ヴィクトリア (砲艦)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヴィクトリア (砲艦)の意味・解説 

ヴィクトリア (砲艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 06:27 UTC 版)

「ヴィクトリア」の図、ブラッセイ海軍年鑑1888年-1889年より

ヴィクトリア(HMVS Victoria)はヴィクトリア植民地の砲艦。

アームストロング・ミッチェル社[1]ロー・ウォーカー造船所で建造[2]。1882年9月30日起工[1]。1883年6月25日進水[1]。1884年1月26日竣工[1]

排水量511T(tons)[3]、530t(tonnes)[4]、または544T(tons)[2]、全長145フィート[3]、垂線間長140フィート[2]、幅27フィート[3]。機関は複式蒸気機関2基[3]。2軸推進[1]、出力800hpで速力12ノット(公試13ノット)[3]、または807ihpで速力12.58ノット[1]

兵装は10インチ後装砲1門、12ポンド砲2門と[3]ノルデンフェルト機関砲2門で[4]、10インチ砲は射程10000ヤード、12ポンド砲は射程6000ヤードであった[3]。1887年に10インチ砲は新式の8インチ砲に換装され、1888年にノルデンフェルト砲は6ポンド速射砲に換装された[4]

オーストラリアへ向け出発する前の「ヴィクトリア」

「ヴィクトリア」は砲艦「アルバート」とともに1884年2月3日にスピットヘッドへ向かい、2月14日にジブラルタルへ向けて出航[4]。2月26日にはマルタに着き、そこで水雷艇「Childers」が加わった[3]。当時イギリスはスーダンで戦闘中であり、そちらでの使用をヴィクトリア植民地政府が申し出でて3隻はSuakinへ派遣されたが、そこに3月19日に到着した時には3隻は必要とされなくなっていた[4]。6月25日、3隻はポートフィリップ湾に到着した[3]

「ヴィクトリア」は1895年に係船状態となり、翌年西オーストラリア政府に測量船として売却されて兵装は撤去された[5]。1902年には曳船会社へ売却され、1920年にさらに別のところに売却された[3]。その後Kerosene湾で放置され、1935年以降に解体された[3]

脚注

  1. ^ a b c d e f Colin Jones, "The Navy of Victoria, Australia", p. 78
  2. ^ a b c Peter Brook, Warships for Export, p. 34
  3. ^ a b c d e f g h i j k Ross Gillet, Australia's Colonial Navies, VICTORIA(II)
  4. ^ a b c d e HMAS Victoria (HMVS) | The Sea Power Centre(2024年12月2日閲覧)
  5. ^ Colin Jones, "The Navy of Victoria, Australia", p. 78. Ross Gillet, Australia's Colonial Navies, VICTORIA(II), WESTERN AUSTRALIA

参考文献

  • Colin Jones, "The Navy of Victoria, Australia", Warship 2000-2001, Conway Maritime Press, 2000, ISBN 0-85177-791-0, pp. 73-82
  • Ross Gillet, Australia's Colonial Navies, Naval Historical Society of Australia, 2021
  • Peter Brook, Warships for Export: Armstrong Warships 1867-1927, World Ship Society, 1999, ISBN 0-905617-89-4



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ヴィクトリア (砲艦)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヴィクトリア (砲艦)」の関連用語

ヴィクトリア (砲艦)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヴィクトリア (砲艦)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴィクトリア (砲艦) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS