頓絶法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/01/05 08:11 UTC 版)
頓絶法(とんぜつほう、または黙説法、Aposiopesis)とは、語り手または作者が、何かの考えにとらわれて途中まで進めていた発言に間を置くか、発言をやめてしまう修辞技法のこと。語り手または作者が話を続ける気がなくなったか、できなくなった印象を読者に与える。語源はギリシャ語の ἀποσιώπησις(黙ってしまう)。
概略
最もよく見かけるものでは、「出て行け、さもないと—!」という脅迫の台詞である。語り手が恐怖・怒り・興奮といった感情に圧倒されたか、あるいは謙遜していることを描く場合が多い。頓絶法であることを示すのには「—」(emダッシュ)か「‥」「…」(リーダー)が使われる。
古典作品でいえば、ウェルギリウスの『アエネイス』の中では、頓絶法が2100カ所使われている。
- hinc mihi prima malis labes, hinc semper Vlixes
- criminibus terrere nouis, hinc spargere uoces
- in uulgum ambiguas et quaerere conscius arma.
- nec requieuit enim, donec Calchante ministro—
- 『アエネイス』2.97-100。大意「私にとって破滅への最初の猛攻が始まった時であった。オデュッセウスは新たなる言いがかりで私を脅し、人々の間にあやふやな噂を広め、諍いの原因を探し続けた。やめるどころか、ついにはカルカースの助けを借り—」。
統語論では、「もし(If)」ではじまるIf節つまり条件節(Protasis)が、「その場合には(then)」のthen節つまり帰結節(Apodosis)なしに述べられる時に、頓絶法が発生する。
参考文献
- この記述には、アメリカ合衆国内で著作権が消滅した百科事典『ブリタニカ百科事典第11版』本文を含む。
- Smyth, Herbert Weir (1920). Greek Grammar. Cambridge MA: Harvard University Press, p. 674. ISBN 0-674-36250-0.
- Lanham, Richard A. (1991). A Handlist of Rhetorical Terms. Berkeley / Los Angeles / London: University of California Press, p. 20. ISBN 0-520-07669-9
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