多系統とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 多系統の意味・解説 

多系統群

(多系統 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 05:22 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
恒温動物」(哺乳類と鳥類からなる青い部分)は多系統的である

多系統群(たけいとうぐん)とは、生物の分類群のうち、異なる複数の進化的系統からなるものをいう。系統樹でいえば、複数の枝をまとめて1つの群としたものである。例としては、「原生動物」などがある。

それに対し、単一の系統全体(系統樹の1つの枝全体)からなる分類群を単系統群という。

進化論が出されて以後、多系統群は自然分類でないとして排除される傾向にある。かつては単系統群とされた群がそうでないと考えられるようになった場合、分類体系の見直しが行われるのが常である。それらが側系統であった場合、その分類群は認められ続ける可能性があるが、多系統と判断された場合、それらを別の群として分けるのが普通である。

具体例

ある群が多系統であることが発覚した場合、それは異なった祖先からよく似た生物が進化したことを意味する。つまり、収斂進化が生じたことを意味すると考えられる。

上の図の脊椎動物の例であれば、恒温性は哺乳類鳥類に見られる性質であるが、これが脊椎動物の進化においてただ一回獲得されたものであれば、両者は共通の祖先を持つことになるから、それ以外の群と区別して恒温動物類という分類群が成立する。

しかしながら、様々な形質から考えて、脊椎動物の系統樹は上の図のようになっている。これから判断すると、この性質はむしろ両者において独自に獲得されたと考えられる。したがって、恒温動物という言葉は生理的特徴による類別としては成立するが、分類学上の群としては成立しない。

関連事項




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「多系統」の関連用語

1
エム‐エス‐エー デジタル大辞泉
98% |||||

2
単系統群 デジタル大辞泉
74% |||||

3
MSAC デジタル大辞泉
56% |||||

4
MSAP デジタル大辞泉
56% |||||

5
側系統群 デジタル大辞泉
56% |||||

6
MISC デジタル大辞泉
38% |||||

7
パーキンソン症状 デジタル大辞泉
38% |||||

8
神経変性疾患 デジタル大辞泉
38% |||||

9
肉質類 デジタル大辞泉
38% |||||


多系統のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



多系統のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの多系統群 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS