ウェルシュ・ヒルマンとは? わかりやすく解説

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ウェルシュ・ヒルマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/04/25 05:27 UTC 版)

ウェルシュ・ヒルマン(英:Welsh Hillman)とは、イギリスウェールズ原産の牧羊犬種である。現在は絶滅寸前である。

目次

歴史

およそ10世紀ごろから犬種として存在していた。フェニキア人が持ち込んだ古代牧羊犬種の子孫で、ほとんど名の知れていないウェルシュ・ブラック・アンド・タン・シープドッグとは兄弟関係にある。ウェールズにはかつてヒルマンとブラック・アンド・タンの他にウェルシュ・ブルー・グレイオールド・ウェルシュ・グレイなどの牧羊犬種が存在していた。これらは主に地域限定の作業用犬種で、ほとんど他地域に渡る事が無く、もとから希少な犬種であった。

近代になり作業の多くが機械化されるとヒルマンは仕事を奪われ、更に希少化が進んだ。それに加えて第二次世界大戦の戦禍を大きく被り、絶滅寸前に追い詰められてしまった。ヒルマンの愛好家は辺地から本種を集めて再生する計画を立てて実行しているが、生き残りは去勢されていたり繁殖適齢期を過ぎたものがほとんどであったため計画は難航している。尚、一部の専門家からは21世紀に入ると同時にヒルマンの純血種は絶えて絶滅してしまったともいわれているが、2005年の時点ではまだ2~3頭が生き残っていると愛好家は報告している。然しながら、もう絶滅は目前に迫っており、熱心な愛好家の手が無ければ本種は完全に消滅してしまうという事実に変わりは無い。

特徴

大まかな容姿はスピッツタイプの犬とシェパードタイプの犬の中間の姿をしている。大きく丸い瞳で、耳は立ち耳又は半垂れ耳で、少し飾り毛がある。胴は短く脚は長めで、コートはロングコートで毛色はゴールド・アンド・ホワイトやそれに加えてブラックのサドルがあるものなど。尾はふさふさした垂れ尾である。中型犬サイズで、性格は明るく従順、仕事熱心である。体力が多く羊の誘導を何度もこなせる優秀な作業犬である。しつけの飲み込みも早いといわれている。

参考

『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年

関連項目

外部リンク

ウェルーズの牧羊犬(「THE WELSH HILMAN」と題される写真の犬がウェルシュ・ヒルマンである)[1]




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