塩化テクネチウム(III)とは? わかりやすく解説

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塩化テクネチウム(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 01:15 UTC 版)

塩化テクネチウム(III)
識別情報
CAS登録番号 1255775-02-0
ChemSpider 26946114
特性
化学式 Cl3Tc
モル質量 205.27 g mol−1
外観 黒色固体
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化テクネチウム(III)(Technetium trichloride)は、化学式TcCl3無機化合物である。

合成と性質

2つの多形が知られている。α型は、Tc2(CH3COO)4Cl2塩化水素を300℃で反応させて合成される黒色の固体である。C3V対称性を持ち、各々のTc原子が2つの隣接Tc原子と5つの塩化物配位子に配位する、三角形のTc3Cl9ユニットから構成される複八面体構造を持つ。Tc-Tc間距離は2.44Aで、Tc原子間が二重結合であることを示す。Tc3Cl9は、レニウムのホモログである九塩化三レニウムと同形である[1]

β型は、金属テクネチウム塩素ガスの反応により得られる。その構造は、塩化モリブデン(III)や塩化レニウム(III)と類似した、陵共有の八面体の層からなり、その結合距離から、金属-金属結合であることを示している。α型よりも不安定で、ゆっくりとα型に変わっていく[1]

出典

  1. ^ a b Poineau, Frederic; Johnstone, Erik V.; Weck, Philippe F.; Kim, Eunja; Forster, Paul M.; Scott, Brian L.; Sattelberger, Alfred P.; Czerwinski, Kenneth R. (2010). “Synthesis and Structure of Technetium Trichloride”. Journal of the American Chemical Society 132 (45): 15864–5. doi:10.1021/ar400225b. PMID 24393028. 



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