土圧とは? わかりやすく解説

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土圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/11 20:12 UTC 版)

土圧 (どあつ、英語: earth pressure)とは、地盤内におけるによる圧力のことで、状態によって水平土圧の値が変化する。擁壁に裏込めされた土により,擁壁には土圧が作用する。擁壁が転倒しないように設計を行うためには、土圧の算定が重要となる。

土圧と水圧の違い

静止した状態にある水において、ある点における水圧はどの方向からも等しい大きさであり、水の単位体積重量にその点よりも上にある水の高さを乗ずることで得られる。土圧の場合、鉛直方向に関しては土の単位体積重量に深さを乗じた値が土圧となり、これは水と同様である。一方、水平方向は、土の単位体積重量に深さを乗じた値の0.4~0.7倍が土圧となる。土の状態によって水平土圧の値が変わり、それぞれ主働土圧、受働土圧、静止土圧と呼ばれる。

土圧の種類

水平土圧と変位の関係

土圧の種類は3つあり、以下の通りである。

主働土圧
鉛直応力が卓越して土が破壊する時の水平土圧
受働土圧
水平応力が卓越して土が破壊する時の水平土圧
静止土圧
地盤内で静止している時の水平土圧

水平土圧と変位の関係は右図の通り。 また、地盤の状態はそれぞれ下図の通りである。それぞれ

それぞれの地盤の状態

主働土圧と受働土圧の計算方法は2つ存在し、それぞれランキン土圧、クーロン土圧と呼ばれる。

ランキン土圧

ランキン土圧を算出する時は下記のような仮定を用いている。

  1. 擁壁は考えない。(擁壁の摩擦及び形状は考えない。)
  2. 塑性平衡状態となる。モールクーロンの破壊基準に従う。
  3. 傾斜角を考慮しない。
主働土圧の時の地盤の状態
主働土圧状態
モール・クーロンの破壊規準の主応力表示は下記の通りである。
受働土圧の時の地盤の状態
モール・クーロンの破壊規準の主応力表示は下記の通りである。
主働土圧の時の地盤の状態
主働土圧の時の連力図
右図を連力図という。土のくさびの重量
土くさびの面積
受働土圧の時の地盤の状態
主働土圧と同様に連力図を用いて解く。正弦定理より以下の関係式を得る。
受働土圧の時の連力図
土くさびの面積




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