CSU-3とは? わかりやすく解説

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CSU-3

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/26 00:38 UTC 版)

CSU-3は、西ドイツクルップアトラス・エレクトロニーク社(KAE)によって開発された潜水艦搭載用ソナー[1]

来歴

西ドイツの潜水艦用ソナーは、その世代によって大きく5つに区分される[1]。第一世代のソナーは、基本的に第2次世界大戦中のものの延長線上で、艦首にGHGの系譜となる聴音機のコンフォーマル・アレイを、セイルにAN407(M1H)の系譜となる探信儀の平面アレイを、それぞれ別体として装備していた[1]

本ソナーは、聴音機・探信儀および魚雷警報装置(逆探ソナー)を単一のコンソールに統合したもので、最初の統合型ソナーであり、第二世代と位置付けられる[1]。開発は1963年から1964年にかけて開始され、最初の艦載機材(CSU 3-2の聴音部分)は1966年から1968年にかけて連邦海軍(西ドイツ海軍)205型潜水艦に搭載された[1]。またこれと並行して、パッシブ測距ソナーであるPRS-3の計画も進んでおり、1961年から1965年にかけて開発され、1965年から1966年にかけて試験に供された[1]

CSU 3-2の発展型として、後にCSU 3-4が開発された[1]。これは、第3世代と位置付けられるCSU-83の基盤となった[1]

CSU 3-2

CSU 3-2では、艦首に配置される聴音アレイは直径2.8メートルの円筒形で、72個の受波器が24本のステーブに配列されている[1]。動作周波数は0.3から12 kHz以上とされているが、機械式の走査ビームフォーマーを使用しているため、有効な周波数カバー範囲は約3.5 kHzまでに制限される[1]。4基のアナログ・トラッカーによりビームを俯角方向に振ることができ、海底反射波の探知にも対応する[1]

セイルに配置される探信アレイとしては、従来用いられてきたAN410探信儀の発展型が採用された。素子は平面アレイとして配列されており、パルス幅35ミリ秒、110度のセクター範囲内で20度の重複ビームを形成し、ODTモードおよびRDTモードで動作する[1]

CSU 3-4

CSU 3-4は、高速走査が可能な中距離探信儀であるとともに、長距離聴音機、逆探ソナー、および水中電話としても使用できる[2]

送受波器は、96本のステーブとして、直径1メートルの円筒形に配列されている[1]。ビームフォーマーをデジタル方式としたことで、CSU 3-2より高い周波数(最大12 kHz)の信号を受信できる[1]。主として浅海域での運用を意図しており、4個の目標を同時に追尾することが可能である[2]。妨害抑圧機能および音響対抗手段抑圧機能も搭載されている[2]。ただしナローバンド解析装置は備えていない[1]

聴音モード

聴音モードでは、CSU 3-4は360度全周を同時に捜索することができる[2]CRTディスプレイには、真方位または相対方位による目標情報がパノラマ表示され、長時間にわたる接触目標の方位・時間記録機能、高い方位精度と角度分解能、そして最大4目標の同時自動追尾機能を備える[2]

探信モード

能動モードでは、単発探信による運用が可能であり、連続的にメモリーが更新される30度セクターのウォーターフォール表示がCRT上に提示される[2]残響の閾値設定により高い探知性能が得られるほか、拡大CRT表示も備える[2]

逆探モード

逆探ソナーは3基のP7型水中聴音器を使用し、周波数、パルス・レート、振幅を計測するが、その主たる用途はメインCRTへの表示に限られる[1]。CRT中央部に最大8件の外部パルスを表示できるほか、その8件のパルスそれぞれについて、方位、周波数、信号レベル、パルス持続時間を数値で示すことができ、また受信パルスを音声チャンネルでも提示することができる[2]。浅海域での運用を特に意図しているため、本ソナーは目標の仰角を推定して、レンジおよび最適な音線経路を求める機能を備える[1]

情報処理装置

CSU 3-4で受信されたデータは、ソナー情報処理装置(SIP 3)によって処理・解析される[2]。本システムは、各種周波数帯における雑音スペクトルの解析、自動ライン追跡、自動運動探知、目標方位の高分解能化、目標の交差状況を含む目標方位の自動追跡、ならびに能動モードにおけるレンジ・方位・ドップラーの計測など、多岐にわたるソナーデータの評価機能を備える[2]。これらの機能を用いることで、速力、スクリューの回転数および翼数、または特徴的な低周波スペクトルといった目標諸元を判定することができ、これらのデータは目標との比較のため、後の照合用としてオプションのデータベースに保存することが可能である[2]

PRS 3

PRS-3は、CSU-3と組み合わせて運用されるパッシブ測距ソナーであり、単独システムとしても使用できる[1][2]。従来のドイツ製潜水艦に搭載されてきたフランス製のDUUX 2(各舷3アレイ構成)の代替となり得るものとされる[1]

PRS 3-15は、60個の聴音器を15本のステーブに配列して[1]、高指向性のアレイを形成しており、良好な信号対雑音比を実現する[2]。左右両舷にそれぞれ3個のアレイが装備される[2]。動作周波数帯は2から8kHzで、170度の範囲を左右いずれかの舷で追尾することができ(船首を基準として45度から135度、または225度から315度)、追尾はCSU 3-4のATTチャンネル4系統によって割り当てられる手動・自動いずれの方式でも行うことができる[1]。PRS 3-15の方位精度は約0.5度である[1]

米国のPUFFSシステムと同様、距離は波面の曲率を、複数のアレイ間の時間差として計測することで求められる[1]。針路と速力は自動的に算出される[1]。STN社の主張によれば、広帯域の待ち受け受信ビームを用いることで、ナローバンド方式に共通する干渉やその他の妨害が抑制されるとされる[1]。有効レンジは15kydである[1]。PRS 3-4は40個の水中聴音器を備えた、より小型の派生型である[1]

PRS 3-15は以下の機能を有する[2]

  • 高アレイ・ゲインによるパノラマ探知
  • 目標方位の測定
  • 最大4目標の方位の自動追尾
  • 最大4目標のレンジ測定
  • 自艦の運動を必要としない目標の針路・速力の算出
  • PRSアレイまたはCSU円筒形アレイを介したナローバンド音声チャンネル
  • レンジ・データに対する確信度係数の自動算出

各アレイで受信された信号は相互に相関処理され、相関関数のサンプリング値はレンジおよび目標の運動状態に応じて積分されたうえで、プロセッサにより解析され、信号の到来時間差を算出することで目標までのレンジを推定する[2]。算出された時間差からレンジが計算され、加えて到来時間差の推定値の分散もレンジ・データの確信度係数に変換される[2]

運用者と搭載艦

脚注

出典

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 Friedman 2006, pp. 622–623.
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 Watts 1996, pp. 84–85.

参考文献




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