ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップとは? わかりやすく解説

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ

(ザ・プレーヤーズ選手権 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 02:49 UTC 版)

ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ
THE PLAYERS Championship
トーナメント情報
創設 1974年
開催地 アメリカ合衆国
TPCオブ・ソーグラス(スタジアム・コース)
基準打数 72
ヤーデージ 7,189ヤード (6,574 m)
ツアー PGAツアー
競技方法 ストロークプレー
賞金総額 2500万米ドル
開催月 3月
最高記録
最少打数 264 グレッグ・ノーマン (1994年)
通算スコア −24 as above
最新優勝者
Rory McIlroy
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ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ(THE PLAYERS Championship)は、アメリカPGAツアーゴルフトーナメントの1つである。PGAツアーの旗艦大会であり、賞金総額は世界最高額の2500万ドル、優勝者には賞金450万ドルに加え、フェデックスカップポイント750点が加算される。2006年までは毎年3月下旬に開催され、2007年から5月中旬の開催に変更されたが、2019年から3月開催に戻った。

概要

1974年に「トーナメント・プレーヤーズ・チャンピオンシップ」(Tournament Players Championship)としてスタートした。マスターズ全米オープン全英オープン全米プロゴルフに次ぐ“第5のメジャー大会”と呼ばれており、優勝者に与えられるツアーシード権(5年間)はマスターズ、全英オープンよりも上位に設定されている[1]

開催会場は、1982年よりアメリカフロリダ州にある「ザ・プレーヤーズ・クラブ・オブ・ソーグラス」(TPC of Sawgrass)である。このコースは、アメリカでも最も難しいゴルフコースの1つに数えられている。特に17番ホール(パー3)の「アイランド・グリーン」(Island Green)は、グリーンの周りが池に囲まれている「浮き島グリーン」であるため、第1打(ティーショット)を失敗して池に入れる選手が多い難ホールとして有名である。

なお、この大会のプレーオフは3ホールのストロークプレーで行われる。2013年まではサドンデスにより行われていた。

出場資格

本大会の出場は144名である。

  1. 前年プレーヤーズ選手権翌週から当年開催前週までのPGAツアー競技優勝者
  2. 前年度フェデックスカップポイント上位125名
  3. 公傷制度を認定かつ現時点でのフェデックスカップポイント125位以内の者
  4. 過去5年のマスターズ・全米OP・全英OP・全米プロ選手権優勝者
  5. 過去5年間のプレイヤーズチャンピオンシップ優勝者
  6. 過去3年間のザ・ツアーチャンピオンシップ優勝者
  7. 過去3年間のメモリアル・トーナメントアーノルド・パーマー・インビテーショナルおよびジェネシス・インビテーショナルの優勝者
  8. ワールドゴルフランキング上位50名
  9. 前年度シニア・プレーヤーズ選手権優勝者
  10. 前年度コーン・フェリーツアー賞金ランク首位
  11. 前年度コーン・フェリーツアー・ファイナルズランク首位
  12. 現時点でのフェデックスカップポイントランク上位

歴史

ザ・プレーヤーズ選手権は1974年に当時のコミッショナーディーン・ビーマン氏の企画でアトランタカントリークラブで9月に開催された。翌年は8月にコロニアルCC、76年は2月にインヴァラリーCC[2]で開催されそれぞれアトランタ・クラシック、コロニアル・ナショナル・インビテーショナル、ジャッキー・グリーソン=インヴァラリー・クラシックに代わって開催されたという[3][4]

1977年からソーグラスCCで5年間開催後[5][6] 、82年から現在のTPCソーグラススタジアムコースで行うようになります。

2020年大会は松山英樹が初日でトップ発進したものの、新型コロナウイルスの影響で打ち切り。2024年大会は50回記念大会となった。

5月に移動

プレーヤーズ選手権は77年からほぼ3月中旬から下旬の開催であり、マスターズの数週間前(77年から82年は3週間、83年以降は2週間)に開催されている。しかし同大会とマスターズに続けて優勝した選手がいなかったことから、「プレーヤーズ選手権の優勝者はマスターズに勝てない」というジンクスが語られてきた。2001年にタイガー・ウッズがこのジンクスを覆したが、その後はこの両大会に連覇した選手はいなかった。2007年から最終日を5月第2日曜日の母の日に設定したが、2017年、19年のツアー選手権8月開催移動に伴い元の3月に戻った。

歴代優勝者

開催年 優勝者 スコア パー 2位との差 2位(タイ) 賞金総額
($)
優勝賞金
($)
The Players Championship
2025 ローリー・マキロイ (2) 276 −12 プレーオフ J. J. Spaun 25,000,000 4,500,000
2024 スコッティ・シェフラー (2) 268 −20 1打差 ウィンダム・クラーク
ブライアン・ハーマン
ザンダー・シャウフェレ
25,000,000 4,500,000
2023 スコッティ・シェフラー 271 −17 5 strokes Tyrrell Hatton 25,000,000 4,500,000
2022 キャメロン・スミス 275 −13 1 stroke Anirban Lahiri 3,600,000 20,000,000
2021 ジャスティン・トーマス 274 −14 1 stroke リー・ウエストウッド 2,700,000 15,000,000
2020 競技不成立[注 1] 2,700,000 15,000,000
2019 ローリー・マキロイ 272 −16 1 stroke ジム・フューリク 2,250,000 12,500,000
2018 ウェブ・シンプソン 270 −18 4打差 ザンダー・シャウフェレ
シャール・シュワーツェル
ジミー・ウォーカー
1,980,000 11,000,000
2017 キム・シウ 278 −10 3打差 イアン・ポールター
ルイ・ウェストヘーゼン
1,890,000 10,500,000
2016 ジェイソン・デイ 273 −15 4打差 ケビン・チャッペル 1,890,000 10,500,000
2015 リッキー・ファウラー 276 −12 Playoff セルヒオ・ガルシア
ケビン・キスナー
1,800,000 10,000,000
2014 マルティン・カイマー 275 –13 1打差 ジム・フューリク 1,800,000 10,000,000
2013 タイガー・ウッズ (2) 275 –13 2打差 ダビド・リングメルト
ジェフ・マガート
ケビン・スティールマン
1,710,000 9,500,000
2012 マット・クーチャー 275 –13 2打差 ベン・カーティス
リッキー・ファウラー
ザック・ジョンソン
マーティン・レアード
1,710,000 9,500,000
2011 崔京周 275 –13 Playoff デビッド・トムズ 1,710,000 9,500,000
2010 ティム・クラーク 272 –16 1打差 ロバート・アレンビー 1,710,000 9,500,000
2009 ヘンリク・ステンソン 276 –12 4打差 イアン・ポールター 1,710,000 9,500,000
2008 セルヒオ・ガルシア 283 –5 Playoff ポール・ゴイドス 1,710,000 9,500,000
2007 フィル・ミケルソン 277 –11 2打差 セルヒオ・ガルシア 1,620,000 9,000,000
2006 スティーブン・エイムス 274 –14 6打差 レティーフ・グーセン 1,440,000 8,000,000
2005 フレッド・ファンク 279 –9 1打差 ルーク・ドナルド
トム・レーマン
スコット・バープランク
1,440,000 8,000,000
2004 アダム・スコット 276 –12 1打差 パドレイグ・ハリントン 1,440,000 8,000,000
2003 デービス・ラブ3世 (2) 271 −17 6打差 ジェイ・ハース
パドレイグ・ハリントン
1,170,000 6,500,000
2002 クレイグ・パークス 280 –8 2打差 スティーブン・エイムズ 1,080,000 6,000,000
2001 タイガー・ウッズ 274 –14 1打差 ビジェイ・シン 1,080,000 6,000,000
2000 ハル・サットン (2) 278 −10 1打差 タイガー・ウッズ 1,080,000 6,000,000
1999 デビッド・デュバル 285 −3 2打差 スコット・ガンプ 900,000 5,000,000
1998 ジャスティン・レナード 278 −10 2打差 グレン・デイ
トム・レーマン
720,000 4,000,000
1997 スティーブ・エルキントン (2) 272 −16 7打差 スコット・ホーク 630,000 3,500,000
1996 フレッド・カプルス (2) 270 −18 4打差 コリン・モンゴメリー
トミー・トールズ
630,000 3,500,000
1995 リー・ジャンセン 283 –5 1打差 ベルンハルト・ランガー 540,000 3,000,000
1994 グレグ・ノーマン 264 −24 4打差 ファジー・ゼラー 450,000 2,500,000
1993 ニック・プライス 270 –18 5打差 ベルンハルト・ランガー 450,000 2,500,000
1992 デービス・ラブ3世 273 –15 4打差 イアン・ベーカーフィンチ
フィル・ブラックマー
ニック・ファルド
トム・ワトソン
324,000 1,800,000
1991 スティーブ・エルキントン 276 –12 1打差 ファジー・ゼラー 288,000 1,600,000
1990 ジョディ・マッド 278 –10 1打差 マーク・カルカベッキア 270,000 1,500,000
1989 トム・カイト 279 –9 1打差 チップ・ベック 243,000 1,350,000
1988 マーク・マッカンバー 273 –15 4打差 マイク・リード 225,000 1,250,000
Tournament Players Championship
1987 サンディ・ライル 274 −14 Playoff ジェフ・スルーマン 180,000 1,000,000
1986 ジョン・マハフィー 275 –13 1打差 ラリー・マイズ 162,000 900,000
1985 カルビン・ピート 274 −14 3打差 D.A.ウェイブリング 162,000 900,000
1984 フレッド・カプルス 277 −11 1打差 リー・トレビノ 144,000 800,000
1983 ハル・サットン 283 −5 1打差 ボブ・イーストウッド 126,000 700,000
1982 ジェリー・ペイト 280 −8 2打差 ブラッド・ブライアント
スコット・シンプソン
90,000 500,000
1981 レイモンド・フロイド 285 −3 Playoff バリー・ジャッケル
カーティス・ストレンジ
72,000 400,000
1980 リー・トレビノ 278 −10 1打差 ベン・クレンショー 72,000 400,000
1979 ラニー・ワドキンス 283 −5 5打差 トム・ワトソン 72,000 400,000
1978 ジャック・ニクラス (3) 289 +1 1打差 ルー・グラハム 60,000 300,000
1977 マーク・ヘイズ 289 +1 2打差 Mike McCullough 60,000 300,000
1976 ジャック・ニクラス (2) 269 −19 3打差 J.C.スニード 60,000 300,000
1975 アル・ガイバーガー 270 −10 3打差 デイブ・ストックトン 50,000 250,000
1974 ジャック・ニクラス 272 −16 2打差 J.C.スニード 50,000 250,000

Note: 緑は大会記録
Sources[7][8]

エピソード

1982年、開催会場がTPCソーグラスに決まった際に、あまりの難コースにクレームをつける選手が多かったが、ジェリー・ペイトが4日間通算8アンダーのスコアでコースを攻略して優勝。しかし、ペイトはコミッショナーのディーン・ビーマンとコースの設計者ピート・ダイを道連れにして、グリーンサイドの池に飛び込むパフォーマンスを見せた。

脚注

注釈

  1. ^ 初日は開催されたが、新型コロナウイルスの世界的大流行により、競技後PGAツアーから中止通達があった。Wacker, Brian (March 12, 2020). “Players 2020: PGA Tour cancels Players Championship, next three tournament”. Golf World. https://www.golfdigest.com/story/players-2020-pga-tour-cancels-players-championship-next-three-tournaments 2020年3月13日閲覧。. 

出典

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