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ビシャン・シング

(Bishan Singh から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/08/01 07:14 UTC 版)

ビシャン・シング
Bishan Singh
アンベール王
ビシャン・シング
在位 1688年 - 1699年
別号 マハーラージャ
出生 1672年
アンベール
死去 1699年12月31日
カーブル
子女 ジャイ・シング2世
ヴィジャイ・シング
王朝 カチワーハー朝
父親 キシャン・シング
宗教 ヒンドゥー教
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ビシャン・シング(Bishan Singh, 1672年 - 1699年12月31日)は、北インドラージャスターン地方アンベール王国の君主(在位:1688年 - 1699年)。

生涯

1672年アンベール王国の君主ラーム・シングの息子キシャン・シングの長男として、アンベールで誕生した[1][2]

1688年3月、祖父ラーム・シングが死亡したことにより、王位を継承した[3][4]。同月30日、皇帝アウラングゼーブによって王であることが認められた。

1685年マトゥラー方面でジャート族の反乱が勃発した。この反乱はよく組織され、ゲリラ戦の方法を取るとともに、それを略奪と併用した[5]。そのため、アウラングゼーブは反乱を鎮圧するため、ビシャン・シングと交渉した。

交渉後、ビシャン・シングはマトゥラーのファウジュダール(治安・警察長官)に任命された[6]。また、彼にはその地域全体がザミーンダーリー(ザミーンダールの権利)として与えられた。

だが、結果的にこのことはラージプートとジャートとのザミーンダーリー権をめぐる対立を難しくした。というのは、大部分の第一次ザミーンダールは土地所有耕作農民たるジャートであり、ラージプートは地税を徴収する中間ザミーンダールであったからである[7]

ジャート族は頑なに抵抗を重ねたものの、1691年までに指導者らは降伏した。だが、この地域のジャート農民は略奪活動を重ね、デリー・アーグラ間の街道は旅行者には危険なものとなった[8]

1696年、ビシャン・シングはデカン戦争に参戦するため、デカン地方に滞在するアウラングゼーブのもとに赴いた。だが、彼はアウラングゼーブの怒りを買い、アフガニスタンのカーブルに幽閉されていた皇子ムアッザムのもとに送られた。

1699年12月31日、ビシャン・シングはカーブルで死亡した[9][10][11]

脚注

  1. ^ JAIPUR (Princely State) (17 gun salute)
  2. ^ Jaipur (Princely State)
  3. ^ JAIPUR (Princely State) (17 gun salute)
  4. ^ Jaipur (Princely State)
  5. ^ チャンドラ『中世インドの歴史』、p. 362
  6. ^ チャンドラ『中世インドの歴史』、p. 362
  7. ^ チャンドラ『中世インドの歴史』、p. 362
  8. ^ チャンドラ『中世インドの歴史』、p. 362
  9. ^ Cenotaphs Of Kachhawa Rulers
  10. ^ JAIPUR (Princely State) (17 gun salute)
  11. ^ Jaipur (Princely State)

参考文献

  • サティーシュ・チャンドラ; 小名康之、長島弘訳 『中世インドの歴史』 山川出版社、2001年 

関連項目




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