ブーム・ボックスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ブーム・ボックスの意味・解説 

ブームボックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 04:11 UTC 版)

ブームボックス
2022年のブームボックス
基本情報
出身地 ウクライナキエフ
ジャンル
活動期間 2004年–現在
レーベル ムーン・レコーズ、Vdokh
共同作業者 ピンク・フロイド
公式サイト boomboxfamily.com

ブームボックスБумбокс Bumboks、英語: BoomBox)は、2004年にウクライナキエフで結成されたロックおよびポップのバンドである。ボーカリストのアンドリー・フリヴニューク(Andriy Khlyvnyuk)とギタリストのアンドリー・サモイロウクライナ語版(Andriy Samoilo)によって設立された。彼らの楽曲は主にウクライナ語で書かれ、一部のアルバムやシングルにはロシア語や英語の曲も含まれる。

ブームボックスは、独立系ミュージシャンの協会「Vdokh」のメンバーである[1]

歴史

ブームボックスは2004年に結成され、初のアルバム『Меломанія』(『メロマニア』)をわずか19時間で録音し、2005年4月にリリースした[2]

バンドはウクライナ国内の多くの都市で公演を行っており、リヴィウ[3]オデッサ[4]コヴェル[5]ウージホロド[6]、および2022年初頭のキエフ[7]で公演を行った。また、ヨーロッパ諸国、アメリカ、カナダでも公演を行っており、2015年には北米での10周年記念ツアーを実施した[8]

2015年、ブームボックスはロンドンでベラルーシ自由劇場を支援する公演に出演予定だったが、フリヴニュークがビザの問題で渡航できなかったため、バンドは独自のセットを演奏せず、ピンク・フロイドデヴィッド・ギルモアのバックバンドとしてピンク・フロイドやギルモアのソロ曲を演奏した[9][10]

2014年のクリミアの併合以降、バンドはロシアでの公演を停止した[11]。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の際、バンドは北米ツアーを延期し、全メンバーがウクライナの領土防衛軍に参加した[12][13]。フリヴニュークは軍服を着てキエフでウクライナ民謡「オイ、草原に赤いカリナ」のアカペラバージョンを録音し、ソーシャルメディアに投稿した[14]。南アフリカのミュージシャンザ・キフネス(The Kiffness)はこの録音をリミックスし、ウクライナ支援のために公開した[15]。ピンク・フロイドはデヴィッド・ギルモアの主導で、フリヴニュークのボーカルを組み込んだシングル「ヘイ、ヘイ、ライズ・アップ!」を制作し、2022年4月にウクライナ支援のためにリリースした[9][16]

ディスコグラフィ

  • Меломанія』(メロマニア、2005年)
  • Family бізнес』(ファミリー・ビジネス、2006年)
  • III』(2008年)
  • Все включено』(オール・インクルーデッド、2010年)
  • Середній Вiк』(ミドル・エイジ、2011年)
  • Термінал Б』(ターミナルB、2013年)
  • Люди』(ピープル、2016年)
  • Голий король』(裸の王、2017年)
  • Таємний код: Рубікон. Частина 1』(秘密のコード:ルビコン、第1部、2019年)
  • Таємний код: Рубікон. Частина 2』(秘密のコード:ルビコン、第2部、2019年)

脚注

  1. ^ П’ять фактів про «Бумбокс»” [ブームボックスについての5つの事実] (ウクライナ語). Zaxid.net. 2025年4月22日閲覧。
  2. ^ Бумбокс” [ブームボックス] (ウクライナ語). Lavina Music (2013年7月21日). 2013年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  3. ^ BOOMBOX in Lviv” [リヴィウでのブームボックス]. concert.ua. 2022年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  4. ^ BOOMBOX in Odesa” [オデッサでのブームボックス]. concert.ua. 2022年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  5. ^ BOOMBOX in Kovel” [コヴェルでのブームボックス]. concert.ua. 2022年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  6. ^ BOOMBOX in Uzhorod” [ウージホロドでのブームボックス]. concert.ua. 2022年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  7. ^ BOOMBOX Christmas concert in Kyiv” [キエフでのブームボックス・クリスマスコンサート]. concert.ua. 2022年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  8. ^ Boombox / Бумбокс” [ブームボックス] (英語). PopKult (2016年10月31日). 2025年4月22日閲覧。
  9. ^ a b Hey Hey Rise Up” [ヘイ・ヘイ・ライズ・アップ] (英語). pinkfloyd.com (2022年4月7日). 2025年4月22日閲覧。
  10. ^ “Pink Floyd to release first new music since 1994 in support of Ukraine [ピンク・フロイド、1994年以来初の新曲をウクライナ支援のためにリリース]” (英語). The Independent. (2022年4月7日). https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/music/news/pink-floyd-ukraine-new-single-b2053107.html 2025年4月22日閲覧。 
  11. ^ Ukrainian Beats Steal a March on Moscow” [ウクライナのビートがモスクワを席巻] (英語) (2017年4月21日). 2018年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  12. ^ Boombox (Ukraine) postponed” [ブームボックス(ウクライナ)延期] (英語). トロント、カナダ: The Opera House (2022年3月13日). 2025年4月22日閲覧。
  13. ^ Smith, Ryan (2022年2月28日). “Ukrainian Boxers, Model, Hip-Hop Star Join Fight Against Russia” [ウクライナのボクサー、モデル、ヒップホップスターがロシアとの戦いに参加] (英語). Newsweek. 2022年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月22日閲覧。
  14. ^ Морі, Євгеній (2022年2月28日). “Лідер "Бумбокс" співає "Ой, у лузі червона калина"” [ブームボックスのリーダーが「オイ、草原に赤いカリナ」を歌う] (ウクライナ語). Суспільне. 2025年4月22日閲覧。
  15. ^ The Kiffness goes viral! Check out his Ukrainian folk song [video]” [ザ・キフネスがバイラルに!彼のウクライナ民謡をチェック [ビデオ]] (英語). The South African (2022年3月7日). 2025年4月22日閲覧。
  16. ^ “'This is a crazy, unjust attack': Pink Floyd re-form to support Ukraine [「これは狂気で不条理な攻撃だ」:ピンク・フロイドがウクライナ支援のために再結成]” (英語). ガーディアン. (2022年4月7日). https://www.theguardian.com/music/2022/apr/07/pink-floyd-reform-to-support-ukraine 2025年4月22日閲覧。 

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ブーム・ボックスのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ブーム・ボックス」の関連用語

ブーム・ボックスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ブーム・ボックスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのブームボックス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS