個別要素法とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 個別要素法の意味・解説 

個別要素法

(離散要素法 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/07 01:19 UTC 版)

Jump to navigation Jump to search

個別要素法(こべつようそほう、: Distinct Element Method、DEM)または離散要素法Discrete Element Method、DEM)は、解析の対象を自由に運動できる多角形や円形・球の要素の集合体としてモデル化し、要素間の接触・滑動を考慮して、各時刻におけるそれぞれの要素の運動を逐次追跡して解析する手法である。もとは岩盤工学に適用するためにPeter A. Cundall (1971)およびCundall and Strack (1979)[1]により発表された論文に端を発しており、現在は液状化や土石流など地盤の挙動解析やコンクリート構造物、粉体化学工学リチウムイオン電池薬学農学など)、磁気相互作用力を有する電子写真システムのトナーの挙動解析などに用いられている。

概略

以下に、円形要素を用いた際の運動方程式を示す。

質量、慣性モーメントのある円形要素について、次の運動方程式が成り立つ。

ここに:要素に働く合力、:要素に働く合モーメント、:減衰定数、:要素の変位ベクトル、:要素の回転変位である。

要素同士が接触しているときはは弾性定数)及びは円の半径)、離れているときは、で表される。ただし、重力を考える場合は合力の項で考慮する。

上式を数値積分することで、逐次変位ベクトルと回転変位を得ることができる。

商用コード

  • Granuleworks
  • EDEM
  • Rocky DEM

参考文献

  1. ^ P. A. Cundall, O. D. L. Strack, "A discrete numerical model for granular assembles," Geotechnique 29 (1979) 47-65.
  • 伯野元彦 『破壊のシミュレーション -拡張個別要素法で破壊を追う-』 森北出版、1997年 
  • 酒井幹夫 『粉体の数値シミュレーション』 丸善出版、2012年、1-11頁。ISBN 978-4-621-08582-0 
  • Catherine O'Sullivan, 鈴木 輝一 (訳):「粒子個別要素法」、森北出版、ISBN:978-4627915817、(2014年5月27日発売)



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「個別要素法」の関連用語

個別要素法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



個別要素法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの個別要素法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS