シャリファ・アスマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/16 05:20 UTC 版)
シャリファ・アスマは、バラの園芸品種の1つ。1989年にイギリスで、デヴィッド・C.H.オースチンによって作出された[1][2]。
四季咲き・直立性シュラブのイングリッシュローズ[1][2][3]。交配種は、メアリー・ローズ×Admired Miranda[1][4]。樹形はブッシュ型、樹高は0.8-1.2m、株張りが80cmとやや低めの株になる[1][2][5][3]。やわらかい桃色の、中輪と呼ぶには小さい花を咲かせる[1][2]。花径は6-10cm、花弁数は35-50枚[2][6]。咲き始めはカップ咲きで、咲き進むとカップ・アンド・ソーサ―型になり、更にロゼット咲き、その後はポンポン咲きへと変わる[2][1]。花茎は細い[1]。花付き・花もちは良い[1][2][6]。また、四季咲き性が強い[2][7]。強香種で、芳醇な香りを放つ[1][6]。香りの質は、ダマスク・モダンに白ブドウなどのフルーツ香[7][3]。作出者のデビッド・オースチンは、白ブドウや桑の実を思わせる芳香、と述べている[8]。耐寒性・耐暑性はよい[5]。耐陰性がややあり、半日の日照でも育つ[7]。耐病性に優れ、無農薬栽培でもうどん粉病・黒点病ともに出にくいとの報告もある[7][注 1]。葉に特徴があり、葉脈に沿って深く波打った形である[7]。葉の色は深い緑色[7]。葉は厚みがあり、よく繁る[2]。枝の棘は多い[2]。父のアドマイアード・ミランダは初期のイングリッシュローズで、花はきれいだが体力のない品種だった[4]。シャリファ・アスマは、両親のそれぞれの良い所を受け継いだ品種である[4]。
脚注
注
出典
- ^ a b c d e f g h i 『花図鑑薔薇』草土出版、1997年3月25日、48頁。ISBN 4-7952-9543-3。
- ^ a b c d e f g h i j NHK出版 編『別冊NHK趣味の園芸 バラ大百科 選ぶ、育てる、咲かせる』日本放送出版協会、2006年4月20日、259頁。 ISBN 978-4-14-645776-8。
- ^ a b c 鈴木せつ子『はじめてのバラ育て』集英社、2009年11月10日、94頁。 ISBN 978-4-08-333113-8。
- ^ a b c デビッド・オースチン『デビッド・オースチンのイングリッシュローズ』産調出版、2001年7月28日、126頁。 ISBN 4-88282-246-6。
- ^ a b 日本ばら会『はじめてのバラづくり』成美堂出版、2002年8月20日、78頁。 ISBN 4-415-00798-8。
- ^ a b c 浜崎雅子『失敗しないバラの育て方』西東社、2004年3月16日、73頁。 ISBN 4-7916-1000-8。
- ^ a b c d e f 梶浦道成・小竹幸子 編『オーガニック・ローズ358』築地書店、2012年5月25日、164頁。 ISBN 978-4-8067-1439-2。
- ^ a b デビッド・オースチン『イングリッシュローズ図鑑』産調出版、2007年11月1日、112頁。 ISBN 978-4-88282-632-3。
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