エスペラミシン

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エスペラミシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2020/05/05 15:28 UTC 版)

エスペラミシンA1
識別情報
CAS登録番号	99674-26-7
PubChem	6435576
ChemSpider	4940320
日化辞番号	J322.665D
ChEMBL	CHEMBL449274
SMILES O=C(C(\OC)=C)Nc1cc(OC)c(OC)cc1C(=O)OC2CC(OC(C)C2O)OC7C(=O)C(\NC(=O)OC)=C6/C(=C\CSSSC)C7(O)C#C\C=C/C#CC6OC5OC(C)C(NOC3OC(C)C(SC)C(O)C3)C(O)C5OC4OCC(NC(C)C)C(OC)C4
InChI InChI=1S/C59H80N4O22S4/c1-28(2)60-36-27-77-43(25-39(36)73-8)83-52-50(66)47(63-85-45-24-37(64)53(86-12)31(5)79-45)29(3)80-57(52)82-38-18-16-14-15-17-20-59(71)34(19-21-88-89-87-13)46(38)48(62-58(70)76-11)51(67)54(59)84-44-26-42(49(65)30(4)78-44)81-56(69)33-22-40(74-9)41(75-10)23-35(33)61-55(68)32(6)72-7/h14-15,19,22-23,28-31,36-39,42-45,47,49-50,52-54,57,60,63-66,71H,6,21,24-27H2,1-5,7-13H3,(H,61,68)(H,62,70)/b15-14-,34-19+ Key: LJQQFQHBKUKHIS-WJHRIEJJSA-N InChI=1/C59H80N4O22S4/c1-28(2)60-36-27-77-43(25-39(36)73-8)83-52-50(66)47(63-85-45-24-37(64)53(86-12)31(5)79-45)29(3)80-57(52)82-38-18-16-14-15-17-20-59(71)34(19-21-88-89-87-13)46(38)48(62-58(70)76-11)51(67)54(59)84-44-26-42(49(65)30(4)78-44)81-56(69)33-22-40(74-9)41(75-10)23-35(33)61-55(68)32(6)72-7/h14-15,19,22-23,28-31,36-39,42-45,47,49-50,52-54,57,60,63-66,71H,6,21,24-27H2,1-5,7-13H3,(H,61,68)(H,62,70)/b15-14-,34-19+ Key: LJQQFQHBKUKHIS-WJHRIEJJBF
特性
化学式	C59H80N4O22S4
モル質量	1325.54 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

エスペラミシン（esperamicin、エスペラマイシン）類は、微生物由来の色素タンパク質エンジイン抗生物質の一群であり、その中でエスペラミシンA1が最も研究されている。エスペラミシンA1および類縁体のカリケアミシンは、これまで知られている中で最も強力な抗腫瘍剤である。エスペラミシン類は極めて毒性の高いDNA切断化合物である。

エスペラミシンによるDNAの切断は、チオール化合物の存在によって大きく加速される。酸素および活性酸素ラジカルスカベンジャーは、エスペラミシンによるDNA鎖破損に有意な作用を及ぼさない。エスペラミシンによって選択的に切断を受ける部位はチミジル酸残基であり、攻撃を受ける核酸塩基の頻度（T > C > A > G）はカリケアミシン（C >> T > A = G）やネオカルジノスタチン（T > A > C > G）、ブレオミシン（C >> T > A > G）のものとは異なる。