ラルフ・マークルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 学者・研究者 > 情報学者 > 暗号研究者 > ラルフ・マークルの意味・解説 

ラルフ・マークル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 15:51 UTC 版)

ラルフ・C・マークル (2007)

ラルフ・C・マークル: Ralph C. Merkle1952年2月2日 - )は、公開鍵暗号の開発者の一人であり、最近では分子ナノテクノロジー人体冷凍保存の研究者として知られている。SF小説ダイヤモンド・エイジ』では、ナノテクノロジーが遍在する世界における伝説的英雄の1人となって言及されている。

経歴

カリフォルニア州バークレー出身。1970年、Livermore High School を卒業すると、マークルは計算機科学を学ぶためにカリフォルニア大学バークレー校に進学し、1974年に学士号、1977年に修士号を取得した。1979年、スタンフォード大学電気工学の博士号を取得した論文は Secrecy, authentication and public key systems(秘匿、認証と公開鍵システム) と題されていた。彼はジョージア工科大学のコンピューティング学科の教授となった[1]。ラルフ・マークルは、有名な野球選手フレッド・マークルの親戚(兄弟の孫)である。

ジョージア工科大学での仕事以外に、マークルはアリゾナ州のアルコー延命財団の理事も務めている。また、1980年から Elxsi (現 Tata Elxsi)でコンパイラ開発のマネージャも務めた。1988年から1999年まで、パロアルト研究所の研究員として勤めた。その後、Zyvex でナノテクノロジーの理論家として働き、2003年にジョージア工科大学の教授に復帰した[1]

ホイットフィールド・ディフィーは、マークルを「公開鍵暗号を巡る話の中でも最も創意に富んだ人物」と称した。マークルは、安全でない通信路での通信をマークルのパズルとして定式化した。また、Merkle-Hellmanナップサック暗号や Merkle-Damgård construction を共同で発明し、マークル木と呼ばれるハッシュ木を発明した。パロアルト研究所では、Khufu と Khafre というブロック暗号を設計し、Snefru というハッシュ関数を設計した。

受賞歴

脚注

  1. ^ a b Georgia Institute of Technology(2003年7月15日)Cybersecurity Pioneer Selected to Lead Information Security Center at Georgia Tech

参考文献

  • Ralph C. Merkle, Secrecy, authentication, and public key systems (Computer science), UMI Research Press, 1982, ISBN 0-8357-1384-9.
  • Robert A. Freitas, Ralph C. Merkle, Kinematic Self-Replicating Machines, Landes Bioscience, 2004, ISBN 1-57059-690-5.
  • Paul Kantor (Ed), Gheorghe Mureşan (Ed), Fred Roberts (Ed), Daniel Zeng (Ed), Frei-Yue Wang (Ed), Hsinchun Chen (Ed), Ralph Merkle (Ed), "Intelligence and Security Informatics" : IEEE International Conference on Intelligence and Security Informatics, ISI 2005, Atlanta, GA, USA, May 19-20, ... (Lecture Notes in Computer Science), Springer, 2005, ISBN 3-540-25999-6.

外部リンク





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ラルフ・マークル」の関連用語

ラルフ・マークルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ラルフ・マークルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのラルフ・マークル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS