フォレスト (バンド)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > フォレスト (バンド)の意味・解説 

フォレスト (バンド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 09:47 UTC 版)

フォレスト
Forest
フォレスト: 左から、エイドリアン・ウェルハム、デズ・アレンビー、マーティン・ウェルハム
基本情報
別名 The Foresters of Walesby
出身地 イングランド リンカンシャー州グリムズビー
ジャンル サイケデリック・フォーク、アシッド・フォーク、プログレッシブ・フォークアコースティック、フォーク、フォークロック
活動期間 1966年 - 1972年
レーベル ハーヴェスト
旧メンバー マーティン・ウェルハム
エイドリアン・ウェルハム
デズ・アレンビー
デイヴ・パントン
デイヴ・スタッブス

フォレストForest)は、1966年にイングランドリンカンシャー州グリムズビーで結成されたサイケデリック・フォークまたはアシッド・フォークのトリオ。マーティン・ウェルハムとエイドリアン・ウェルハムの兄弟と学校の友人であるデズ・アレンビーで構成され、同時代のウォーターソンズやヤング・トラディションと似たような、無伴奏の伝統的なフォーク・ミュージックの演奏からスタートした[1]。このバンドは、1960年代に始まったアンダーグラウンドのアコースティック・サイケデリック / アシッド・フォーク・シーンの先駆者であり、さまざまなアコースティック楽器を使用して、イギリスの古代の森を想起させる型破りな曲を作曲した[2]

略歴

グループはザ・フォレスターズ・オブ・ウェールズビー(The Foresters of Walesby)という名前で活動を開始し[3]、リンカンシャーのフォーク・クラブで無伴奏のボーカル・ハーモニー・フォークソングを歌い始めた。1968年にウェストミッドランズのバーミンガムに拠点を移した後、名前をフォレストに短縮し、すぐに1960年代半ばのインクレディブル・ストリング・バンドの出現をきっかけに急成長していたサイケデリック/アシッド・フォーク・ムーブメントの中で作曲活動を開始した[3]。彼らはDJジョン・ピールに支持され、BBC Radio 1で数回のセッションを行った[4]

1969年、ブラックヒル・エンタープライゼスと契約し、EMIの新しい進歩的なレーベル、ハーヴェスト・レコードと契約した最初の波の1つとなった[5]

アルバム未収録のシングル「Searching for Shadows」が1969年にリリースされ、続いてフォレストのデビュー・アルバムがリリースされた。このアルバムには中世のアコースティックな楽器、対位法のハーモニー、田園的な歌詞のイメージが数多く盛り込まれている[6]

1年後にリリースされたアルバム『フル・サークル』[3]は、ダークなテーマの曲を織り交ぜた作品で、ネオクラシカルな「Graveyard」や荒涼としたバロック調の「Midnight Hanging of a Runaway Serf」など、彼らのペイガン・フォークにはさまざまなスタイルが取り入れられた[7]。オープニング曲「Hawk The Hawker」は、スチールギター(セッションミュージシャンのゴードン・ハントリーが演奏)が加わってカントリーの雰囲気が漂い、伝統的なフォーク曲「Famine Song」では、バンドは無伴奏の3部ハーモニーのルーツに戻った[8]。両方のゲートフォールド・アルバム・カバーには、アーティストのジョアン・メルヴィルによる印象的で忘れがたいアートワークが採用されている[7]

デズ・アレンビーは1971年にバンドを脱退し、ウェルハム兄弟はライブ用にデイヴ・パントン(ヴィオラ、オーボエ、サックス)とデイヴ・スタッブス(ベース)を起用した。フォレストが最後に出演したフェスティバルは、1971年にオランダのヘレーンで行われたピンクポップ・フェスティバルで、この年の後半に解散する前、最後のBBCラジオ1セッションを録音した[3]

フォレストの曲「A Glade Somewhere」は、1970年にハーヴェスト・レコードのサンプラー『Picnic - A Breath of Fresh Air』に収録されている。「Graveyard」は、2004年にキャッスル・レコードから発売されたアシッド・フォークのコンピレーション『Gather in the Mushrooms』に収録され、2006年にリリースされたアルビオン・レコードのコレクション『Strange Folk』には、フォレストのアルバム曲「Fading Light」が収録された。

レガシー

フォレストの2枚目のアルバム『フル・サークル』は、「ガーディアン」紙が選ぶ死ぬまでに聴くべきアルバム1000枚に選ばれた[9]

マーティン・ウェルハムは現在、息子のトムとともにサイケ・フォーク・デュオ「The Story」の片割れとなっている。

デズ・アレンビーはイースト・ヨークシャーやその周辺で音楽活動を続けている。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

  • 『フォレスト』 - Forest (1969年、Harvest)
  • 『フル・サークル』 - Full Circle (1970年、Harvest)[3]

ライブ・アルバム

  • Concert (1989年、Hablabel)

シングル

  • "Searching for Shadows" / "Mirror of Life" (1969年)

脚注

  1. ^ Forest © terrascope”. Terrascope.co.uk. 2014年8月20日閲覧。
  2. ^ Young 2010, p. 400.
  3. ^ a b c d e Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. p. 893. ISBN 0-85112-939-0 
  4. ^ Radio 1 - Keeping It Peel - 16/09/1969 Forest”. BBC. 2014年8月20日閲覧。
  5. ^ Classic Artist Profile - Forest” (2008年1月31日). 2008年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月20日閲覧。
  6. ^ Richie Unterberger. “Forest - Forest | Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2014年8月20日閲覧。
  7. ^ a b Young 2010, p. 399.
  8. ^ Neil Young. “Full Circle - Forest | Songs, Reviews, Credits, Awards”. AllMusic. 2014年8月20日閲覧。
  9. ^ Artists beginning with F | Music”. theguardian.com. 2014年8月20日閲覧。

出典

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  フォレスト (バンド)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フォレスト (バンド)」の関連用語

フォレスト (バンド)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フォレスト (バンド)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフォレスト (バンド) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS