インディアン・エクスプレスとは? わかりやすく解説

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インディアン・エクスプレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/21 06:41 UTC 版)

インディアン・エクスプレス
The Indian Express
勇気のジャーナリズム
Journalism of Courage
種別日刊紙
判型ブランケット判
所有者インディアン・エクスプレス・グループ英語版
設立者P・ヴァラダラージュル・ナイドゥ英語版
発行者インディアン・エクスプレス・グループ
編集長ラージ・クマール・ジャー英語版[1]
設立1932年 (93年前) (1932)
言語英語
本社所在地 インド ウッタル・プラデーシュ州ノイダ、エクスプレス・ビルディング
姉妹紙
  • フィナンシャル・エクスプレス英語版
  • ロークサット英語版
  • 『ジャンサット』
OCLC70274541
ウェブサイトindianexpress.com

インディアン・エクスプレス』(The Indian Express)は、インドの英字新聞。1932年にP・ヴァラダラージュル・ナイドゥ英語版によって創刊され、現在はノイダに拠点を置くインディアン・エクスプレス・グループ英語版が所有している。長らくラームナート・ゴーエンカー英語版が経営していたが、彼の死去から8年後の1999年にグループは分裂し[2]南インド版として新たに『ニュー・インディアン・エクスプレス英語版』が創刊され、『インディアン・エクスプレス』はムンバイを拠点に北インドのみで発行されるようになった[3]

歴史

1932年にアーユルヴェーダの医師P・ヴァラダラージュル・ナイドゥ英語版によってマドラスで創刊された。しかし、創刊から間もなく資金難のため経営が行き詰まり、『フリー・プレス・ジャーナル英語版』のS・サダーナンド英語版に経営権を売却した[4]。1933年にはマドゥライに支店を開設し、タミル語版『ディナマニ英語版』を創刊した。また、サダーナンドが改革を実施して『インディアン・エクスプレス』の販売価格を下げることに成功したものの、資金難に陥ったため、持ち株の一部を転換社債としてラームナート・ゴーエンカー英語版に売却した。その後、1935年に『フリー・プレス・ジャーナル』が経営破綻し、『インディアン・エクスプレス』の所有権はラームナート・ゴーエンカーに移った[5]。彼は1939年に『アーンドラ・プラバ英語版』を買収し、同紙と『インディアン・エクスプレス』『ディナマニ』は南インドのシェアの大部分を占めるようになった。

1940年に発生した火事で事務所が焼失したが、ライバル紙だった『ザ・ヒンドゥー英語版』の協力を得て再建を目指し、同紙の印刷所を借りて新聞の発行を再開したほか、『ザ・ヒンドゥー』が所有していた土地を賃貸し、この土地に『インディアン・エクスプレス』のランドマークとなるエクスプレス・エステートを建設した[6]。事務所の移転に際して、ゴーエンカーは新たに高速稼働する印刷機を購入している。地方判事が実施した調査の結果、火事の原因は事務所内の電気回線のショートまたは煙草の消し忘れであり、都市全体の防火対策が不十分な状態だったことから起きた事故と結論付けられた[6]。再建された『インディアン・エクスプレス』は発行部数を伸ばし、1952年には発行部数が4万4469部を記録している[7]

1991年にゴーエンカーが死去し、インディアン・エクスプレス・グループ英語版は2人の孫(マノージュ・クマール・ソンタリア、ヴィヴェーク・ゴーエンカー英語版)が経営を引き継いだ[8]。しかし、1999年にグループは分裂し、『インディアン・エクスプレス』の経営権と北インドの発行権はヴィヴェークが、エクスプレス・パブリケーションズ・マドゥライの経営権と南インドの発行権はマノージュが所有することになった[9][10]。この結果、マノージュは新たに『ニュー・インディアン・エクスプレス英語版』を創刊している。この間の1996年7月8日から『インディアン・エクスプレス』のインターネット上での発行を開始し、5か月後には一日当たりのアクセス数が70万回を記録するようになった[11]

出典

  1. ^ Express Group Editorial”. The Indian Express. 2014年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月21日閲覧。
  2. ^ Ramnath Goenka” (英語). The Indian Express. 2019年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月6日閲覧。
  3. ^ Katiyar, Arun (1995-03-31). “Rs 220 crore Indian Express group of late media baron Ramnath Goenka splits” (英語). India Today. https://www.indiatoday.in/magazine/society-the-arts/media/story/19950331-rs-220-crore-indian-express-group-of-late-media-baron-ramnath-goenka-splits-807073-1995-03-31 2020年12月18日閲覧。. 
  4. ^ Ramakrishnan, T. (2012年6月4日). “Varadarajulu Naidu, a committed nationalist with varied interests” (英語). The Hindu. ISSN 0971-751X. https://www.thehindu.com/news/national/tamil-nadu/varadarajulu-naidu-a-committed-nationalist-with-varied-interests/article3487237.ece 2019年11月29日閲覧。 
  5. ^ Kaminsky, Arnold (2011-09-30). India Today- an encyclopedia of life in the republic. Abc-Clio. p. 340. ISBN 9780313374623. オリジナルの2023-06-29時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230629115021/https://books.google.com/books?id=wWDnTWrz4O8C&pg=PA340 2016年2月3日閲覧。 
  6. ^ a b 1940 – The year of Fires”. Madras Minutes (2017年11月6日). 2020年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月10日閲覧。
  7. ^ Mani, A. D. (1952-07-02). “The Indian Press Today”. Far Eastern Survey (Institute of Pacific Relations) 21 (11): 109–113. doi:10.2307/3023864. ISSN 0362-8949. JSTOR 3023864. オリジナルの2021-12-24時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20211224045234/https://www.jstor.org/stable/3023864 2020年9月21日閲覧。. 
  8. ^ Express Group”. expressgroup.indianexpress.com. 2024年6月7日閲覧。
  9. ^ Manoj Kumar Sonthalia vs Vivek Goenka And Ors. on 9 March, 1995”. indiankanoon.org. 2021年12月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月10日閲覧。
  10. ^ Manoj Kumar Sonthalia v Vivek Goenka and Others on 09 March 1995 - Judgement - LawyerServices”. www.lawyerservices.in. 2021年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月10日閲覧。
  11. ^ Indian Express - Awards”. The Indian Express. 1997年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月18日閲覧。

関連項目

  • ラームナート・ゴーエンカー・ジャーナリズム賞英語版 - インディアン・エクスプレス・グループが創設したジャーナリスト賞。
  • スター・スクリーン・アワード - インディアン・エクスプレス・グループの『スクリーン英語版』が創設した映画賞。

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