トラのアムールとヤギのチムールとは? わかりやすく解説

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トラのアムールとヤギのチムール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/01 04:22 UTC 版)

チムール(左)とアムール(右)

トラのアムールとヤギのチムール(ロシア語: Амур и Тимур)は、ロシア沿海地方ウラジオストクにあるサファリパークで飼育されていた、トラヤギである[1]

トラのアムール(オス)には、本能を維持するために毎週2回、ヤギやウサギなどが生き餌が与えられていた。2015年11月にヤギを「昼ごはん」として囲いの中に入れたところ、このヤギはアムールを恐れるどころか立ち向かい、アムールに対して攻撃を加えてその寝床を奪うほどになった。しかたなく、アムールは小屋の屋根で夜をすごすようになった。この結果、アムールはこのヤギを食べるのをやめ、両者は仲良くなった[2]

まもなく両者は一緒に遊ぶほどに仲良くなった。チムールは、アムールを「ボス」とみなして後をついて回ったり、一緒に雪の中で遊ぶ姿もみられた。その後もトラには生き餌が与えられたが(ただし、ヤギは避けてウサギだけを与えるようになった)、ヤギのチムール(オス)を襲うことはなく、アムールがチムールに狩りの仕方を教えるような様子もあった。クリスマスには、アムールがチムールを真似て植物を食べる素振りもみせた。チムールの方もトラの姿が現れるまで朝食を食べないようになり、むしろトラがそばにいる時のほうが食欲が旺盛になるほどだった[1]

しかし約2ヶ月の共同生活のあと、両者は喧嘩をした。チムールはツノでアムールを小突きまわすようになった。アムールは1時間あまりに渡って我慢したが、とうとう怒り、チムールの襟首をつかんで坂から投げ落とした。チムールは背中に傷を負った[3]

その後、チムールは治療のために引き離され、4月の末にモスクワ全ロシア博覧センターにある獣医アカデミーへ移送された。7月にチムールが帰ってくると、アムールはその鳴き声をききつけて近づき、お互いに臭いを嗅ぎあって仲良くする素振りをみせた[4]が、チムールは以前の健康を取り戻せなかった[5]

2019年11月、チムールが死亡した[5]。死因は自然死とされる[5]

脚注

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