差がある[1]。探信アレイ用に1系統、円筒形アレイおよび曳航アレイから入力を受けるDEMON解析器用に1系統、そして測距にLOFARアレイおよび曳航アレイを用いるLOFAR解析器(同じく8系統のATTにより供給)用に1系統の、合計3系統のコンソールにより構成される[1]

CSU-90で使用される電子機器キャビネットは、E-フォーマット基板を40枚搭載するもの、または20枚のE-フォーマット基板とF-フォーマット基板を混載するもの、あるいはその両方を組み合わせたものがあり、用途に応じて1、4、6個のモジュールが各キャビネットに収められる[1]。例えば、ある電子機器キャビネットはMC68030を備えたEPR 2300型32ビット・プロセッサと、ADSP 2100型DSPを使用する[1]。一般的な信号処理用基板は、FFT・フィルタリング・正規化などの計算に3個のDSPマクロセルを組み込んだ30 MIPS級プロセッサとして、240kBの高速ローカルRAMを備えるADSP 2100を使用する[1]。CSU-90全体では、70種類におよぶ基板モジュールのうち、わずか500枚程度のみが使用される[1]

複合追尾とTMA

CSU-90は8系統の独立した複合航跡情報(compound track)を生成する機能を備える[2]。各航跡情報は、戦闘システムに完全な戦術データの一式を提供する[2]。複数の航跡情報は自動的に1つの複合航跡へと統合され、各センサーが複合航跡の生成を開始することができる[2]。複合航跡の総数は以下の要素から構成される[2]

  • 攻撃用ソナーに対する8系統のATTチャンネル
  • DEMON経路に対する8系統のATTチャンネル(各々8系統のALTを備える)
  • 8系統の複合追尾を制御し、ソナー戦術表示を生成する目標運動解析装置(TMA)
  • さらなる手動追尾を制御するTMA
  • 8系統のATTチャンネルおよび各8系統のALTを備えたMT(Manual Track)を有するフランクアレイ・ソナー

オプションの拡張機能として、受動レンジング・ソナー、自艦雑音解析装置、音響受動識別、自動警告チャンネル、目標運動解析装置、ディスク記憶装置、プロッティング装置、シミュレーション機能が用意されている[2]。このディスク記憶装置により、全ての表示およびソナー・データを事後解析や訓練のために記録することが可能であり、また比較の目的で、ソナー情報処理装置のデータおよび迎撃ソナー用の識別ファイルも扱うことができる[2]

運用者と搭載艦

脚注

注釈

  1. KAEは1991年12月10日にアトラス・エレクトロニークに改称され、さらに1994年6月23日にSTN アトラス・エレクトロニークへと改称された[3]

出典

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 Friedman 2006, pp. 624–625.
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 Watts 2000, pp. 126–127.
  3. Hooton 2001, pp. 52–53.
  4. Friedman 2006, pp. 623–624.

参考文献




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