碗琴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/07 08:16 UTC 版)
碗琴(わんきん)は、有田焼の茶碗や鉢、湯呑みなどを31個並べ、木琴用のバチで叩く楽器である[1]。
1950年頃、有田タイル社長 和久陶平によって考案、演奏された[1]。当時は14個の有田焼が用いられていた[1]。2002年、大有田焼振興協同組合所属の筒井孝司が31音に発展させた。
茶碗や湯呑み、鉢を並べて叩くだけという極めてシンプルな演奏スタイルである。当初は、器を並べてそのまま叩くスタイルだったが、地元企業によりフレームを付けた形の碗琴が制作された[2]。楽器の構成は、低音が大鉢、中音は茶碗、高音は小さめの湯呑みといったように、それぞれの音階に合った焼物が鍵盤楽器と同じ配列で並べてある[3]。正確な調律が不可能なため、筒井は1万個以上の有田焼を叩いて31音を選び出したという[4]。
茶碗を叩くスティックは、木琴用のマレットを使用する[3]。先端にレースの布が巻かれ、音が硬くなりすぎないように配慮されている。
出典
- ^ a b c “おわんが奏でる心地よい音色 有田焼「碗琴」が人気”. 日本経済新聞 (2010年7月28日). 2025年1月7日閲覧。
- ^ “碗琴|音のソノリティ - 世界でたった一つの音 -”. 日本テレビ. 2025年1月7日閲覧。
- ^ a b “碗琴の音色 =営み・技= | 暮らし・文化 | 100選メッセージ”. 佐賀新聞 (2025年1月7日). 2025年1月7日閲覧。
- ^ “其の7 有田の里でお碗が歌う”. 公益財団法人 民間放送教育協会. 2025年1月7日閲覧。
関連項目
碗琴と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- >> 「碗琴」を含む用語の索引
- 碗琴のページへのリンク