(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/20 07:58 UTC 版)
『(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ』 (いち らっかするみず に しょうめいようガス があたえられたとせよ、フランス語: Étant donnés: 1° la chute d'eau / 2° le gaz d'éclairage) は、マルセル・デュシャンの主な作品のうち最後のもの。日本語においては『1.落ちる水 2. 照明用ガス、が与えられたとせよ』『与えられたとせよ 1. 落ちる水 2. 照明用ガス』『(一)水の落下、(二)照明用ガス/が与えられたとせよ』とも訳され、『遺作』とも呼ばれる[1][2][3][4]。多作であった美術界でのキャリアの後は美術を放棄し、ほぼ25年間チェス競技に没頭していると思われていたため、この作品は美術界を驚かせた。デュシャンが『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも』(通称、『大ガラス』)を制作したときは、シュールレアリストたちと作品を制作していた[5]。この作品は絵画(タブロー)であり、木製のドアにある一対ののぞき穴(それぞれの目に対応している)を通してのみ見ることができる。絵には、仰向けになって顔を隠し、足を広げ、片手でガス灯を持った裸の女性が風景を背景にして描かれている。
- ^ “マルセル・デュシャン”. 美術手帖. BTCompany. 2021年4月30日閲覧。
- ^ “チェックシート・プログラム サポートシート(参考資料)”. 横浜美術館. 「マルセル・デュシャンと 20 世紀美術」展. 2021年4月30日閲覧。
- ^ “東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」”. 東京国立博物館. 2021年4月30日閲覧。
- ^ 北山, 研二 (2014-03). “新しい知覚概念・新しい対象着想法としてのアンフラマンスとは”. ヨーロッパ文化研究 (成城大学) 33: 186. NAID 110009830976.
- ^ "Collections Object: Étant donnés", Philadelphia Museum of Art, Retrieved 23 November 2014.
- ^ a b "Marcel Duchamp: The Manual", Philadelphia Museum of Art, Retrieved 23 November 2014.
- ^ Cotter, Holland. "Landscape of Eros, Through the Peephole", The New York Times, August 27, 2009.
- ^ "Marcel Duchamp: Étant donnés", Philadelphia Museum of Art, Retrieved 23 November 2014.
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