めもあある美術館とは? わかりやすく解説

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めもあある美術館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/03 07:44 UTC 版)

めもあある美術館』(めもああるびじゅつかん)は、大井三重子童話である。東京書籍『新しい国語』(小学六年生)に掲載されていた。

概要

あらすじは、春も近いある日の夕方の、語り手で主人公「ぼく」の体験である。「ぼく」は、姉の頭髪を引っ張って泣かせ、母に叱られ、針箱のへりをふんでひっくりかえし、下駄をつっかけて家を飛び出す。あてもなく歩いていると、古道具屋がある。そこには額縁も無い、板に描かれた亡き祖母の油彩画がある。「ぼく」が未就学児であったころの、亡き祖母が風車を持つ絵である。長身の男性が来店し、その絵を購入する。「ぼく」がその男について行くと、男は、この絵はきみが描いた絵であって、めもあある美術館に持って行くのだという。男とともに卵色の建物の中に入ると、多くの扉のひとつの上に「ぼく」の氏名の木札が掲げられている。扉の中の室内には、飼い犬の絵、隣家のスエちゃんの絵、機関車の玩具の絵、その隣りに祖母の絵その他が掛けられている。最後の絵は、針箱を蹴飛ばしている「ぼく」の絵である。その先は額縁ばかりが掛かっている。男は、きみはこれからこの額のなかに絵を描きつづけてゆく、1枚でも見たくなったならばいつでも見に来るように言い、玄関石段まで見送ってくれる。

参考文献

  • 大井三重子 『水曜日のクルト』 鈴木義治絵、東都書房、1961年。全国書誌番号:45017054OCLC 672893446
  • 大井三重子 「めもあある美術館」『太陽のきりん : 夢と空想の物語』 関英雄ほか編、村上勉ほか絵、小峰書店〈現代日本の童話〉、1970年。全国書誌番号:45005943OCLC 672709853
  • 大井三重子 『水曜日のクルト』 鈴木義治え、偕成社〈偕成社文庫〉、1976年。全国書誌番号:76000497OCLC 673579709
  • 大井三重子 「めもあある美術館」『水曜日のクルト』 偕成社〈偕成社文庫〉、2009年、新版。ISBN 978-4-03-551180-9
  • 大井三重子 「めもあある美術館」『不思議の扉 時間がいっぱい』 大森望編、角川書店角川文庫〉、2010年ISBN 978-4-04-394340-1

関連項目





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