ヒドラジンの還元作用によるめっき皮膜の析出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/21 01:50 UTC 版)
「無電解ニッケルめっき」の記事における「ヒドラジンの還元作用によるめっき皮膜の析出」の解説
ヒドラジンの酸化反応を以下、式9、10に示す。 N2H2 + 4 OH− → N2 + 4 H2O + 4 e− … (9) N2H2 + 2 OH− → N2 + 4 H2O + H2↑ + 2 e− … (10) 還元剤には塩酸ヒドラジンや硫酸ヒドラジンが用いられるが、その反応はきわめて複雑である。無電解ニッケルめっき中のヒドラジンの酸化反応は次亜リン酸塩やDMABを還元剤とする無電解めっきとは異なり、反応中に水素ガスを発生しない。 めっき浴のpHが高くなると、酸化還元電位は卑になり、還元力が強くなるため強アルカリ性で使用される。還元剤の酸化反応に伴い、浴pHは低下し、析出速度は遅くなるので、アルカリ性で効果のある緩衝剤およびニッケルと錯形成する錯化剤を選択する必要がある。 得られるめっき皮膜の組成は、ほぼニッケル金属のみである。
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