フェランチ効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/05 03:11 UTC 版)
フェランチ効果(フェランチこうか、英語: Ferranti effect)は、その発見者のセバスチャン・フェランティにちなんで名づけられた、大きな容量を持つ高圧送電線や送電ケーブルの受電側で急に負荷を切り離したり、使われていなかった線に負荷を繋いだりしたときに発生する現象である。フェランティは、1890年にデプトフォード発電所を建設するに際して負荷を切り離したり繋いだりする機能試験を行っていて、送電線の電圧が上昇するのを発見した。
現象
380 kV 送電線
50 Hz送電
L(インダクタンス) = 1,01 mH/km
C(キャパシタンス) = 11,48 nF/km
送電線長さ | 電圧上昇率 |
---|---|
100 km | 0.6 % |
200 km | 2.3 % |
300 km | 5.4 % |
400 km | 9.9 % |
フェランチ効果では、送電線や送電ケーブルのキャパシタンスに応じて流れる充電電流[1]や力率改善の為の進相コンデンサの影響により[2]電圧上昇が発生する。結果として、送電線の受電端の電圧UEは、以下の式にしたがって送電端の電圧USより大きくなる。
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