三重効用吸収冷凍サイクルとは? わかりやすく解説

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三重効用吸収冷凍サイクル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:45 UTC 版)

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三重効用吸収冷凍サイクル(さんじゅうこうようきゅうしゅうれいとうサイクル)は、高温・中温再生器で分離した冷媒蒸気の凝縮熱で中温・低温再生器を動作させ三段階の熱量を行い、効率の向上を図った冷凍機熱力学サイクルである。

2005年川重冷熱工業が世界で初めて商品化に成功した。

特徴

  • 高温再生器の内圧が大気圧より高くなるため、ボイラー圧力容器としての法的規制をうける。
  • 冷熱製造時の成績係数 1.6程度が可能である。

並列流サイクル

1 - 蒸発器で液体の冷媒を低い圧力に保ち低温で気化させ QE 冷却する。 →1'

1',6 - 吸収器で吸収液に冷媒蒸気を吸収させる。吸収液濃度 ξ1 →2

2 - 吸収液ポンプで希吸収液を加圧し、低温液熱交換器で QH 熱交換する →7,7M,7L

7 - 希吸収液を2分流し、高温液熱交換器で QHH、排気ガス熱回収器で QGL 熱交換する →7H

7H - 高温再生器で QG の熱で希吸収液を加熱する。 →5H

5H - 濃吸収液と冷媒蒸気に分離する。 →4H,4H'

4H - 高温再生器から高温液熱交換器へ圧力差で濃吸収液を送り QHH 熱交換する。吸収液濃度 ξ4 →8H

4H' -中温再生器で QCH 冷却し冷媒を液化する。 →3H

3H -ドレン熱回収器で QCL 冷媒を冷却する。 →3M

7M - 希薄吸収液を2分流し、中温液熱交換器で QHM、ドレン熱回収器で QCL 熱交換する →7MH

7MH - 中温再生器で QCH の熱で希吸収液を加熱する。 →5M

5M - 濃吸収液と冷媒蒸気に分離する。 →4M,4M'

4M - 中温再生器から中温液熱交換器へ圧力差で濃吸収液を送り QHM 熱交換する。吸収液濃度 ξ3 →8M

4M' -中温再生器で QCM 冷却し冷媒を液化する。 →3L

7 - 低温再生器で QCM の熱で希吸収液を加熱する。 →5

5 - 濃吸収液と冷媒蒸気に分離する。 →4,4'

8H,8M,4 - 低温再生器から低温吸収液熱交換器へ圧力差で濃吸収液を送り QH 熱交換する。吸収液濃度 ξ2 →8

8 - 吸収器で吸収液を QA 冷却する。 →6

4' - 凝縮器で QC 冷却し冷媒を液化する。 →3

3,3M,3L - 凝縮器・ドレン熱回収器から蒸発器へ圧力差で液化した冷媒を移送する。 →1

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